ツキノワグマの「溜め糞」?

20191229

ここは、オイラの散歩道。
もう、かれこれ15年もここを歩いているが、左の杉林には一歩も足を踏み入れたことがなかった。

そこに、昨日はじめて入ってみて驚いた。
なんと、道路から40mほどの杉の木を中心にして、ツキノワグマの大小新旧の糞が18個も見つかったからだ。
すべてが、ここ一ヶ月以内で新しいものは2日前くらいだった。
糞の様子からして、母子のツキノワグマでまちがいなかった。

このような“便所”が、ツキノワグマにあるのだろうか?
こんな発見は初めてであり、糞の点在を考えると、すぐ近くからオイラたちが観察されていたことになる。
これが、今年だけの出来事なのか、それともこれまで普通に何年も繰り返されてきたものなのか、新たな観察視点が浮かんできた。

それにしても、「げん」が糞にまったく無関心だったのが気になって仕方がない。
熊たちは、樹上の杉の木の葉がこんもりしたなかからオイラたちを見張っていたのだ、と思う。
正月を挟んでもこの杉林周辺に熊たちは、たぶん、まだ生活していると思って良い。

赤点のように、一本の杉の木を中心にして6mほどの範囲に糞が18個。写真の右下は、とくに新しい。

糞が、こんな近距離に並ぶにはどうすればよいのか…?

柴犬の「げん」は、これらの糞にはまったくの無関心だった。

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初雪のリス

20191225

フィールドに初雪がやってきた。
でも、すぐに溶けてしまいそうな淡雪。

今冬は、暖冬で雪が少ない…との予報がある。
また、暖冬こそ大雪に警戒しろ…との予報もある。

まあ、日本の自然環境を撮影する写真家には、どんな冬でもいい。
淡雪でなくて、きちんと根雪になってくれたほうがいい。

フィールドへ行くには急斜面なので、雪で滑らないように昨日はロープを張ってきた。

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カキを食べるクマ食べないクマ

20191210 【備忘録】

日本アルプスの頂きに初雪があって根雪になるころになると、

「昔はなぁー、農家の庭先にある柿の木に熊が登ってよう、毎晩カキを食べにやってきた。
その熊を撃つために、縁側で待っていたものよ。
月夜の晩だと、熊の動きが見えるから、一発で仕留めることができた…」。

60年くらい前には、こんな話しが長野県南部の猟師からは普通に聞けた。
50年前にも、ツキノワグマは確かに柿の木に登ってカキを食っていた痕跡があったし、まだまだカキを食べる熊たちもいた。
しかし、ここ数十年間柿の木はいたるところに放置されているけれど、ツキノワグマがカキを食べたという話題はない。
ツキノワグマは年々増加傾向にありどこにでも普通に出没しているが、長野県南部ではいまのところカキを食べる熊がまったくいないからだ。

ところが、新潟、富山、福井、京都、岡山、広島など、日本海をはじめ各地ではカキを食べるツキノワグマが定番になっている。
当地では、ハチミツやドングリに興味を示さないツキノワグマも多いから、時代とともに「ツキノワグマの食性も確実に変化してきている」、とオイラは見ている。

そう、思いながらここ3日ばかり伊那谷の柿の木を撮影しているが、実をたわわにつけた「柿の木」があるあるいたるところに…。
それなのに、ツキノワグマはまったく食べに来ていない。
このような環境下にありながらも、ツキノワグマは確実に多数が生息して増加傾向にあるのだから、ツキノワグマを語るには次なるステップでの会話となろう。
例えば、カキを食べる各地のツキノワグマと当地のカキを食べなツキノワグマの「ゲノム」比較、とか。

これも、時代を語る意味での報道記録備忘録写真として、オイラには必要な写真だし「気づき」だからだ。


いたるところに放置柿がある。


緑の丸印のところでは老人がツキノワグマに襲われて重傷を負った。背後の林はツキノワグマが相当数行き来している。それなのに、毎年ここのカキはたわわに実をつけるが一度もツキノワグマが食べにきた試しがない。


