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2007-04-23 Mon [ 鳥類 ]
桐の木
by gaku
ここ10年ばかり、カラスの巣を観察している。
全国いろんな地方をめぐり、巣の中をのぞいているのだ。
カラスの巣だからほとんどが樹上であり、それらの木に登っていかなければならない。
これだけは、写真技術以前の問題であって、木登りができない者には観察することもできないだろう。
お陰さまでボクは、子供の頃より木登りが得意だった。
したがって、この技術だけでも別アングルが稼げるので、写真家として他人とちがった仕事ができていると思っている。
そんなわけで、昔取った杵柄この年になってもちゃんと木登りができるのである。
さて、新潟県は糸魚川市で民家の脇にあるカラスの巣をみつけた。
しかし、その木はどうも「桐」の木のようだった。
木登りがいくら得意でも、ボクには絶対に登らない木がある。
それは、カキとポプラとキリ…だ。
そして、注意を要する木が、スギとヤナギ…。
これらの木はとても弱くて、枝に弾力性がなく折れやすいから、だ。
その意味でも、樹木の種類を瞬時に見分けることもフィールド派としては必要なことだからである。
その桐の木らしきものが糸魚川のカラスの巣だった。
民家の庭先だったので許可をいただかなければならないし、ついでに樹種を訊いてみた。
gaku 『あれは、桐の木のようだけど、キリですか?』
民家 『ああ、桐ですよ。娘が生まれたときに植えた木です。』
gaku 『桐の木って、もろいのですよ、ね。』
民家 『ああ、弱いよ。枝はパキーーンとすぐ折れるよ。登ったら危険だよ。』
このカラスの巣の観察は、これであきらめた。
写真:桐の木は、湿度の高い豪雪地帯に多くみられる。
2007-04-13 Fri [ 旅・取材・人 ]
ばあさん犬の恋
by gaku

久しぶりに隣町で農業をやっている知人宅へ立ち寄ってみた。
動物好きな知人は、ニワトリから伝書鳩、馬、犬… とにかくたくさんの生きものたちにかこまれて生活している。
近所に住宅もなく、広い農地をもっているから、いつもこれらは放し飼いだ。
ボクが庭に入るが早いか、子犬がコロコロと駆け寄ってきた。
gaku 『なんだぃー いつ、生まれたんや?』
知人 『このメス犬は、17歳だぜぃ それなのに産んじゃったさぁ。
どうもおかしいとは思っていたんだ。
前に痩せたイノシシが罠にかかったので、犬に食わせてたら、このばあさんだけが肉をくわえてどこかへ運んでいくん、さぁ。
ハハーン どこかに彼氏がいるなぁーっと、俺は睨んでいたけれど、やっぱり産んじまったあ。
まあ、跡目ができていいけど、な。』
知人のところには、このばあさん犬のほかにもすでに3頭の犬がいる。
これらの犬は、みんな猟犬で知人とは阿吽の呼吸で生きている。
ばあさん犬の彼氏がどんな犬で、この子犬が猟犬に使えるかはまだ分からないが、知人のところではすっかり家族の一員になっていた。
犬の放し飼いは法律で禁じられているが、知人はそれを無視している。
理由は、住宅地や農地にクマやイノシシがやってこないように犬を放し飼いにしているからだ。
この飼育法は、日本の中山間地では昔からやってきている伝統文化である。
いわゆる日本犬が犬だけのグループ社会を築き、農地と集落を野生動物の害から守ってきたからだ。
ばあさん犬の彼氏は、どこかの庭先でたぶん鎖につながれているにちがいない。
これが昔なら、この彼氏も知人たちの犬に加わって近所を走りまわっていることだろう。
そんな「彼氏」の思いをこの子犬が受け継いで走りまわる日もちかい。
ボクをみてコロコロと近づいてくるところをみれば、性格もよさそうだ。鎖につながれずに母親とずっと自由な生活をしているので、ストレスもなく性質も従順になっていくのだろう。
昔の日本犬はみんなこうだった。
少なくもボクの少年時代までは、このような犬の飼い方が普通だった。
写真:ばあさん犬の名前は「ちろ」。子犬は「けんた」。
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2007-04-08 Sun [ 旅・取材・人 ]
ムササビ監視カメラがオモシロい
by gaku

仕事場に仕掛けてあるムササビの巣箱がおもしろい。
この巣箱はすでに1年以上も前に庭のヒノキの木に設置してあるが、天井裏には赤外線カメラが仕込まれている。
このカメラは、設置した段階から四六時中巣箱の内部の映像を送り続けている。
いわば、巣箱内をずっと覗き続けているのである。
この状態で、昨年は巣箱に子供をつれたムササビが入居して、しばらく居住している姿がカメラを通して目撃できた。
そのあと、空家になっていたが、最近再びムササビが一頭だけで入居している映像がモニターできている。
このムササビは、たぶんメスだと思う。
いや、メスを期待しているだけで、オスかもしれない。
メスだったら、ここでこのまま子供を産んでくれることを期待してのことだから、気持ち的にはメスであって欲しいのである。
しかし、こうしたムササビの状況が目撃できるだけでもすばらしいことだと思っている。
野生動物の世界は想像だけが一人歩きしている部分が多すぎるから、こうして夜行性のムササビの生活史の一端が覗けるだけでも「黙して語らない野生の世界」を知る一歩になることは有意義である。
この巣箱は、近所のホームセンターで花壇用に1ヶ980円で売られていた木製の「植木鉢」だ。
この植木鉢を2つ重ね合わせて、その天井に赤外線カメラを仕込んだだけの簡易なものである。
こんな簡単な巣箱でも、ムササビという夜行性の野生動物の生活史の一端を覗かせてくれるのだから、私たち現代人はいかに身近な自然のことを知っているようで「知らない」ということが多すぎる。
だから、この巣箱の映像はボクにとってはとても貴重で大切なものなのである。
そして、これらの観察を通して知られざる自然を目撃して知っていくことは今の時代にはとても必要なことだと思っている。
これが、ボクの自然に対する姿勢だから、こういう面白いことはどんどんやっていくつもりである。
写真:こんな映像がライブカメラで常時目撃できるようになっている。








