2010-07-26 Mon  [ 哺乳類・野生動物 ]

写真作画はいつも一品料理

by gaku


オイラの仕事場は「むささび荘」。
中央アルプス山麓の高原にあり、敷地内の樹木にはいつもムササビがやってくるから「むささび荘」なのである。

この敷地内のヒノキの木にムササビ用の巣箱を設置したのが、4年前。
以来、この巣箱には、何頭ものムササビが出入りしてきた。
ときには、巣箱内で出産して子育てもしていった。
そんな巣内での動きを赤外線カメラで見られるようにも、仕掛けがしてある。
だから、夜行性のムササビの知られざる一面をずいぶんと観察してきたものだ。

そこで、今回は、巣箱の周辺でのムササビの動きを無人撮影してみることにした。
樹上空間に無人撮影用のロボットカメラを仕掛け、ムササビが行動する度に撮影してしまおうと考えたからだ。
この考えは、何年も前からあったものだったが、機材を作るのが面倒くさくて、これまで延びのびになってしまっていた。



そして昨日、その機材がやっとできあがった。
ストロボは、幹全体が照射できるようにタテ配列に2灯埋め込んでみた。
これらは、みんな自分でハンダ付けしながらの手作りなので、撮影結果の「絵コンテ」に忠実に仕上げることができる。

こうして、設置も完了した。
あとは、時間経過だけを待てば、確実に絵コンテどおりの作品ができるハズだ。
このように、オイラの作品は、すべてがオリジナルな一品料理となって仕上がっていくのである。
これがプロとしてのオイラの姿勢なので、時間や経費がかかろうとも、作品はいつもオリジナル。
これが出来なければ、他人との差も出せないから、プロとして生き残ってはいけないとオイラは思っている。
だから、世の中に一枚しかない写真のために、機材づくりだってすべてオリジナルでやっているだけ、なのである。



写真:
1)巣箱から外の様子をうかがうムササビ。
2)100円タッパーに納められた手作りストロボ。
3)庭に設置して、さあ、これからオリジナル作品のできあがり。。



2010-07-24 Sat  [ 風景 ]

あれが「かなとこ雲」なのだ、な?

by gaku


昨日の夕方7時ころ、東の空に見事な「かなとこ雲」が現れた。
かなとこ雲は、積乱雲が高くなると成層圏に押さえつけられてそれ以上登れないから横へ広がっていくのだそうだ。
このため、積乱雲のてっぺんがまったいらになって、ちょうど「金床」のような形になるから「かなとこ雲」なのだ。

その雲を見つけて、なんだかおかしな雲だから撮影しておかなければならないなぁー、と思いながら車を運転していた。
そこへ、知人のスーさんから「見事なかなとこ雲が出ているぜぇー はやく見なぁー」と電話がかかってきた。
はじめ、オイラは雲を「蜘蛛」と勘違いしていて、「蜘蛛なんて興味がねぇーーぜぃ」って答えたものだった。
その「かなとこ雲」を場所は違えども二人して同じところを見ていたということになる。

オイラ「南アルプスの仙丈ケ岳の前にある雲ずら、ね?」
スー 「いや、群馬県方面だ…に」

オイラは、スーさんのいる駒ヶ根市よりずっと南の松川町から見ていた。
スーさんとは、直線距離にして15kmほど離れている。
オイラには、南アルプスだから、その後ろは山梨県である。
それなのに、スーさんは群馬県方面だというではないか。
スーさんのところなら、真正面に見えるハズだから山梨県といえばいいものを。
いったい、どこを見ているのだろう…?



でも、見ていた雲は2人とも同じものだった。
そういえば、この雲が発生するちょうど1時間前にはオイラも駒ヶ根市から南アルプス周辺の積乱雲を撮影していた。
そのときに、このかなとこ雲の赤ん坊らしきものも撮影した。
まさに、その場所に巨大な「かなとこ雲」ができあがったのだから、たった1時間で積乱雲が異常大発達したことになる。
もっとも日中のこの暑さを考えると、大気もすざまじいエネルギーで動いているのだなぁー、と思ってしまった。
こんなところに、旅客機でも突っ込んだらどうなるのだろうか…?