南アルプス山麓に通じる過疎集落には、放置柿の木がまだまだたくさんある。誰も収穫しないから、柿の木は大木となり自由だ。背後の竹やぶも放置中なので、イノシシ、サルたちがタケノコを自由採りしている。


ここも20年以上も見続けている柿の木だが、これまで一度もツキノワグマは登らない。それなのに、50年前はこの近くの柿を食べにきたツキノワグマがいたが、それが記憶に残る最後の「柿食い熊」だったようだ。


この柿の木の枝ぶりを見ただけでも、どれほど放置されてきているかがわかる。根本の常緑葉は「茶」。長野県南部では、柿と茶は昔から自家用飲食にしてきた歴史がある。それなのに、いまではまったくの放置状態で誰も収穫するものはいない。
柿を食べるのは、ヒヨドリとツグミ、カラスくらいなものだ。

 

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道路の融雪剤「塩化カル」はニホンジカを増やす

20191205   【備忘録】

令和元年12月。

当地では、シカが再び増加に向かっている。
雨の日には、動物も動く。
そんな雨上がりにフィールドを歩けば、おびただしい数のシカの足跡。
昼間にシカの姿を目撃することは皆無だが、夜間には相当数が足跡を残していく。

こうした増減は、やはり記録に残していったほうがいい。
それも同じ地域の同じ場所で何十年と丁寧に見ていくのがいい、と思う。

そうそう、ここは、道路から融雪剤である「塩化カルシウム」が流れ染み込む場所。
まさに、人間社会がシカに人工の「塩」である健康サプリメントを提供する「ドラッグストアー」現場。
シカは「胆のう」を持たない動物だから、絶えず外部から塩分を補給する必要がある。

折から、季節は冬である。
雪に備えて冬タイヤのCMも、あちらこちらで盛んになっている。


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ヒメネズミ

20191128

リスは、可愛いから人気がある。
でも、野ネズミはイマイチ。
野ネズミだって、ほぼほぼ可愛いのに…。
なので、オイラは野ネズミも好き。

どこが好きかといえば、その敏捷さにある。
頭胴長が80ミリそこそこのヒメネズミなんて、まるでバネ仕掛けのように跳ぶのだから撮影は超難度。
それをキッチリ撮影したいから、「好き」になるしかない。

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リスの秋 

20191203

近所の森へ、秋をさがしに行った。

そうしたら、
リスも秋さがしに来ていた。


 
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ツキノワグマの数を調べたい

これは、2010年9月23日の撮影。

「クマクール」という撮影装置を考案して、近所の山野にツキノワグマがどのくらいの数で生息しているのかを調べたのだった。
その結果は、相当の個体識別もでき、「97」という耳タグの小さな番号まで読め、クマの数の多さにもビックリする発見となった。

このような撮影方法は、すでに10年も前にオイラは確立していた。
写真で何ができるのかをいつも考えていると、アイデアはどんどん出てくるのだから楽しい。
そして、この写真を見直していると、再びアイデアが湧き実行したくなる。
いま考えていることは、省力化とスピードと確実性…。
古い機材でも充分に活用することができるから、また、ふつふつと実験装置をつくることにした。

それは、今秋に自宅から1kmほどのエリアに少なくとも11頭のツキノワグマの出没を見たからだ。
そして、その中に2組の捕獲再放獣母子がいた。
その2組には、耳タグがついており、オイラの高性能カメラで番号が読み取れた。
ツキノワグマを捕獲しては放すだけの「捕獲ゲーム」や「研究ごっこ」に、何の意味があるのかは知らない。
でも、撮影スキルさえ磨いていれば、どこかに発見の緒があるハズだとオイラは考えている。

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ツキノワグマの数は目撃例だけでは語れない

20190523

長野県では最近、ツキノワグマの目撃がニュースになっている。
ツキノワグマもそれだけ数が多いのだから、人との遭遇もあろう。

「ツキノワグマは猛烈に増えている」、とオイラは10年以上も前から言い続けてきた。
でも、ほとんど無視されてきている。
人がツキノワグマを目撃するなんてことは、ツキノワグマの行動では1/3000くらいの確率だと考えている。
目撃例より、気づかないところでツキノワグマが歩いていることのほうが圧倒的に多いからである。
そんなこと、確かなスキルをもって無人撮影ロボットカメラを駆使していれば簡単に分かることだからである。

