2007-01-29 Mon  [ 環境・ゴミ・現代社会 ]

変化しつづける自然

by gaku


中央アルプス山麓のボクのフィールドに新雪があった。
このような朝は、生きものたちの足跡が残るから楽しみだ。

そこで驚いたのは、ニホンジカの足跡。
少なくも4頭のニホンジカが新雪のうえを歩いた跡があったからだ。
なにもニホンジカの足跡に驚くこともないのだが、場所が場所だけに関心を示しておかなければならないからである。
ここは、「中央アルプス山麓」だからである。

中央アルプスには、ここ半世紀ほどニホンジカは棲んでいないことになっていた。
それが、南アルプスで激増したシカたちが、中央アルプスにも近年になって勢力を張ってきているからだ。
そして、まぎれもないこの足跡をみつけて、これまでいちども確認してこなかった場所だけに、これは良くも悪くも「記念」すべき記録としなければならないからである。これも新雪があったからこそ発見できたのであり、雪が降らなければ気づかなかったことである。

この足跡の向こうには、大きな「養鶏場」がみえる。
養鶏場といえば、鳥インフルエンザで話題がもちきりであるが、幸いなことに信州にはまだやってきてはいない。
インフルエンザウイルスを媒介しているのはどうやら「野鳥」がやっているようだが、今回は水鳥の「カモ」という話題はでてきていない。
では、いったい誰が媒介しているのだろう、か?

以前に大騒ぎになった京都の現場を訪ねたことがあるが、あのときはさかんに「カモ」などの水鳥が犯人説だった。
しかし、現場を見たがカモが来ているような場所ではなかった。
そこでボクは、もし野鳥説ならば、もっと小さな野鳥なのかもしれないと思って周辺環境をしっかり観察してきた。

今回の九州や岡山県の環境も、ニュース写真でみるかぎりけっこう山地に囲まれているように見える。
信州伊那谷のこの現場も、まさに似たような山地環境だ。
もし、ここで鳥インフルエンザが発生するのなら、いまのうちに周辺の野鳥でも観察しておこう。
いや、もう昨秋からボクは注意してきているが、カモ類は1羽も目撃していない。
冬鳥としては、ツグミがたくさん群れていた。
他には、カシラダカも50-60羽の群れが数個群散見できた。あとはジョウビタキ、コチョウゲンポウ、ノスリ… くらいだろうか。
このような鳥相をみて、ほんとうに野鳥が媒介しているのだろうか?、と思ってしまう。
BSEのように、餌とは関係ないのだろうか?

まあ、なにはともあれ信州での鳥インフルエンザの発生がないことを祈りながら、それでも周辺の野鳥の種類には目をひからせておくことにしよう。
ついでに、ニホンジカとツキノワグマにも。

写真:雪原は牧草地であり、遠景の養鶏場のとなりでは牛も飼っている。このような環境は、ニホンジカを呼びやすいことも事実。昨夏は、ここにツキノワグマも10数頭やってきた。


2007-01-28 Sun  [ 哺乳類・野生動物 ]

ノウサギ復活宣言

by gaku


やっぱり、ノウサギが復活してきている。
今冬は、雪の上にかなりの足跡を目撃できるからである。
このようなことは、昨年まではなかったことだ。いや、ここ20年間くらい、なかっ
たことである。
中央アルプス山麓のこれまでずうっとフィールドとして見てきているところでも、今
年は少しではあるがノウサギの足跡を目撃できる。

これで、いちばん喜んでいるのはクマタカであろう。
そして、イヌワシ。
ノスリもフクロウも、ノウサギが復活してきて喜ぶことだろう。

これを受けて、今年はノスリの巣の撮影をしよう。
伊那谷のノスリはほんとうに狩りのテクニシャンだから、巣へ持ち込む獲物を見ているだけで楽しい。
とにかく、ノネズミからヒミズ、ヤマドリ成鳥からリス、ノウサギ、マムシ、ヒキガエル … 
その猟域の広さと確実性には目を見張るものがある。
それも、もう40年も前に撮影してきただけだから、再確認のためにも今年はノスリの営巣を見てみたい。

写真:中央アルプス山麓のフィールドでもノウサギの足跡を確認した。これは、まだ中型の個体の足跡だった。


2007-01-22 Mon  [ 旅・取材・人 ]

