「となりのツキノワグマ」展が無事終了

東京の「銀座ニコンサロン」で開催していた「となりのツキノワグマ」写真展も無事終了した。
2週間の開催期間だったけれど、会場に詰めていたのは5日間くらい。
しかし、手応えは充分に感じられた展覧会だった。

会場での観覧者の質問などにも答えたけれど、やはりたくさんのツキノワグマが遊歩道を歩いている様子を知って皆が一様に驚いていた。
遊歩道を人が歩き、その間隙をぬって野生のツキノワグマが何頭も登場してくる。
このような発見をさせるのが、写真の力だと思う。
これこそ、人間と共にツキノワグマを同じアングルで見せることで、観覧者にはストレートに自分との距離を推しはかることができるからだ。

このような表現は、すでに撮影する以前からの絵コンテではあったけれど、遊歩道という人の道をツキノワグマに限らず野生動物の皆が利用していることは以前からずっとわかっていたことである。
それを、ボクは撮影しただけだが、こんなこと日本全国どこでも起きていると思っていい。
ただ、そのことに一般国民が気づいていないだけ、なのである。
自然界は黙して語らない世界なので、ちょっとしたヒントをさぐり、それを撮影しようと思い技術を磨きさえすれば、このような写真表現はできるからである。

開催期間中の6月2日には、トークショーもあった。
定員80名のイスを用意したけれど、あまりにも入場者数が多くて急遽120席に増やした。
それでも、立ち見があったほどだった。
ツキノワグマだけでなく、無人撮影ロボットカメラを使うというボクの撮影手法や取り組みに興味を抱いた方たちが多かったようだ。

ロボットカメラといえば、30数年前に「けもの道」を発表したときから指でシャッターを押してないから「邪道」だ、と写真界や研究者からも言われたものだ。
誰も気づかないことをやってしまった社会の怨嗟反応を充分に感じた一瞬だったが、日本の自然界を探るにはこの方法がいちばんいいことを若いときからボクは悟っていたからやったまでだ。
そして、この手法はメカトロニクスの使い手としてさらにレベルアップし、現在でも全面的に実行しているからである。

そんな一端をトークショーでも話したのだけれど、ボクの機材開発の作業室のスライドでは感嘆の声が漏れたのがおもしろかった。
ボクにとっては、毎日あたりまえにやっているカメラ工作ではあるけれど、普通の人たちにはそのことが理解できてなかったのだろう。

この「となりのツキノワグマ」展は、このあと7月末に北海道は写真の町宣言をしている東川町に行く。
7月31日には、ふたたび現地でトークショーも組まれている。
トークショーは時間的に若干の余裕もあるようなので、東川町ではさらに内容を充実させてみたいと思っている。
発想の転換、目ウロコな話しだらけなので、お時間のある方は東川町までぜひどうぞ。

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「となりのツキノワグマ」展が無事終了 への2件のコメント

  1. M1@愛林館 より:

    うぉー!トークショーに120席越えなのですね。凄い。
    相変わらず、バリバリご活躍されていて心強いです。

    愛林館メンバーは来月狩猟免許試験(わな)を受けます。
    檻を仕掛ける林業女子…んん〜果たして嫁にいけるでしょうか(笑)

    • gaku より:

      連日の草刈りご苦労さまです。
      いい汗、かいてますね!
      狩猟免許は、かなりカンタンですからダイジョウブですよ。
      こちらでも、主婦などが免許とってますから。。

      >檻を仕掛ける林業女子…んん〜果たして嫁にいけるでしょうか(笑)
      大丈夫、だいじょうぶ、山林大地主の跡取り息子が待ってますから。
      狩猟免許も嫁入り道具のひとつと思えば。。