柴犬たちが蛇と遭遇…

20170926
シマヘビが日向ぼっこをしていた。
最初に見つけたのは、「げん」だった。
そのようすを見て、「たから」もやってきた。
「げん」は慎重な性格なので、蛇に近づこうともしない。
ところが、「たから」はどれどれとばかりに蛇に近づいて行ってしまった。
まあ、シマヘビなのでオイラはこれも犬たちの学習材料とばかりに成り行きをそっと見守った。
「たから」は何回も蛇に近づきながら後ろへ回ったり、前から鼻を近づけたり…。
シマヘビには鼻先20cmほどのところで攻撃を数回受けたが、「たから」は瞬間にのけぞって牙から逃れていた。
結局そんな攻防を10分ばかり繰り返していたが、「たから」は途中で飽きてしまった。
「げん」はそのようすを見ているだけで、加勢もしなければ2mほどの距離を縮めるわけでもない。
こうして、犬たちの性格を見比べると「げん」のほうが用心深くて山野では使えそうな気がする。

「げん」は子犬のときから“天然”とオイラは揶揄していたが、どうやら天然は「たから」なのかもしれない。
でも、この二頭の性格を重視すれば、一緒に山歩きをすることで連携がとれそうだ。
「げん」も「たから」も、カモシカやサルを追うがどちらも深追いをしないところがいい。
こういう犬が主人を守ると思うからだ。
たぶん、近いうちにツキノワグマとの遭遇があると思うが、そのときにどのような行動を見せてくれるのかが楽しみだ。

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ツキノワグマの秋糞

20170911 【森の探偵シリーズ 63 】

森のなかにツキノワグマの糞があった。
「これはツキノワグマの糞だ」、とオイラは見るだけでは終わらない。
この糞を小川で丁寧に洗った。
そして、植物の種子を探した。
丸いまんまの実はダンコウバイなのはすぐにわかったが、米粒みたいな種子は不明。
なので、森で考えられる実を片っ端から潰していきながら種子を探った。
その確認結果を得るまでに3年かかったが、アオハダであることがわかった。

さあ、ここまでわかれば次にアオハダなど樹木たちの生態を理解することになる。
そして、ツキノワグマはどのような採餌行動をしているのかの「探偵」となった。
その結果は、植物戦略とツキノワグマの位置づけを考えながら、オイラだけのオリジナルな言葉としてこれから使っていくことにする。
自然界は、こうしていつも“黙して語らない世界”なので自分で行動を起こさないままこれまで言われてきているようなコピー発言だはしたくない。

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野生動物の輪禍

20170920

先日、秋田新幹線の「こまち」3号にツキノワグマがぶつかって緊急停止したというニュースがあった。
クマはそのまま線路外に逃げていったらしいけれど、自然界には接骨院もないのだから今ごろはどこかで昇天しているのかもしれない。
そういえば、以前に中央線の「特急あずさ」に乗っていてシカと衝突して車輌の下に潜り込んだ死体排除に手間取り1時間以上現場で立ち往生したことがある。
このような車輌事故は電車だけでなくバスやトラック、乗用車でもたびたび起きているけれど、イマドキの日本の自然環境下では大型野生動物が激増しているから衝突事故は今後もまだまだ増えていくことだろう。
人間の乗り物を警戒しない新世代野生動物が増えていることも確か、だ

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野生フクロウが夜間に獲物を追う行動軌跡

20170918 【昔の写真が出てきますシリーズ 17 】

フクロウが獲物に向かう飛翔軌跡をコマ落としで一枚の画面にどうしても撮影したい、と思っていた。
1秒間にストロボが8回発光するように特殊ストロボを調整してみた。
計算どおりに絵コンテを描き、そのとおりに野生のフクロウが軌跡を追う。
これがズバリ決まったときの気分のよさ。

人間のモデルのように約束事や演出のきかない野生動物相手に究極の技のぶつかりあいは、まさにオイラに奇跡を起こしてくれた。
このような撮影法はもうイマドキでは懐古感あふれるものだが、30数年前のオイラには技術的にどうしてもクリアーしなければならないことだった。

メカトロニクスのスキルだけではなく、それ以前にフクロウがどのような行動を示すのかを確実に知り得ていなければならないからでもある。
その撮影チャンスは、一年間のうちで秋の一ヶ月間にしか集中していない。
それは、野生のフクロウを年間通してきっちり観察していればどこで撮影させてくれるかがわかるというものでもある。

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「死」を考える…

20170914 【昔の写真が出てきますシリーズ 16 】

「死」の写真集を出版したのは、1994年。
この4年前にはすでに撮影が終了していたから、自分のテーマとしては30年も昔のことになる。
このようなテーマで撮影するキッカケにはさまざまあるが、現代人が自然に対して大きな忘れものをしていることに気づいてもらうため、だった。
死後は妊娠期間とほぼ同じ時間で土に還っていくという自然界のルールがあり、そのプロセスに細菌も含めてあらゆる生物の登場が隠されていることを写真家として視覚言語で伝えたかったからだ。
いわゆる「九相図」を人間でなく動物にモデルになって語ってもらっただけのこと…。

