廃棄リンゴの有機肥料…

20180308 

となりのとなりのそのまたとなりの村の畑に、大量のリンゴが捨てられていた。
リンゴ生産地では、商品にならなくなったリンゴをこうして捨てるから、よく見られる光景である。
農家では、このリンゴを有機肥料にするために自分の畑にバラ撒いたのだから「捨てた」という認識はない。
そして、これらのリンゴはいつの間にか「消えて」なくなっていく。
野鳥が食べたり、キツネやタヌキやシカやイノシシが食べたり、腐ったリンゴは昆虫やバクテリアが食べていくから、やっぱりこれは「有機」…なのだ。

あらゆる生物がシナントロープに生きる時代なのだから、これを「環境破壊」だとか「餌付け」だとか難しいことは言うまい。
それぞれのリンゴに野鳥たちが啄んだクチバシ痕を見れば、ここにも生きるための“芸術”が見られる。

クチバシ痕は、2つとして同じものはない。多様性をもった野鳥たちの心模様がよく出ている。


野生のキツネやタヌキは私たちが想像する以上に腐りかけたリンゴが好きだ。

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無いものは自分でつくる…

20180306

中国製のスタジオ用LEDライトを買った。
ライトのみで付属品は一切ないので、固定するのに悩んだ。
専用スタンドを買えばいいことだが、普段使っているカメラ用三脚に取り付ければもっと便利になる。
そこで、大型ストロボのダボが遊んでいたので、その底部に穴を開けて三脚ネジを切れば希望通りにおさまることがわかった。
卓上旋盤にかけて穴を開け、タップでインチネジを切った。
“無いものは自分でつくる” ちょっとしたアイデアと実行力で、完璧に希望が叶った。
精密卓上旋盤は昭和48年(1973)製の中古品だが、きわめてしっかりした作りなのでビクともせずにいまだに現役。
久しぶりにスピンドル油にまみれたが、鉄やアルミを削れるという「やる気」のある匂いに心が落ち着いた。
機械道具って、やっぱり素晴らしい。

(製品の必要パーツは別売り① 別のストロボについていたダボを外してセンターに穴を開けネジを切る② 希望通り見事に完成③)

道具づくりの舞台裏

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イマこそキツネに騙されっぱなし…

20180203

『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』

タイトルに思わずひかれて読んだこの本が面白かった。
動物学者や専門家が著すものより、哲学者の書いたこの本がオイラにはぴったりしっくりハマった。
やはり、自然界を時間軸で見なければならず、その時間軸にイマでも人間を含めた生物が乗っかっているうえでの判断…。
そして、イマ思うに、日本人はキツネにだまされなくなったのではなく、いまこそ猛烈に騙されつづけている。
著者に会いたい、対談をしたい、共著でも書きたい…。
そんな思いをある編集者に伝えたら、「間に立ってもいいよ」って言ってくれた。
うれしい。

KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA

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野生動物に攻められ老いる地方の現実…

20180202 

30年ぶりくらいに、冬のとある峠道を通った。
過疎化がかなり進んでいた。
残された農家は田んぼを野生動物から守るために必死で戦っていた。
30年前にはまったく見られなかった光景…だ。
積雪があったので、動物たちの足跡が目立つ。
この雪上の足跡が誰のものなのかを的確に答えられる住民は、ひとりもいなかった。
地域住民の自然への無関心さが、過疎化に拍車をかけているようでもあった。

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秋田県でツキノワグマの6割を殺す…

20180120 

『秋田県でツキノワグマ推定生息数の6割を駆除捕殺』
https://www.asahi.com/articles/ASKDP5R4PKDPUBUB010.html

このことで、全国紙大手新聞社解説委員がオイラのところに見解を求めてきた。
新聞各社の記事をみれば、それはそれはほんとうにツッコミどころ満載で、どこのマスコミも答えを探しあぐねていた。