2人の「宮崎学」

by gaku


昼ちょっと過ぎてから、電話が鳴った。
N○Kの3chからの出演依頼の電話、だった。

N○K 『宮崎さんですか、こちらはN○KのSと申しますが、3chの1時間放送に出演していただけませんか。
      団塊の世代の人たちに何人か出演いただいて、青春時代の話をなんでもいいから語ってもらいたいのですよ。
      テリー伊藤さん、吉永みち子さん、あしたのジョーの作者ちばてつやさんなどが出演予定です。』
gaku  『あのうー ボクでいいのですか?』
N○K 『ええ、もちろんです。スタジオで青春時代をガンガン語ってください。』
gaku   『あのうー 宮崎違いではないでしょうか、ねぇー?
      宮崎学は2人いるのですが、よく間違われるのですよ。』
N○K 『はい、グリコ森永の宮崎さんですよ、ねぇー。』
gaku   『いやー ボクは写真家の宮崎学です。よく間違われるのです、よ。』
N○K 『っえ、そうなんですか、間違いました。失礼しました。しつれいしました。』

ということで、電話は切れたのであるが、同姓同名のためにほんとうによく間違えられる。

一昨年なんて、ある出版社から84万円の振込みがあった。
それもまちがえての振込みだったから、ボクもそのままに放っておいたら、2ヶ月ほどして担当者が気づき青くなって返金するようにと電話をよこしてきた。

そこで、ボクも意地悪をして、
gaku    『あれは、返しません。
       前借りの原稿料としていただきますから、何か仕事でもつくってくれれば処理は簡単でしょう…』
編集者  『いえ、それはできません。なんとかお願いします…』
gaku    『いや、返しません…。』
編集者   『 … 』

まあ、若い編集者だったのであまりいじめるのも可哀想で返金に応じたが、
二人を一人に間違えて原稿依頼やら、迷惑なことも多い。
傑作だったのは、
「ヤクザに追われているから助けて欲しい」と、東京の主婦から手紙と電話があったことだ。
さらには、「裁判の冤罪を晴らすために協力してほしい」といって、裁判調書のコピーがどっさり送りつけられたことには閉口した。

もっとも、
先方へ行くべき書籍などが献本されてくれば、ボクはそのまま連絡もせずに受け取ってしまっているが、
まさか、ボクの原稿料などが、突破者の「宮崎学」さんに間違って行ってはいないだろう、な?

写真:時代はますますネバネバ混沌と納豆のようになってきた。
    テレビ報道には踊らされないけれど、製作者も確実に資質が落ちてきていることは確かだ。
    これでも、ボクはいくつかのテレビ局の番組審議委員を務めてきたが、けっこう本音でモノを言ってきているのに時代はなかなか変わっていかないものだ。


2007-01-21 Sun  [ 旅・取材・人 ]

マレットゴルフコース発祥の地

by gaku


中央アルプス山麓の高原に、美味しい「ソースかつ丼」を食べさせてくれる店がある。
昼に出かけたのだが、中央アルプスの山並みがあまりにも美しかった。
そこで、南駒ケ岳を撮影しようと思ったが、ただ雪山だけを撮っても意味がないので何か前景に欲しいと思った。
ちょうどいい按配に記念碑が目についたので、入れることにした。

なんと、その記念碑は「マレットゴルフコース発祥の地」だそうな。
なんだかボクにとっては意味不明に感じたが、このような記念碑を建てるにはどのくらいのお金が要るのだろうか?
そして、これを建立しようとした発想も不思議に思えたが、こうして撮影してみるのもそのうちに何かの意味合いが出てくるのかもしれない。
まあ、素晴らしい中央アルプスの山並みを撮影しようと思ったのだから、難しく考えないことにして「ソースかつ丼」を食べてきた。



写真上:中央アルプスも、ときどきビックリするくらい美しいことがある。
写真下:こんなに分厚いカツが5枚もついて、1000円。



2007-01-15 Mon  [ 料理・食 ]

『すんき漬け』

by gaku


木曽谷に住む知人が「すんき漬け」を送ってくれた。
「すんき漬け」とは、名前を聞いたことはあるが、まだ食べたこともなかった。
何事も、経験、体験をモットーとしているボクは、さっそくいただいてみた。
これが、また、なんともいえずムズムズと美味しいので、ある。

見た目はくたびれた野沢菜漬けのようだが、ちょっと違う。
いわゆる塩をいっさい使わずに植物性乳酸菌を発酵させてつくっているので、味や臭いは「飯寿し」とよく似ている。牧場のサイロに共通するような、酢っぱくてムズムズする臭いと味といえばいいだろうか。

これが「すんき漬け」なるものかと食べすすめていくのだが、酢っぱさの元である植物乳酸菌が体にはとてもよさそうな気がする。食べるほどにじわじわと、五臓六腑にしみわたっていくからだ。
塩を使わないので、これは、健康志向の高まる現代社会では注目すべき「珍味」であろう。
信州木曽谷の山のなかで数百年も前から作られてきている「すんき漬け」は、まさに冬の保存食だけに、自然界を再認識できて、なんだかとてもありがたい気持ちになった。

写真:琵琶湖の「鮒寿司」は最大の珍味であるが、その美味しさに近いものがある「すんき漬け」。

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