髙標高地で目立ちはじめてきたキジ

20170503

ここ5年ほどだけど、信州の伊那谷ではキジが何気に普通に多くなってきたような気がする。
毎朝、夜明けと同時に「ケーンケン」と声が聞こえてくるのは長閑でいいね。
キジは全国的には標高の低い平地に分布が普通だが、信州の伊那谷では低いところでも500メートルはある。そして、高いところでは800メートル付近でもキジが普通に見られるようになってきた。
耕作地放棄や草刈りもされずに放棄地となっている“荒れ地”が、キジには絶好な営巣場所。
地方の高齢化、過疎化…などで、標高が多少高くてもキジに住みやすい環境となっているようだ。
この現象を喜んでいいのか、それとも憂うべきか…。
人の起こした“自然撹乱”をキジの視点から見つめてみるのも、イマドキの自然観を養うにはいいのかも知れない。

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クマ避けに「ラジオ」…?

最近、「埼玉県入間川のサイクリングロードで夜間イヤホン中の自転車とジョギンク女性が人に襲われた」というニュースがあった。
あまりにも無防備だった被害者にはお気の毒だがかなりいい人生勉強になったのではないのか、と思った。

「山歩きでツキノワグマに出会わないためにラジオを持参しなさい」、という情報もマスコミや行政などからの発信でほぼ定着化している。
オイラも山野でラジオを鳴らして山歩きをしている人に何回かであったことがある。
しかし、何が起きるか分からない自然界で自分自身を守るのにはいかに「五感」が大切かということは身をもって知っている。
なので、ラジオを鳴らしていれば「雑音のバリア」を築きながら歩いているようなものなのであってイヤホン散歩と同じく、返って危険だといつも思っている。
ツキノワグマなんてのは、夜間に人間を気配すれば2m横でも足音も落ち葉を踏む音も立てないからだ。
昼間とて、これは同じコト。
ツキノワグマが襲おうとするときの威嚇声は、『ブッショ―』っと鼻汁が飛んできそうな迫力で声とも叫びとも息ともとれぬ態度をとってくる。
こんな威嚇声があることすら知らないと、ラジオをつけていればそれにも気づけないだろう。
イマドキのツキノワグマはすべて現代に生まれ生きている野生動物なので、雑音などはみんな学習済みだからである。
まあ、ラジオでも鈴でも自分が良かれと思えばそれもよし、あくまでもそこは自己責任なのだからオイラこれ以上の説明は控える。

※ ツキノワグマは大きな緊張をして襲うときには立ちあがったり中腰で一瞬にコトを済ませる動物であることを忘れてはならない。その破壊力も、これまた強烈…だ。

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キツネの落とし物

20170215 【動物が写ってないシリーズ 15 】

これは、キツネのゲロ。
キツネは、胃が焼けてくると草を食ってときどきゲロを吐いて体調管理をする。
雪の上だからこそこうして見つかるが、自然界ではなかなかこんな「珍品」に出会えるものではない。

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過疎地限界集落の田んぼ

20170214 【動物が写ってないシリーズ 14 】

手前の錆びた「波トタン」はイノシシ対策に苦心した残骸。
水田での耕作を放棄して真ん中には「サクラ」の苗木が植わり、その苗木をシカに食われないように保護している「金網」。
遠くに見える集落は高齢化も進み、空き家も目立ち、超過疎化が進んでいる。
山河滅びて国滅ぶ…というけれど、ここを撮影してから7年が経つ。
サクラの苗木はどうなっているのだろうか、そろそろ撮影に出かけてみたい。

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カラスの毛あつめ

20170415

昨日であったカモシカは、カラスにつきまとわれていた。
カラスは、巣づくりの内装にカモシカの毛が欲しいからだ。
カモシカの歩くところを回っては落ちている毛を拾っているので、すでに少しではあるがカラスの嘴に毛が集められていた。

そのカラスの巣は、近所の林にあるアカマツの樹上30mの頂き。
昔のオイラならすぐに登っていったけれど、もう、そんなリスクを背負う必要もない。
でもでも、カモシカの毛100パーセントのカラスの巣は贅沢だから見てみたい気もする…。


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イノシシの「クズ根」チューインガム

20170211 【動物が写ってないシリーズ 13 】

フィールドでこんなのを見つけるとなんだか嬉しくて「にま」っとなってしまう。
これは、イノシシがクズの根をくっちゃくっちゃと口の中でチューインガムのごとく噛みながら澱粉だけを吸い尽くしたあとに吐きだした繊維魂。
「うまいなぁー」とイノシシが目を細めてこんなことをやっているのかと思うと、ヤツらの秘密をひとつ知る探偵気分になれて嬉しさ倍増…。

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真っ黒なホンドテン

20170406

いつ撮影したのか分からない、真っ黒な「夏毛」に変身したテンの写真がでてきた。
記憶をたどれば30年ほど前のもので、三重県の大杉谷で写したような気がする。
夏毛のテンは、冬毛より変化に富んだ毛色となり地域色も加わってある意味魅力的である。
黒潮が洗う地域と、信州のような山岳地ではだいぶ違っていると直感的にも思う。
その意味でも、日本の哺乳動物を知るにはまだまだ時間もスキルも足りないような気がしてならない。
夏毛のテンをきちんとコンスタントに撮影するにはオイラ自身もさらに修行を積まなければならない、と思っている。




これは、長野県の夏毛テンで冬には見事な「キテン」になるタイプ。

 

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カモシカの新雪ラッセル痕

20170210 【動物が写ってないシリーズ 12 】

これは、ニホンカモシカのラッセル痕。
新雪が一夜に30~40cmも降ると、カモシカは胸で雪を掻く。
しかし、雪崩の起きるような急斜面ではこのようなラッセル痕をまず見ない。
低気圧の接近でいきなりの新雪を予測できるから、カモシカのラッセルを目撃するには天気予報である程度絞ることができる。

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ツキノワグマとワサビ畑

20170401

10年前にツキノワグマが苔むした絵になる石の上に登ることが分かった。
その現場写真を試みたときに、足下に若干の湧き水があることに気づいた。
ここなら、ひょっとしたら「わさび」が育つかもしれない。
そう思ったので、小さな苗木を5本ばかり植えてみた。
なんと、わさびはすっかり根付いて、いまでは四畳半ほどの広さに密生するようになった。
こうして、10年かけてオイラの秘密の「わさび畑」ができた。
そして、今年も花が咲きはじめたのでまだまだ畑は大きくなりそうだ。
撮影を通して、わさび地主の副産物が生まれていくとはいいことだ、ね。

 



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ドングリを運ぶヒメネズミ


野生動物観察といえば、近年は「センサーカメラ」というものが市販されている。
しかし、このような写真は一般的に市販されているセンサーカメラでは絶対に撮れないことがわかった。
スマホカメラでも、やはり、無理…。
「カメラ」とひとくちに言っても適材適所に高度なスキルをもって撮影しなければならないこともある。
身軽で木登りが得意なヒメネズミが自分の頭ほどもあるクヌギのドングリを運ぶ姿は、なかなか目撃できない世界だが、身近な森のなかでは日々繰り返されていることがわかった。



 

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