熊人間…

20171102 【写真家は見たシリーズ 49 】

養魚場にツキノワグマがやってくる。
経営者は昼間サカナの選別をする。
それをどこかで見ていたのか、ツキノワグマが夜間にやってきて同じようなポーズをしていた。

「シナントロープ」を考えながら、こんな写真が撮れてしまうと面白すぎる。

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スギやヒノキの人工林は悪なのか…

20171025 【森の探偵シリーズ 71 】

スギやヒノキの人工林は野生動物たちの餌を奪ってしまうからダメだ。
そのような視点で自然界を語る現代人はかなり多くいる、と思う。
とくに、ツキノワグマを保護しようという団体からは10数年も前からずっと同じ言葉が聞こえてくる。
それに、同調するような研究者や自然保護派も少なくない。
しかし、オイラはまったくそのような意見はもっていない。
何よりも、人工林の生態学なんてだれも考えようともしていないし、きちんとした視線で目撃している人は少ない、と思っている。
この写真に写るのはヒノキとスギの人工林。
この写真からでも、何をどのようにして読み解けばいいのか、というものが見えてくる。
ヒノキは何歳で林床から生える樹木はなんという名前の木なのか、そして、それらの樹木たちの習性はどんなものなのか?
そこに、野生動物たちがどのようにかかわってきているのか、というものをこんな人工林に出会うたびに考えてみるのもイマの時代にこそ必要だからである。
そして、その予測の検証を無人撮影ロボットカメラでやってみると見事に人工林を語ってくれるのだから面白い。




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メメントモリ…

20171023
先日、このような冊子に写真とインタビュー記事が載った。
30年前の「死」=(平凡社)という写真集を見ての依頼だった。
オイラは自然界でのメメントモリは普通に考えていたことなので、当たり前に写真に撮って普通に発表したのだけれど。
自然を花鳥風月でしか見届けられない人たちには、オイラ自身がかなり嫌われ者になったものだった。
だが、オイラは意に介することなく自然界の事実を淡々と語りながらこれまでもやってきた。
それは、現代版「九相図」を語らなければならない時代にきている、と考えたからだ。
それが、このような形で冊子などに再登場することはこれまでにも数多くあった。
やはり、“腐らない写真”を撮っていかなければならないということは大切なことなのだ。
自然を見るのにセオリーなどないので、いつもオリジナルな視点は欠かせない。
教科書のない自然界を語るには、とにかく「観察自然(かんざつじねん)」あるのみだから。
仏教界からもときどき講演依頼がくるのも面白い、ね。

KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA

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ツキノワグマはほんとうに数が多くなった

20171020

まあ、このような写真もときにはよいだろう。
こうしたカットから、「シナントロープ」という意味を考えてみてもいい。
今年もツキノワグマはずいぶんと捕殺されているが、それでも次々に湧いて出てくる。
この現場から1kmも山野に入れば、親子グマがどんどん撮影される。
それだけ、予備群が生産されているということである。
それが、イマドキの日本の自然環境なのだから、そこから自然環境って何なのかを少し考えてみるのもいいだろう。
生態写真も狙いどおりにキチンと撮れるようになると、今日おかれた日本の自然現象を知ることにもなるのだから…。

 

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「森の探偵」…

20171016

「森の探偵」が、発売3ヶ月にして早くも重版となりました。
こんなに早い重版とは驚き、感謝です。
いろんなところでの書評もあり、多くの方が関心を持ってくれたのだと思います。
「森の探偵」は、オイラにとっては永遠のテーマなので “黙して語らない自然界” をさらに好奇心をもって見届けていきたいと思っています。
引き続きよろしくお願い申し上げます。

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カモシカの写真ってつまらない

20170929

久しぶりにニホンカモシカに出会った。
この森には10年ばかり出かけてなかったので、出会うのも久しぶり。
親子が寄り添っていたのでそれはてっきり母子だと思ったら、父子だった。
撮影中に1分ほどしたら母カモシカも現れ、子カモシカに授乳をはじめたので父母子関係がこのときに判明。
子カモシカが母乳を飲むときの頭突きはヤギとまったく一緒だ。

このあと、奥山で仕事をして1時間後に現場付近に差しかかったら、またカモシカがいた。
母親に顔つきが似ていたが、精査すればどうやら別個体だった。
カモシカの密度もけっこう高いことがこれで分かった。
カモシカの写真は誰が撮ってもカメラを見ているものばっかりで、これほどつまらない動物写真はないと常々思っている。
なので、そのうちにめっちゃ面白い写真を撮ってやろうと思い、カモシカが確実に通る「けもの道」を探しはじめた。



