西日本でのチョウセンイタチ

20171129  

初めての土地では、できるかぎり時間に余裕をもって行き当たりばったりの旅をするのが好き。
今回の山口県では、なにげに県道36号線を走っていた。
すると、橋のたもとにイタチの糞を見つけた。
よくみれば柿の種と小魚の骨がみえた。
たぶん、チョウセンイタチのものだろう。

ホンドイタチでもチョウセンイタチでも習性は似ているから、これをコンスタントに確実に撮影する技術は大変に難しい。
しかし、糞はよく見つかるし内容物などを調べればどのへんを活動しているかの予測はつく。
今回も、「橋のたもと」と「柿の種」という意味からも、水辺と柿というキーワードが浮かぶ。
そこから攻めていけばいい、とオイラは考える。
西日本にチョウセンイタチは確実にたくさんが定着しているが、なかなか生態写真が出てこない。
西日本でのチョウセンイタチの暮らしをもっともっと知りたい、と思う。
こういうことは地元の人たちに頑張ってもらうことがイチバン、だ。

※ 写真の糞は山口県で、チョウセンイタチは岡山県で撮影。

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ヤマネの冬眠準備

20171110

やあ、ヤマネ君こんにちは。
ゴミだらけになって、顔を出してきたけれど、キミが樹洞で何をしていたかが分かるよ。

ITロボット、IT人工知能…などが最近ささやかれているけれど。
オイラの無人撮影ロボットカメラも、まさに、それなのかも知れない。
とにかく、「黙して語らない自然界」の住人たちの行動がバンバン撮れて面白いほど分かってくる。
こうして毎日が新しい発見の連続だと、やはり、自然を見る目が変わってくるし楽しくてしかたがない。
そのヤマネも、11月中旬から見られなくなった。
たぶん、冬眠に入ったに違いない。

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本州に生息するニホンモモンガを探す

20171114 

本州にはニホンモモンガが生息している。
森林にはごく普通に生息しているのだが、夜行性でもあり、なかなか撮影には至ってこなかった。
もっとも、これまでオイラも本州のモモンガを本格的に観察してこなかったので本腰をいれることがなかった。
そのモモンガにようやっと迫ろうと4年前から気にかけるようになった。
すると、こちらの気持ちが通じたのか、撮影できるようになった。
謎につつまれたモモンガの生態がオイラ的には霧が晴れるように分かってきた。
モモンガだけを見つめる縦割り軸の生態だけでなく、モモンガと樹木や季節による森の棲み分け、他の動物たちとの関係性など、まったく知られなかった独自な発見の数々である。
動物学会などで重箱の隅つつきのセオリー的な自然感でないダイナミックな新知見への一歩がはじまった。

とりあえず、巣穴に潜り込むモモンガの後ろ足裏のなんと可愛らしいことか。
小指だけが離れて外側にあり、ワシタカでいうところの “鳥がらみ” の指の意味とよく似ている。
ちなみに、このモモンガは女の子…だった。

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増えすぎたキョンを “キョンとるず”


東京都は伊豆大島で大繁殖をしてしまったシカの仲間である外来種「キョン」を “キョンとるず” などというネーミングで捕獲作戦に本腰をいれるらしい。
これに伴い房総半島でも異常繁殖をしているので千葉県でも同じような作戦に出るようだ。
今や遅し…の感がある。

10年前の2007年にオイラは房総半島に自作の無人撮影ロボットカメラを設置してキョンを調べたことがある。
結果はものすごい数のキョンの生息を確認して、険しく奥深い房総半島の地形を読む限り、もはや手遅れだと感じてブログや雑誌などで発信してきた。
千葉県では20台のセンサーカメラを設置してこれから調査をはじめるそうだ。
ほんとうに後手の政策にびっくりするが、キョンをこれまで放置して増やしてしまったことへの原因がどこにあるのかに行政は気づくべきだ、と思う。
房総半島の場合は、利根川をキョンが渡れば東北地方全体に紛れ込むから大変なことになるのは目に見えている。
そのうえで作戦を練らなければならないのに、いまごろセンサーカメラで分析とは認識があまりにも甘すぎる。

