2007-11-29 Thu  [ 旅・取材・人 ]

『昔の名前で出ています』

by gaku


久しぶりにNHKのスタジオ収録に行ってきた。
教育TVだったが、「フクロウ」の秘密に迫った番組。
とっても可愛らしいタレントの中山エミリさんが司会進行。
内容はといえば、これまでボクが言ってきたことの焼き直し。
まあ、このような番組にわざわざ出演しなくてもよかったのだが、ちょうど上京していたのでスケジュール調節ができた次第。

フクロウといえば、いまから17年前にボクは写真集『フクロウ』を出版した。
写真集ができるまでには、さらに10年もの歳月を費やしていたから、あの写真集のクオリティーは今後50年は破られないと思っている。
そのくらいリキをいれてボクは、野生のフクロウに迫った自信作である。

日本国内でのフクロウ観察は、毎年春になると巣のまわりを見ているだけで、それ以上の進展がまったく見られていないのが実情である。
ボクの写真集が出たのだから、それを参考にして発奮してくれる人たちが全国から出てきてもいいものだが、17年経っても相変わらず巣観察の域を脱しきれていない。

日本に生息している野生動物は、あらゆる季節にそれなりの意味をもって生きているのが実情だ。フクロウだって春に子育てをして、夏、秋、冬と、日本の季節をしっかり計算しながら自分たちの生活に取り入れているのである。そして、その季節の変化がフクロウの生活史に深く関わっているのだから、自然界に生きる意味というものがそこには見出せる。
それなのに、春の子育てだけを観察してフクロウのすべてが分かってしまっているような断片意見がまかりとおっていることに不思議さを感じる。

そんなこともあって、番組ではどんな進展になるかも興味があったから出演してみたのだった。まあ、ボクにとっては物足りないものだったが、パーフェクトを望んでもいけないので関係者一般の認識度をチェックしてきたようなもの。
こういう経験をするたびに、日本人の自然観はまだまだあまりにもの低さに驚愕する。
総合的にフクロウを見れる学者もいないし専門家も、いない。
これは、フクロウに限らず日本の野生動物全般にいえることのような気がする。


写真:ペットショップから借りてきた外国産のフクロウがスタジオで愛嬌をふりまいていた。野生のフクロウは人間を襲うくらい獰猛なんだけど、みんなが「可愛いい」の連発。飼育してみれば、やっぱり可愛いと思う。

2007-11-21 Wed  [ 環境・ゴミ・現代社会 ]

『環境というけれど…』

by gaku


最近ここへきて、急速に「環境」への関心が高まってきている、ようだ。
その証拠に、ボクのところへいろんなオファーが殺到している。
講演、企画、テレビ出演、雑誌連載…etc

いまさらここへきてブームのように、環境への関心が高まってくるのも困る。
ボクは何十年も前からエコロジー的に系統だてて環境写真を撮影してきているのだから、無関心だった人たちが慌てて環境を謳うことに違和感を覚えるし、そのような人たちをにわかに信用できないと思っている。

写真家としてボクは、人間も「地球のほんの片隅に住まわせてもらっている野生動物」という位置づけで、これまで自然界をずっと見つづけてきた。それは裏を返せば、人間も自然界に生きる野生動物たちと同じ土俵に生きているということであって、世代交代の早い動物たちの生き死にをみつめればおのずと人間も見えてくるからだ。
そのために、人々が目をそむけるような動物の死体やゴミの山などへもきちんとレンズを向けてきた。
だから、自然を「美しい」「すばらしい」「守ろう」と、花鳥風月的に賛美するだけで次の言葉をもてない写真家や環境論者たちとは一定の距離をおいて、これまでやってきたのである。
自然保護ではなくて、自然に保護されているのが私たち人間。
そこに気づかないかぎり、うわべだけの「環境」を語ってもそれは無理だし、理解するまでには相当な時間がかかるだろう。

「アニマル黙示録」を雑誌フライデーで連載したのは、1995年のこと。「アニマルアイズ」シリーズを撮影してきたのは30年も前からである。これらの写真に何が写っているのかを読んでもらいたい。それができないと、ボクの環境視点を知ってもらうにはまだまだ時差があるように思えてならない。環境とは、「環=たまき」の「境=さかい」を知ることに尽きるからである。

写真:湿度と気温のある条件がかさなったとき、人工光によってホルモンを撹乱される昆虫たちが多数いる。そして、この虫たちはここで死ぬ。


2007-11-13 Tue  [ 旅・取材・人 ]

ニコンD3による写真展

by gaku


2007年11月13日。
本日より、東京新宿にある「新宿エルタワー28階」の『ニコンプラザ新宿』で写真展がはじまった。
写真展は、ニコンD3を使った写真の展示である。
12人のプロ写真家がニコンD3で撮影した写真を大型パネルでプリントして、6人ずつ2回にわけての展示だ。
ボクは、後半の11月20ー26日までの週で展示予定である。
すべて撮りおろしの未発表作品5点を、ここで見ることができる。

前半は無理だが自分の展示のころには上京できるので、会場でボクも見ることにしよう。
もっとも、プリントテストに立ち会っているので、仕上がり結果はすでに見て知っている。
大型プリントなのに、撮影中にはわからなかったところまでぐいぐいとシャープに伸びていたのには感心してしまった。
D3は、やはり凄いカメラである。


2007-11-09 Fri  [ 旅・取材・人 ]

『能力開発講演会』

by gaku


昨日は、栃木県にある本田技術研究所へ講演があって行ってきた。
能力開発の一環としての講演依頼だったが、ボクのような仕事が果たして参考になるのだろかと心配でもあった。
しかし、やはりそこは自然界からのメッセージは大切なので、普段からの持論展開をしてきた。

驚いたことに、会場では「殺気」がビンビンと伝わってきた。
こういう殺気は、企業では多いものだが、今回はさすがに鋭い殺気をたくさん感じた。
それだけ、聴衆がボクの話しに入りこんできてくれたのではないかと思った。
それと、ふだん車の開発をしている人たちには、ボクのような体験なんてしていないと思うから、ある意味では興味があったのかも知れない。
130枚ほどのスライドを用意していき、ほぼ2時間にわたってびっちり話しをさせてもらったが、こちらとしても手応えは充分にあった。

それにしても、ホンダという会社は発電機から船外機、二輪車に四輪車、アシモに飛行機まで開発していると思えば雪掻き機までつくっているのだから、すごいと思う。
その大きさもさることながら、精鋭集団の塊なんだなぁ、と感じた。
でなければ、世界のホンダになんてなれないのだから、一人ひとりがスゴイんだと思った。
ボクのような人間は、組織では絶対に勤まらないが、組織のなかにいて能力を最大限に発揮するだけでも敬服してしまう。
ボクにとっても、いい経験をさせてもらった一日だった。
やはり、大きなところは見て、体験するべきだ、と思った。
(写真は、いずれもホンダのS撮影)



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