2009-03-19 Thu  [ 旅・取材・人 ]

3月26日 東京ビックサイト「PIE 2009 Nikonブース」

by gaku


ちょっと報告が遅れたけれど、3月26日は東京ビックサイトで講演するからね。
恒例のカメラショーなんだけど、ニコンブースで頑張る、ぜ!!
12:30~14:00までが、オイラの持ち時間。
とにかく、普段の講演とは違った機材面といおうか、撮影の舞台裏のメッタに聞けない時間となりそう。
ブログや環境講演では絶対に話題にしないようなコトになる、からね。
カメラ雑誌でも聞けない鮮度のいい話題がもりだくさんでサービス満点の予定だから、こんなの聞き逃したらもったいない、と思うよ。

当日のオイラは、鹿児島にいるんだけれど、さすがにニコンさん飛行機を差し向けてくださる。
そのために、ここのところ毎晩徹夜状態の多忙を極めて仕事を片付けているんだけれど、ビックサイトでは新製品の発表もありそうなので楽しみにしている、のだ。



おっと、ちょうどいま発売になった「アサヒカメラ」4月号でも特集を組んでいるから、それ持って会場へ来るといいよ。
希望者には、サインの一つもできる、かも知れないから、ね。

(以下、管理人モモンガより追記です)
フォトイメージングエキスポ2009の詳しい案内はこちらのニコンホームページからどうぞ・・・・・
http://www.nikon-image.com/jpn/event/pie2009/index.htm

2009-03-16 Mon  [ 旅・取材・人 ]

テンが空を跳ぶ…

by gaku


夕方の6時8分前後になると、テンが必ず飛び越えていく倒木がある。
毎日、勤勉に「けもの道」を出勤してきているからだ。

そんな場所をみつけて、ならば、ジャンプした瞬間を写真に撮れないものか、と思った。
できれば、空中に浮いている写真。
このような写真は、以前にリスで成功させているから、テンでも必ずできると考えた。

そして、1ヶ月。
幾多の試行錯誤を繰り返して、ようやく撮影することができた。
プロでも、けっこう時間がかかってしまった。
これには、カメラ機材がもつそれぞれの特徴をつかむまでの「時間」、だったからだ。

使用機材は、ニコンD3、D2x、D80、D70s。
見た目はみんな同じような一眼レフデジタルカメラだが、中身がぜんぜん違うからである。
要するに、シャッタータイムラグというものが、各機種によってみんな違うからだ。
まさに、0.01秒を争う撮影なのである。

センサーを精巧に調節して、テンが空中にきたところで確実にシャッターが切れるようにしてみた。
その結果、すべてのカメラのシャッターは作動するのであるが、テンのスピードにシャッタータイムラグがどれだけついていけるか、ということである。
ニコンD3とD2xは、0.037秒。
D80とD70sだと、0.080秒。
これだけで、すでに、0.043秒の差がある。
実は、この差が画面構成をするときには大きかったのである。

D3、D2xでは、確実にテンが画面内に収まるのだが、D80だと0.043秒の差が遅すぎて、テンの顔が切れてしまうからだ。
D70sに関しては、さらにD80より起動時間が0.02秒遅れるから、テンは同じ狙い方をすれば尻尾すら写らないこともあった。



カメラ機材は、高価なものであるが、高い機材にはそれなりに内部メカニカルにも技術開発が注がれているということである。
それを、安価な機材で超高度な作品を求めることは基本的に無理があるわけであって、撮影する目的に合わせて適材適所の機種を選択しなければならないからだ。
伊達にいろんなメーカーがいろんな機種を出しているわけではなく、それらの機種をどう使い切っていくかという機材選択眼が撮影者には求められるからである。
とはいっても、D70sがこのような撮影ではいくら遅いといっても、第二世代ともいえるこの機種に迫る起動時間も達成できてないメーカーや機種がいまだにたくさんあることに、まずは気づくことが先決なのである。

写真上:テンが空を跳んだ。
写真下:機種と起動時間、シャッタータイムラグの違いがこの3点でよくわかる。


2009-03-12 Thu  [ 旅・取材・人 ]

コウノトリ写真コンテスト審査

by gaku


第4回目の「コウノトリ写真コンテスト」の審査で、兵庫県の豊岡市へ行ってきた。
コウノトリはご存知のとおり、野生復帰作戦に成功して、豊岡市内で現在繁殖までこぎつけている。
まさに、人と野生の共生がはじまっているのだ。