1) 秋田県での生息推定数の根拠…は?
2) 捕殺した817頭はほんとうに6割なのか? 
3) 生息数の1割だったかもしれないし、9割だったかもしれない。
4) 自然保護団体は猛烈に反対をしているけれど生息推定数を調べる具体的な技術もなく提示もできなければ、ただの「反対」では大衆の支持はえられない。
5) 生息数の把握なんて、国や県が森林税を使ってでもしっかり自信をもって行うべきだ。
6) マスコミも相変わらず10年以上も思考停止の「脳止」状態での記事のタレ流しでまったく進歩なし。
7) このような事態になるとクマ専門家や研究者は決まって「だんまり」を決め込む。
8) 「クマクール」+「マタミール」をきっちり使えば、かなりのツキノワグマ生息個体推定把握ができる。
9) オイラは10年以上も前にクマクールとマタミールを独自開発しているが、この装置で100頭、1000頭、10000頭…と撮影していけばビックリするようなホンモノの答えが出ることまちがいなし。
10) 撮影された写真を分析すればツキノワグマが「経産」か「童貞」、「処女」なのかも見えてくるし、それだけで地域個体群の将来的生産力把握だって可能となる。
11) ついでに、「クマクール」を応用してロボットアームなどを駆使すればDNAの追跡やらかなり深入りして日本のツキノワグマの生態研究にもなるのに、スキルがないとそうした発想力に辿りつけないのも悲しい。
12) 日本社会は1960年前半の第一回東京オリンピックを境にして、全国民のライフエネルギーが電気ガス石油に一斉シフトした。
13) それまで、1000年以上も薪炭で森を相手に日本の国家歴史が築かれてきた時間軸があるのに、木を切らず利用しなくなって山野を70年も放置すれば全国津々浦々まで「森林飽和」「森林過多」が猛烈に進んでいることに気づいていない…all。
14) 「山をみて木を見ず、木をみて山を見ず」というが、樹木ばかりで山野が豊かになれば森に依存している野生動物が激増するのはフードチェーンからみても「エコロジー」の基本である。
15) この現代において「シナントロープ」を考えられなければ、時代を追えず、人間社会変化をも追えず、まったくの思考停止状態の社会があまりにも嘆かわしい。
16) この10年間で全国紙マスコミのインタビューなどを受けてきたが、何回説明しても記者そのものが分かっていないから、いつまでたっても本当の思考性ある記事が書けない。
17) なので、日本のイマドキのツキノワグマはどんどん捕殺し続けてもいい。減ってくれば獲れなくなるのだから捕れるうちはどんどん殺していく発想に至ってもいい。イマドキ日本の国土は70パーセントが森林だし、あと30年もすれば80パーセントになるから、クマが獲れなくなればちゃんと自然回復もする。だから、殺し続けるのも「研究」だし「実験」でもあるから、やってみるべし。
18) マタギの名句に「山は半分殺してちょうどいい」、確かにその通りだからである。
19) そうそう、オイラの『となりのツキノワグマ』は名著だからね。あれだけの写真を一枚々々丁寧に読み解けば、一枚の写真のなかに原稿用紙でどれだけの言葉が紡ぎ出せるかでその人の自然認識度がわかるというもの。
20) そのようにオイラは写真を撮ってきているから、変な学者たちが机上で観念的に書いているツキノワグマ本より写真という現場からの“視覚言語”を分析できれば読める人には原稿用紙で何十枚と文章が書けると思うよ。
21) 「極意」とは、どれだけホンモノをみているのか、どれだけニセモノをみているのか…、そこに答えがあるからね。
22) 「黙して語らない自然界」を知る教科書なんてないのだから、自分自身がどこまで自然界とは何なのか、と関わり知る努力をすることではないのかねぇー。

オイラは、2時間のインタビューで記者にこう答えたが、発行して8年にもなる『となりのツキノワグマ』を書評で取り上げた全国紙はなかった。
それなのに、困ったときだけいろんな新聞社がタダで聞きにくるのだからすぐに忘れてしまうワケだ、ね。
ある全国紙なんて、4年も続けてインタビューにきていながら進歩的な記事が書けなかったので5年目にはとうとう断った、さ。