そして、ツキノワグマは自然界で死体処理係を担っている「スカベンジャー」であることを忘れてはならない。
土葬時代だった大昔には、人の墓を掘って普通に食っていたハズ。
そこに気づけば、イマドキの日本列島の自然界の成り立ちと仕組みが理解できるというものだ。


ツキノワグマの数が少なければ、熊の肉がマーケットにこんなにも出てこないハズ。
田舎の居酒屋でも「熊肉あります」なんて手書きのメニューもけっこう見かけるしね…。
「熊の肉なんていくらでも届く」、農家のオバサンがそう語るくらいに普通になっているのもイマドキ…か。

 

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庭先の畑にできたノネズミの巣穴

 

20190423

春本番となって我が家の畑にナズナが満開になると、「ハタネズミ」が活動をはじめる。
畑のあちらこちらに、ネズミの穴が開く。
たぶん、この穴は「ハタネズミ」だと思うが、まだその正体がつかめていない。
ここ数年間、毎年のごとく正体撮影に頑張るのだがまだ成功していないのである。
オイラの無人撮影ロボットカメラ技術には絶対的な自信があるのだけれど、モデルの出演拒否に遭っているようだ。

このようなチャンスは、一週間ほどしかない。
いろいろな実験を繰り返しているのだが、今年も失敗に終わるのかも知れない。
ヒメネズミやアカネズミなどは簡単に撮影できるが、ハタネズミには手こずっている。

そう思っていたら、2日目にして撮影ができた。
なんと、アカネズミ…だった。
ハタネズミを期待していたのに、アカネズミが撮影されてアカネズミの生態的意味が見えてきた。
アカネズミはナズナの茎芽を土中の穴のなかに引きずり込んでいたから、ナズナにもかなり依存して生活していることが分かった。

これは、標高的にも意味がありそうでハタネズミはもっと低標高地にいるのではないのか、と思うようになった。
やっぱり、このようなことはやってみないとワカラナイことだ。
なので、次には「ハタネズミ」狙いで場所を変えてやってみたい。
それにしても、スズメまで撮影されるのだから自然界はほんとうに「黙して語らない世界」だ、ということに改めて感動した。

赤矢印先の穴がネズミの巣穴玄関…。

「黙して語らない」自然の世界を知るには、まずは撮影スキルをあげて実行してみることが大切。

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カラスの巣から見えてくるもの…

20190406

日本列島では、カラスがいよいよ繁殖期に入った。
その昔、カラスの巣だけを求めて日本中をさまよったので、いまでもカラスの巣はカンタンに見つかる。

本州全域で100巣を覗いて、北海道で50巣を覗けば、とても面白いことに気づく。
カラスの行動などを語る研究者はいるが、巣からカラスの習性や内臓器官を語れる人はいないのではないか?
カラスの巣を見ていると、行動学よりも医学や薬学での発見があるように思えてならない。

このような発見をするには、まず、木登りができなければならない。
カラスの巣まで木をよじ登って、両手を離してカメラを構えて、巣を記録する。
木登りも、撮影技術の内だと気づく。もちろん、研究者や専門家と称する人たちだって、木登りは語り部スキルの内…。
そして、巣を覗いて持ち込まれている材料で何に気づくか、ということだろう。

ある野鳥保護団体は、野鳥の巣の写真を撮影してはならない、とアピールしている。
規制、規制が、自然界の新たな発見を遅らせてしまうことにも問題があろう。
いま、カラスの話題を聞くたびに、自然界を目撃する視点が30年以上も遅れているように思えてならない。

オイラは、自然界で起きている不思議だけに興味がある。

人工物に巣づくりするカラスが増えはじめて、このような「看板」から「巣の撤去」へと方針転換がどの時点で行われていくのかを見届けていくのも、自然界の報道写真家としてその時代の社会と人間心理を語る重要テーマだと考えている。

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