写真:
1)南アルプスにできた「かなとこ雲」。
2)左は八ヶ岳方面にできた積乱雲、右はかなとこ雲の赤ん坊で南アルプスの甲斐駒ケ岳の頂から発生した。



2010-07-22 Thu  [ 哺乳類・野生動物 ]

ドブネズミの大群と戦うには…

by gaku


オイラは、愛玩用に碁石チャボを2つがい飼っている。
昨年の秋に、隣町にある野菜売り場で可愛いいヒヨコを1つがい5000円で売っていたから、思わず10000円払って衝動買いをしてしまった。

チャボは、子供のころからオヤジが家で飼っていたので違和感なく飼育することになった。
しかし、チャボを飼えば必ずドブネズミがやってくることも、子供のころからすでに知っていた。
チャボの食べ残した餌を狙って、ドブネズミがくるからだ。

案の定、オイラのチャボ小屋にも最近になってドブネズミの気配が感じられた。
そこで、2分で設置できる簡易自動撮影カメラを仕掛けて実態を調べてみることにした。
その結果は、いやぁー 写ること写ること。
一夜に150枚も、ドブネズミたちが撮影されていたのである。
ひとつの画面には、最高9匹ものドブネズミが写っていることもあった。
それも、夜の10時以降から明け方にかけて、ひっきりなしの出現である。



9匹もいちどに撮影されるということは、この4倍の数が潜んでいることだろう。
これは、なんとか退治しなければならない。
そこで、オイラの頭のなかはどんな方法で攻めればいいかとドブネズミの習性を複眼発想しながらアイデア合戦のフル回転をはじめた。
一匹ずつ捕まえていたのでは、必ず学習して逃げていくドブネズミがいるから、ここは習性を利用していっぺんに全頭を捕まえる作戦をとらなければならない。

さて、本日はその装置づくりに取りかかろう。
作戦実行には、3週間から1ヶ月を要するだろうから、それまでにドブネズミたちをしっかりモデルに仕立てて撮影だけはしてしまおう。
そして、あとは殲滅作戦だ。



写真:
1)ドブネズミの目はとても美しい。
2)チャボの餌を毎晩盗みにきているドブネズミたちだが、昼間にはスズメだって盗んでいく。これが、自然界の仕組みのすべてであって、人間活動にはいろんな生物たちと「環」の「境」を形づくられていることに気づかなければならない。
3)昨日、チャボのヒヨコが6羽生まれた。あと7羽も一両日中には生まれる予定。


2010-07-20 Tue  [ 哺乳類・野生動物 ]

ハクビシンは桃農家の大敵

by gaku


本格的な夏の訪れとともに、モモの収穫時期となった。
昨日までの連休は、たくさんのモモ狩り観光客が伊那谷にも繰り出したらしい。
知り合いの桃狩り観光の農家から、「連休のお客さんが一段落ついたからゆっくり桃狩りにおいでよぅー」と誘いがあったので、出かけてみた。

桃園は、モモの甘い香りに満ちみちていた。
そして、もぎたてのモモを腹いっぱいご馳走になった。
暑い夏は、みずみずしいモモがほんとうに美味しい。
夢中になってモモを食べていたら、主人が「ハクビシンがやってくるようになって対策に苦慮している」とこぼしてきた。
そのため、自宅で飼っている2頭の柴犬を桃園に連れてきて、夜間警備に当てているそうな。
ハクビシンの気配を感じて、犬は一晩中吠えていたらしく、朝には声がかれていたとのことだった。



ハクビシンに対して犬の警備効果はあるらしく、ここ数日間ハクビシンがピタリと出現しなくなったらしい。
まあ、こうして、犬に桃園を守らせることのできる農家はまだいいほうだが、ここへ出てきていたハクビシンは他の桃園を荒らしに行っているハズだから、対策のできないところでは大変だろう。

最近の獣害には、補助金がまったく出なくなったから、各農家単位で対策を講じなければならない。
それには、自然を読むセンスが必要となってくるから、ますますこれからは対策効果も農家によって大きな差がでてくるような気がする。
モモをはじめとする果樹栽培は、それだけで動物たちを呼ぶ「餌づけ」現場なのだから、いかに商品を守っていくかというところに各農家の知恵も必要になってくるだろう。
それには、個人差があるし、高齢化を迎えている猟師たちの働きを考えると、これからは獣害対策の「株式会社」ができて対応をしていく時代になるのではないかと思う。
そんな時代がすぐそこまできていると、オイラには感覚的に思えて仕方がない。