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オオコノハズクは謎の多いフクロウ

20180104

フィールドとしている山林に風倒木となったカラマツがあった。
その木をヒメネズミたちがバイパスにして走ることを知った。
ならば、オオコノハズクがそのうちに風倒木に現れるかも知れないと思った。
それが、予想以上に早く現実となった。
野生のオオコノハズクはなかなかに目撃困難な野鳥。
しかし、イマ現在の日本の森林を考えるとかなり数多く生息しているのではないのか、と思う。
なので、これまでの断片的なヒントをもとに「フクロウ」で培ってきたノウハウをつかえばオオコノハズクに迫れそうな予感がする。
正月早々から、ちょっとだけ謎の野鳥の夢を見はじめた。

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冬のフクロウ

20171227 【昔の写真が出てきます シリーズ 21 】

雪の季節を迎えるとフクロウ撮影を思いだす。
寒さなんてまったく忘れて、楽しかった思い出ばかり…。
野生のフクロウは相変わらず日本全国どこにでもいる。
ただ、夜行性のためにいつでも気楽に目撃できるというものではない。
この写真を発表してすでに30年が経つが、デジタルカメラ時代となったイマもういちど撮影してみたい、という気持ちが疼く。
でも、たぶん、それも出来ない。
すでにやったことに対して、もういちど時間を割くことはできないからだ。
その前に、オイラには日本の未知なる野生を求めてまだまだやりたいことがいっぱいある。

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西日本でのチョウセンイタチ

20171129  

初めての土地では、できるかぎり時間に余裕をもって行き当たりばったりの旅をするのが好き。
今回の山口県では、なにげに県道36号線を走っていた。
すると、橋のたもとにイタチの糞を見つけた。
よくみれば柿の種と小魚の骨がみえた。
たぶん、チョウセンイタチのものだろう。

ホンドイタチでもチョウセンイタチでも習性は似ているから、これをコンスタントに確実に撮影する技術は大変に難しい。
しかし、糞はよく見つかるし内容物などを調べればどのへんを活動しているかの予測はつく。
今回も、「橋のたもと」と「柿の種」という意味からも、水辺と柿というキーワードが浮かぶ。
そこから攻めていけばいい、とオイラは考える。
西日本にチョウセンイタチは確実にたくさんが定着しているが、なかなか生態写真が出てこない。
西日本でのチョウセンイタチの暮らしをもっともっと知りたい、と思う。
こういうことは地元の人たちに頑張ってもらうことがイチバン、だ。

※ 写真の糞は山口県で、チョウセンイタチは岡山県で撮影。

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ヤマネの冬眠準備

20171110

やあ、ヤマネ君こんにちは。
ゴミだらけになって、顔を出してきたけれど、キミが樹洞で何をしていたかが分かるよ。

ITロボット、IT人工知能…などが最近ささやかれているけれど。
オイラの無人撮影ロボットカメラも、まさに、それなのかも知れない。
とにかく、「黙して語らない自然界」の住人たちの行動がバンバン撮れて面白いほど分かってくる。
こうして毎日が新しい発見の連続だと、やはり、自然を見る目が変わってくるし楽しくてしかたがない。
そのヤマネも、11月中旬から見られなくなった。
たぶん、冬眠に入ったに違いない。

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本州に生息するニホンモモンガを探す

20171114 

本州にはニホンモモンガが生息している。
森林にはごく普通に生息しているのだが、夜行性でもあり、なかなか撮影には至ってこなかった。
もっとも、これまでオイラも本州のモモンガを本格的に観察してこなかったので本腰をいれることがなかった。
そのモモンガにようやっと迫ろうと4年前から気にかけるようになった。
すると、こちらの気持ちが通じたのか、撮影できるようになった。
謎につつまれたモモンガの生態がオイラ的には霧が晴れるように分かってきた。
モモンガだけを見つめる縦割り軸の生態だけでなく、モモンガと樹木や季節による森の棲み分け、他の動物たちとの関係性など、まったく知られなかった独自な発見の数々である。
動物学会などで重箱の隅つつきのセオリー的な自然感でないダイナミックな新知見への一歩がはじまった。

とりあえず、巣穴に潜り込むモモンガの後ろ足裏のなんと可愛らしいことか。
小指だけが離れて外側にあり、ワシタカでいうところの “鳥がらみ” の指の意味とよく似ている。
ちなみに、このモモンガは女の子…だった。

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