当時、これを発表したら自然を美化賛美しているだけのネイチャーフォトカメラマンやファンは一斉にオイラの元から逃げ出していった。
それでよかったのだけれど30年経ったいまごろになっても、この死のテーマに出会って慌てる人たちを見るのは滑稽だ。
今年のように「ノロウイルス」やら「貝毒」やら「0157」…などの出現にうろたえる現代社会にとんでもヒントのあるテーマなのだけれど、「死」をきちんと理解するにはまだまだ時間がかかりそうな気がする。
まさに、腐らない写真で時代を撃ちつづけることの面白さに、オイラはひとりほくそ笑んでいる。
・・・「死は次なる生命をささえる」。

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ツキノワグマあと3日の余命

20170908

数日前の雨降りの夜に、このツキノワグマは重大な証拠を残してしまった。
そのために、近所の住人たちの知るところとなった。
そして、昨夜、再びある仕事場で目撃されてしまった。
そこで、今日にも地域住民と行政との協議がなされ、明日にも捕獲の準備がはじまり、明後日にはたぶん昇天という手順になるのだろう。

オイラは30年もこの地域でずっといろんな野生動物の動向をさぐってきているが、ここ10年ばかりはツキノワグマもほんとうに数が増えてきて毎年何頭も殺されているが一向に減る気配はない。
それだけ、周辺環境の自然が「盛っている」と判断している。
捕殺に対して、良いとも悪いともオイラはコメントしない。
捕殺のデータを取ることも自然観察には必要なことであり、さらにイマの周辺環境の「かんざつじねん」こそが大切なイマドキの観察者の視点だと考えているからだ。

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亜流はオリジナルをなくす

20170904 【昔の写真が出てきますシリーズ 15 】

北海道の知床の川にヒグマがカラフトマスを捕まえにきていた。
こんな写真をアラスカなどではなく、日本国内で撮影したいと思っていた。
もう、30年も前から思い続けていたイメージである。
それが20年ほど前に、ついに撮影できた。
しかし、この写真を当時連載していた雑誌に載せようとしたら編集者から却下された。
「これは、既視感がある。宮崎がこのような写真を撮ってきてはいけない…」
なるほど、悔しかったけれどオイラはここで考えた。
信州から北海道まで出かけていって、旅行写真を撮っていてはいけないのだ。作家ならやはりそこは、独自なオリジナル写真を撮ってこそポジションが固まるというものである。
いい編集者に恵まれることは大切なことで、また、オイラを鍛えてくれた。
だから、いまでもその編集者とは良い関係でお付き合いができている。

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都心の公園にもマダニはいるのか…?

20170821 【写真家は見たシリーズ 29 】

東京の上野公園でネコが昼寝していた。
なかなかに優雅でいい光景だ。
ところで、緑豊かな都心の公園だけれど、この緑のなかにマダニはいないのだろうか?

オイラ再び柴犬を飼うようになって山野でリードなしの自由行動をさせていると、マダニの多さにはビックリしている。
とにかく、藪という藪にはどこにでも生息しているといっても過言ではないからだ。
里の山でも、歩道や車から一歩踏み出す程度の藪にもマダニは確実にいる。
犬連れ散歩でも、その事実に一般の人はほとんどが気づいていないと思う。
まあ、それが自然界というところなのだから知らないでいることのほうがいい面もある、が。

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ひっつきむしに利用されるツキノワグマ

20170901 【写真家は見たシリーズ 35 】

ツキノワグマの乳首が3つ。
右側にも3つあるはずだが、角度と体毛によって見ることはできない。
この乳首は、子育てをしている若い母親のものである。
臍も見える。
キンミズヒキの種子が10個ばかりひっついているのも見える。
普段なかなか見ることのできない野生のツキノワグマの腹部だが、無人撮影ロボットカメラだと思わぬ発見をさせてくれるものだ。
森のなかでは大きくて強いツキノワグマが、キンミズヒキという小さな植物に種子の「運び屋」として利用されているのがオモシロイ。
こうして野生動物たちを撮影していると植物たちのほうが自然界では実は上なのではないのか、と思えることが多々ある。

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疥癬タヌキの出はじめの頃

20170823 【昔の写真が出てきますシリーズ 14 】

1980年代前半に、タヌキの疥癬がちらほら報告されはじめた。
いつか、猛烈な「疥癬タヌキ」を撮影したいと思っていたらやっと撮れた。
以来イマでもことあるごとに疥癬を意識して見てきているが、いろんな野生動物にも蔓延して、減ることはなくても周期的に出現してきているのだから維持され続けていることは確かである。

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