ああ、30年後の結果を見てみたい。


キョンの雄

キョンの雌

わずか1週間でこんなにもキョンが出現してきた

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熊人間…

20171102 【写真家は見たシリーズ 49 】

養魚場にツキノワグマがやってくる。
経営者は昼間サカナの選別をする。
それをどこかで見ていたのか、ツキノワグマが夜間にやってきて同じようなポーズをしていた。

「シナントロープ」を考えながら、こんな写真が撮れてしまうと面白すぎる。

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スギやヒノキの人工林は悪なのか…

20171025 【森の探偵シリーズ 71 】

スギやヒノキの人工林は野生動物たちの餌を奪ってしまうからダメだ。
そのような視点で自然界を語る現代人はかなり多くいる、と思う。
とくに、ツキノワグマを保護しようという団体からは10数年も前からずっと同じ言葉が聞こえてくる。
それに、同調するような研究者や自然保護派も少なくない。
しかし、オイラはまったくそのような意見はもっていない。
何よりも、人工林の生態学なんてだれも考えようともしていないし、きちんとした視線で目撃している人は少ない、と思っている。
この写真に写るのはヒノキとスギの人工林。
この写真からでも、何をどのようにして読み解けばいいのか、というものが見えてくる。
ヒノキは何歳で林床から生える樹木はなんという名前の木なのか、そして、それらの樹木たちの習性はどんなものなのか?
そこに、野生動物たちがどのようにかかわってきているのか、というものをこんな人工林に出会うたびに考えてみるのもイマの時代にこそ必要だからである。
そして、その予測の検証を無人撮影ロボットカメラでやってみると見事に人工林を語ってくれるのだから面白い。




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メメントモリ…

20171023
先日、このような冊子に写真とインタビュー記事が載った。
30年前の「死」=(平凡社)という写真集を見ての依頼だった。
オイラは自然界でのメメントモリは普通に考えていたことなので、当たり前に写真に撮って普通に発表したのだけれど。
自然を花鳥風月でしか見届けられない人たちには、オイラ自身がかなり嫌われ者になったものだった。
だが、オイラは意に介することなく自然界の事実を淡々と語りながらこれまでもやってきた。
それは、現代版「九相図」を語らなければならない時代にきている、と考えたからだ。
それが、このような形で冊子などに再登場することはこれまでにも数多くあった。
やはり、“腐らない写真”を撮っていかなければならないということは大切なことなのだ。
自然を見るのにセオリーなどないので、いつもオリジナルな視点は欠かせない。
教科書のない自然界を語るには、とにかく「観察自然(かんざつじねん)」あるのみだから。
仏教界からもときどき講演依頼がくるのも面白い、ね。

KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA

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ツキノワグマはほんとうに数が多くなった

20171020

まあ、このような写真もときにはよいだろう。
こうしたカットから、「シナントロープ」という意味を考えてみてもいい。
今年もツキノワグマはずいぶんと捕殺されているが、それでも次々に湧いて出てくる。
この現場から1kmも山野に入れば、親子グマがどんどん撮影される。
それだけ、予備群が生産されているということである。
それが、イマドキの日本の自然環境なのだから、そこから自然環境って何なのかを少し考えてみるのもいいだろう。
生態写真も狙いどおりにキチンと撮れるようになると、今日おかれた日本の自然現象を知ることにもなるのだから…。

 

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「森の探偵」…

20171016

「森の探偵」が、発売3ヶ月にして早くも重版となりました。
こんなに早い重版とは驚き、感謝です。
いろんなところでの書評もあり、多くの方が関心を持ってくれたのだと思います。
「森の探偵」は、オイラにとっては永遠のテーマなので “黙して語らない自然界” をさらに好奇心をもって見届けていきたいと思っています。
引き続きよろしくお願い申し上げます。

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カモシカの写真ってつまらない

20170929

久しぶりにニホンカモシカに出会った。
この森には10年ばかり出かけてなかったので、出会うのも久しぶり。
親子が寄り添っていたのでそれはてっきり母子だと思ったら、父子だった。
撮影中に1分ほどしたら母カモシカも現れ、子カモシカに授乳をはじめたので父母子関係がこのときに判明。
子カモシカが母乳を飲むときの頭突きはヤギとまったく一緒だ。

このあと、奥山で仕事をして1時間後に現場付近に差しかかったら、またカモシカがいた。
母親に顔つきが似ていたが、精査すればどうやら別個体だった。
カモシカの密度もけっこう高いことがこれで分かった。
カモシカの写真は誰が撮ってもカメラを見ているものばっかりで、これほどつまらない動物写真はないと常々思っている。
なので、そのうちにめっちゃ面白い写真を撮ってやろうと思い、カモシカが確実に通る「けもの道」を探しはじめた。



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