第1回目から審査委員長を務めてきているが、このコンテストでのテーマはやはり「共生」。
なので、単なるコウノトリのアップ写真だけでなく、人との関係やコウノトリの生活史の見えてくる作品にどうしても目がいってしまう。
しかし、コンテストの常であるが、撮影者はコウノトリだけしか見てないという悲しさもあるから、どうしてもコウノトリ中心の作品が多数集まってきてしまう。
写真を写す前に、ちょっと冷静になって、コウノトリはどのような野鳥で、どのような過程をたどって今日あるのかに思いをはせれば、撮影の仕方も変わってくると思うのだけれど。
どうも、それができてないからワンパターンな作品が多い。
でも、毎回のことながら、「おやっ!!」っと目を引くものも必ずあるから、コンテストのたびにボク自身も勉強させられて、審査は無事終わった。

で、今回の収穫なんだけど、コンテストそのものよりも、ボクとしては資料を渡されたとき入っていたクリアファイルが気に入ってしまった。
フォルダーの両面すべてに、春夏秋冬に分けてコウノトリがどのような餌を食べているのかといった写真がたくさんちりばめられていたからである。
これこそ、コウノトリの生活史の一面が見えているものであって、こういった写真を集めてクリアファイルにしてしまった「企画編集者」に拍手を送りたいからだ。
まさに、テーマ性の勝利であって、こういう視点での作品づくりをコウノトリに限らずすべてのところでやってもらいたいからである。
写真は、撮影者の心が映されるものであるから、写す前に何を撮り結果をどう結びつけていくかと、頭で考えることが必要だからだ。
そこが、カメラを「ペン」のように自在にあやつり、視覚表現していくことの面白さだからである。

このクリアファイルは、一点の写真だけではなく、それらがいくつか集まることで明確なメッセージとなりうることがよく表現されている。
まさに、コウノトリのみならず、自然界の生物を測る教科書になっているからだ。



写真上:豊岡市のコウノトリ共生課が作ったクリアファイル。ここに写されているコウノトリの餌から推していっても、かなりの環境問題に行き着くことができるし、勉強することもできる。
写真下:審査員の河合雅雄さん、増井光子さん、柳生博さんらと審査会前の食事会。


2009-03-04 Wed  [ 環境・ゴミ・現代社会 ]

夜景を計算にいれている野生動物たち

by gaku


3月3日、桃の節句だというのに雪が降った。
いや、この時期に、雪はけっこう降るものだ。
1月、2月と、あまりにも暖かい日が続いたので、話題がないのかテレビなどでは東京に雪が降ったことをいっせいに報じていた。
ある民放では、東京の雪を実況中継までしていた。
雪が、そんなに嬉しいのか、困るのか…?

雪の中、昨夜は近所の高原地帯を見てまわった。
温泉地などには、ナトリウム灯などが建物や駐車場をライトアップしている。
このような照明は私たち人間が住みやすい環境を求めて設置してきているものであるが、多くの野生動物たちに影響をもたらしていることも事実だ。
そのことを含めて「光害」をテーマに、ボクは仕事を進めている。
だから、雪の夜でもカメラをもって高原地帯を徘徊しているのだ。

ムササビやタヌキ、キツネ、ツキノワグマ…
彼らの視線で、これら「人工光」を見てみたらどうなるか…?
もう、すべての野生動物たちは、このようなライトアップを学習して自分たちの生活に取り入れていることは確かだ。
私たち人間は、自分たちで作りあげた環境にはすぐに順応するが、まさか動物たちまで影響を受けているなんてまったく意識にないだろう。
野生動物たちはこうした明かりをちゃっかり計算にいれて、実は、したたかに大胆になりながら、現代人を逆に観察しながら盲点をついてきているのも事実だからである。
その証拠に、あらゆる野生動物たちが横着になって、私たちの懐深くまで攻め込んできていることからでもわかる。



実際に撮影中にも、駐車場の脇をすり抜けるキツネの足跡があった。
雪の降り按配からみても、その足跡は数分のタイムラグだけだった。
たぶん、キツネはボクの気配を察知して逃げていったのだろう。
そんなキツネの存在に気づいたのはボクだけであり、温泉客の誰一人ここに野生のキツネがいたことも想像できない。
そうした、現代人と野生動物たちの心のギャップを探るのが面白いから、ボクは雪の中を出歩いたのだが、収穫は確かにあった。





写真上:高原の観光スポットを照らす照明が公園や林の奥深くまで浸透していく。
写真中:キツネが足早に歩いていった足跡が、くっきり。
写真下:観光地だから山小屋風のトイレまで輝いている。左には、鳥獣保護区の標識。


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