カルガモ受難

知人の民宿経営者から、携帯電話があった。

「おーい gakuさぁー いま頼まれて公園の草刈りをしていたんだけれど、カルガモの巣があって親鳥が飛びたっていったよ。
あんな場に巣があるなんて知らなかったから、土手の草を全部刈ってしまった後さぁー。
で、巣のまわりだけ刈らずに草を残してきたけれど、親鳥はもう帰ってこないだろうか…?
もう少しで、抱卵中の親鳥をエンジン鎌で切ってしまうところだった、ぜ」

そんな電話をもらって現場を見に行ったのだけれど、環境が一変してしまったから、たぶんカルガモは巣には戻らないと思った。
抱卵といういちばん神経を使って用心を重ねていた場所の草が刈られてしまえば、親鳥はもうパニック状態に陥るだろう。
11個の卵は、かなり黒づんで艶を帯びていたから、あと数日でふ化する状態だった。

一応3日ほど時間をとってから、巣を覗きに行ってみた。
案の定、カルガモは留守だった。
卵が温かければ親鳥が帰ってきている証拠だが、そっと卵に手を当ててみたら冷たかった。
カルガモは、やっぱり巣を捨ててしまっていたのだ。

まあ、これは仕方のないこと。
人間が自然保護とかいろいろ言っても、自然界ではこういうことはつきものだからである。
ましてや、人間に近いところにやってきて子育てをしようとする野鳥にとっては、そのくらいのリスクは考えておかなければならないだろう。
野鳥たちがあまりにも過保護になって人間から愛玩視されつつある時代だけに、こういう辛い体験も種として必要なことだからである。
11個の卵には不憫だったが、親鳥の判断ミスもあったのだからここは淘汰されても仕方がない。
それが自然界に生きる「生命」のおきて、だからである。

写真:
1)11個の卵は、もうすぐふ化するところだった。
2)↓のところにカルガモの巣があった。

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カルガモ受難 への2件のコメント

  1. 小坊主 より:

    フィリピンなら、ちょうど、バロットにいい頃合でしょうか。。

  2. gaku より:

    ■小坊主 さん
    >バロットに…

    おおー その手がありましたね。
    でも、カイコの蛹は平気でも、ヒヨコなりたてはオイラには無理です。