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マダニはどこにでもいる

20171011 

再びマダニによるSFTS感染症が話題になっている。
飼い犬から人への感染は世界初…との大ニュースとして。

でも、マダニ側から人間社会をみれば、ほんとうにどこにでもマダニは潜んでいる。
ちょっとした田舎なら車を停めた脇の一歩踏み出した草むらにも普通にいるからだ。
ただ、一般の人がそのことに気づいていないだけのこと。
オイラは柴犬を絶えず放して実験をしているが、それこそダニだらけといってもいい。
それだけに、日本中で人がいるかぎり誰にもそのリスクはあるわけで、ある意味ではそのことだけを怖がるのではなく、自然界というものを少しでも理解していくことも大切なのではないのか、っと思う。
「鳥インフル」にしても現代人自身がこのようなウイルスに弱くなってきている、とも考えられる。

(写真は、シカの下瞼に食らう2匹のダニ。血を吸う前と吸った後のダニ…)

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野生動物は人には聞こえない音を出している

20171002

「犬に教わる」…というが、ほんとうにそうである。
前の「ホタル」といい、いまの「たから」と「げん」といい、山野で犬の行動を見ているだけでオイラはいろんなことを教わっている。
もちろん、新発見にもつながっている。

犬の行動でいちばん参考になっているのは、耳の角度である。
何の音を聞いているのかをこちらが理解する必要があるからだ。
それは、人間には聞こえない超音波を犬たちはちゃんと聞いているのだから、人とはちがう周波数帯をあらゆる野生動物が発したり聞いたりしていることがわかる。
そこを理解したうえで、自然環境を見ていくとたくさんのヒントにつながっていくからだ。
「音響攻撃」「音響兵器」…なるものが実際にあるのだから、やはり野生動物観察からは得るものがある。
なので、オイラはいつも山野に柴犬を連れていきながら彼らには先生になってもらっている。

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柴犬たちが蛇と遭遇…

20170926
シマヘビが日向ぼっこをしていた。
最初に見つけたのは、「げん」だった。
そのようすを見て、「たから」もやってきた。
「げん」は慎重な性格なので、蛇に近づこうともしない。
ところが、「たから」はどれどれとばかりに蛇に近づいて行ってしまった。
まあ、シマヘビなのでオイラはこれも犬たちの学習材料とばかりに成り行きをそっと見守った。
「たから」は何回も蛇に近づきながら後ろへ回ったり、前から鼻を近づけたり…。
シマヘビには鼻先20cmほどのところで攻撃を数回受けたが、「たから」は瞬間にのけぞって牙から逃れていた。
結局そんな攻防を10分ばかり繰り返していたが、「たから」は途中で飽きてしまった。
「げん」はそのようすを見ているだけで、加勢もしなければ2mほどの距離を縮めるわけでもない。
こうして、犬たちの性格を見比べると「げん」のほうが用心深くて山野では使えそうな気がする。

「げん」は子犬のときから“天然”とオイラは揶揄していたが、どうやら天然は「たから」なのかもしれない。
でも、この二頭の性格を重視すれば、一緒に山歩きをすることで連携がとれそうだ。
「げん」も「たから」も、カモシカやサルを追うがどちらも深追いをしないところがいい。
こういう犬が主人を守ると思うからだ。
たぶん、近いうちにツキノワグマとの遭遇があると思うが、そのときにどのような行動を見せてくれるのかが楽しみだ。

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ツキノワグマの秋糞

20170911 【森の探偵シリーズ 63 】

森のなかにツキノワグマの糞があった。
「これはツキノワグマの糞だ」、とオイラは見るだけでは終わらない。
この糞を小川で丁寧に洗った。
そして、植物の種子を探した。
丸いまんまの実はダンコウバイなのはすぐにわかったが、米粒みたいな種子は不明。
なので、森で考えられる実を片っ端から潰していきながら種子を探った。
その確認結果を得るまでに3年かかったが、アオハダであることがわかった。

さあ、ここまでわかれば次にアオハダなど樹木たちの生態を理解することになる。
そして、ツキノワグマはどのような採餌行動をしているのかの「探偵」となった。
その結果は、植物戦略とツキノワグマの位置づけを考えながら、オイラだけのオリジナルな言葉としてこれから使っていくことにする。
自然界は、こうしていつも“黙して語らない世界”なので自分で行動を起こさないままこれまで言われてきているようなコピー発言だはしたくない。

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