モモを食べながら、ふと、そんなことを思う一日だった。



写真:
1)美味しいモモ。
2)夜間警備員の柴犬「ゴンタ」。
3)こんなに可愛い顔をしているのに、農家にとっては天敵のハクビシン。



2010-07-15 Thu  [ 哺乳類・野生動物 ]

柴犬の出産に立ち会う…

by gaku


昨日の朝3時半から5時にかけて、ウチの柴犬のホタルが4匹の子供を産んだ。
オス2、メス2。
初産だったこともあり、出産予定日には徹夜態勢かなと思っていたのだが、早々に産んでくれて立ち会うことができた。



前日の夜は食欲もなく、ひょっとしたら明け方に出産かと思っていたのが的中した。
産部屋をつくってあった玄関で2匹を産み落としたところでパニックになって、悲しそうな声でオイラを呼んだ。
布団から飛び起きてかけつけると、ホタルはどうしていいのか分からなそうだった。
体をそっとなでて落ち着かせながら、オイラが赤ん坊を産湯につけている間に、第3、第4子を産み自分で羊膜を破りへその緒を食いちぎって子供の全身を舐めて刺激を送り、産声をあげさせた。

そのあと、胎盤などはすべて食べ呑み込んでしまった。
出産したことを外敵に悟られないように、羊水や赤ん坊の糞尿までも舐めてしまうのはオオカミやキツネと同じだろう。
誰も教えたわけではないが、本能というものは素晴らしいものだ。



さっそくオイラは、赤ん坊の顔写真撮影にはいった。
産毛がまだ乾かないうちに観察することで、子犬が将来どのような顔貌になるかがすべて見えるからだ。
目の角度と沈みぐあい、耳の形と角度と位置、額の張りと大きさと額段の角度、吻の太さと長さとバランス…
4頭ともに甲乙つけがたい、天然記念物柴犬保存会の日本犬の特徴を示すばらしい子犬たちだった。

父親は、山梨県におり、子返しでメスを希望している。
さらには、東京でオスの子犬を欲しがっているところがある。
そして、近所の農園ではシカ追い犬にしたいから1匹欲しいと言ってきている。
オイラも、オスを1匹手元に置いて、山犬に育てたい…。
兵庫県からも、欲しいと言われている。
どう計算しても、5匹産んでくれなければ困った状態だった。
さて、どうするあとの1匹…は。
もっとも、1ヶ月遅れで父親のいる山梨県でも産まれるらしいから、これらとうまく調節しなければならないだろう。



天然記念物柴犬保存会の犬は、縄文時代の遺跡から出土してきた犬の骨格に酷似している日本犬である。
だから、古来の日本犬の特徴を引くために、オイラも保存運動に参加してきている。
なんでも、クロマニョン人は13万5000年も前にオオカミを手なづけて「犬」にしたと推定されている。
その犬が日本でもすでに縄文時代から人間に寄り添っていたのだから、やはり同じ犬を飼うにもロマンがある。
いろんな犬種を雑種化させても「犬」にはちがいないが、日本犬は日本の気候風土にいちばん合った犬なので、この犬からオイラもずいぶんと自然のことを教わってきている。
だから、まだまだ犬を通して日本の自然風土と人間を見たいから、正当派の柴犬を長く保存していきたいと思っている。
とにかく、柴犬は主人にはほんとうに従順で阿吽の呼吸で山野を一緒に歩けるのが素晴らしいと思う。

生まれた子犬たちには、今日からラジオを聞かせている。
こうして、騒音に慣らすことで度胸をつけ、シャイな性格にさせないためである。
子犬の成長を見守る楽しみがひとつ、できた。



写真:
1)PCサーバー機の元箱が親子でくつろぐのにちょうどいい大きさだった。
2)羊水に包まれて生まれた子供のへその緒を切るホタル。
3)生まれた直後で、成犬になったときの顔貌を見分けるのがポイント。
4)妊娠中はお腹がほてるのか、いつもこんな座りかたをしていた。
5)スタイル抜群なホタルも、妊娠中はこんな体型になってしまった。出産2日前。



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