強烈なタイトルである。
しかし、いま、静かに読まれているみたいだ。
7刷りの増刷通知が、昨日出版社から届いた。
これは、子供向けに編んだ写真で見せる環境問題の本である。
「アニマルアイズ」全5巻の1冊である。
アニマルアイズは、
1)ごちそう砦
2)死を食べる
3)明るい夜
4)あったかねぐら
5)においの地図
この5冊で構成されている。
どの本も、現代の環境問題を「餌」や「光」や「臭い」や「温度」などを軸に、生物たちの視点で現代社会を見つめているものだ。
人間は、人間だけのモノサシで自然界を見ているが、同じ自然界の一員である生物たちからの視線で人間を逆照射してみるといろんなことが分かって見えてくる。
そんなテーマで作り上げたシリーズだが、子供向けのために大人の目にはなかなかとまらないようだ。
だが、子供が図書館で借りてきたこのシリーズを大人が目にして、はじめて愁眉を開くということが起こりはじめている。
そして、「死を食べる」などの強烈なテーマで講演などの依頼までがくるようになった。
3.11以降、現代人はいろんなことを思うようになったとおもう。
地球に暮らさせてもらっていることに、少しは気づいた人間もいるだろう。
それは、すなわち私たちが地球環境に守られて生きているからだ。
地球が大家さんであって、私たちはそのほんの片隅に住まわせてもらっている店子。
地球上のたくさんの「生命」をいただいて生きているのだから、死んだら地球上のたくさんの生物に食べてもらう、ということも普通に素直に考えてもいい、と思う。
食べて、食べられて、「環」の「境」でそれはすべてがつながりあってはじめて人間の生存もあるからだ。
「地球が危ないから守ろう」「自然を保護しよう」なんて言葉は、あまりにもおこがましいと思う。
地球がダメになる前に、人間がダメになるのだから、もっと自然界のことを理解したほうがいいだろう。
それを子供向けにつくったのが「アニマルアイズ」。
多くの大人にも、読んでもらいたい5冊シリーズだ。
ようやく世間が、天才についてこれるようになった?ということでしょうか。
でもまだこれからですね。
アニマルアイズを見た時に「え!こんなに近くまで動物が来てるんだ!」って本当にびっくりしました。(何だか子どもみたいな驚きですみません)
山とか畑とかを知らずに育ってしまったので、果物が一箇所に捨てられることもあるのも知りませんでした。
「死を食べる」も、表紙が魚の目が大きくて何だかかわいいな、なんて思って開いたら衝撃!
アサヒカメラ10月号の「生きもの新世紀」も面白かったです。
■oikawa さん
「天才」かぁー!!
■林 司(川崎市市民ミュージアム)
「アサヒカメラ」もう、見てくださったんですね。
「キャパ」にも載っけているけれど、あの「難しさ」がどれほどの読者に分かってもらえるか、です。
まだまだ、自分的にはやり続けなければならないこと、いっぱいあります。
ところで、来年「izuフォトミュージアム」で展覧会をやりますが。
さすがizuフォト・・・って、関心してる場合じゃないですね。
うちの頭のカタイお役人様と、方針やら予算やらでチマチマ戦ってる場合じゃないなぁ・・・
うちが先陣切りたかったなぁ・・・(ちょっと悔しい)
・・・と、言ってる場合じゃありませんね。
学さんには引き出しがいっぱいあるし!
今の私ができること、頑張ります。
図書館で5冊とも読ませていただきました。
「ごちそう砦」と「あったかねぐら」が好きです。
■林 司(川崎市市民ミュージアム) さん
>学さんには引き出しがいっぱいあるし!
はい、いまでもどんどん詰め込んでおりますので、引き出したくさんあります。
>今の私ができること、頑張ります。
はい、どうぞよろしくお願いいたします。
■そらとびねこ さん
読んでくださいましたか、図書館で。
写真には、とくにリキいれてますんで、たくさん売れますように宣伝よろしくお願いします。
小学校で読み聞かせのボランティアをしています。
”死を食べる”何回か読ませてもらいました。
子供はあまり先入観がないので、結構すんなり受け入れますね。
死体がどうなっていくのか?という見せ方も、子供の好奇心を刺激するみたいです。
今後は他のシリーズも読んでいきたいです。
■とも さん
ありがとうございます。
命あるもの必ず「死」を迎えますが、死後は妊娠期間と同じ時間で土に還っていくのですよ。
そのことに気づくと、いまの生かされている時間をとても大切にそして有意義に考えてしまいます。
だって、誰だって地球上に「選ばれた」生命ですから。
「地球が大家さん」
うちの娘が言うには、地球はでっかい犬で人間はノミ。ああ、かゆい、うざい、っとブルブルっとやって地震。水にザバーンと飛び込んだら洪水。というのが今の状況、だそうです。