シカ獣害対策に打つ手なし

長野県では、増えつづけるニホンジカ対策に躍起になっている。
しかしオイラは、どうやら「打つ手」なし、と見ている。
とにかく、シカの数を減らして獣害を防ぎたいようなのだが、それは「無理」というものだ。
このまま、向こう100年先までニホンジカには悩まされつづけることだろう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120228-00000134-mailo-l20
http://www.shinmai.co.jp/news/20120206/KT120201FTI090006000.html
http://www.shinmai.co.jp/news/20120224/KT120223FTI090024000.html
http://mainichi.jp/life/ecology/area/nagano/archive/news/2011/11/20111129ddlk20040052000c.html

とにかく、行政も、研究者も、専門家も、発想力が乏しすぎる、とオイラは見ている。
今頃になっても、シカに発信器をつけて行動調査をしたり、センサーカメラで撮影して何が解決するのだろうか?
また、家畜肉にくらべて大して美味くもないのに、ジビエなどといってシカを食べることにしか主眼を置いてないような「シカ視線」も気になる。
ここはとにかく、数を減らすことを最優先に考え、次代を見据えた抜本的大発想転換で対策に着手しなければならないからである。
行政だって担当者は数年おきに部署替えがつづくし、研究者や専門家だってすでに10数年間も同じメンバーで審議会や検討会などを開いていても解決策がまったく見いだせないではないか。
少なくも、これらのメンバーには妙案をだせる発想力もなければスキルもない、と思っている。
そのうえ、ハンターに対策を丸投げしても、趣味やレジャーの延長線にいるハンターだから「本気」にはなれないからである。
まあ、すべてのヒトたちが「本気」ではないのだから、ニホンジカは余裕でこれからも増えつづけていくことであろう。

オイラはかねがね、獣害対策はもうプロにまかせなければダメな時代にきている、と言っている。
「株式会社」の大型獣害対策プロ集団に依頼しなければこの先は何事も進まないだろう、と。
都会のレストランなどでは、ゴキブリやドブネズミ対策で専門会社と契約しながら営業しているように、行政もきちんと予算化してシカ対策に対処しなければならない時代にきているからである。

近所に闊歩しているニホンジカたちを定期的に大量捕獲していけば、さぞかし気分もいいにちがいない。
人間が食べるだけでなく、捕れすぎたシカを有機肥料にしてしまってもいいではないか。
そのくらいの大胆発想が出てこないかぎり、これからのシカ対策はありえない、と思っている。

写真:
夜間の高速道路橋下に、融雪剤の塩化カルシウムを舐めにきたニホンジカの群れ。
この写真の意味するものを読み取れないようでは、現代社会の時代性も読むことはできないであろう。

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シカ獣害対策に打つ手なし への12件のコメント

  1. akke より:

    当県には、最近までイノシシがいないことになっていました。
    東北北部には、「積雪があるため、足の短いイノシシは生息できない」と、学識研究者や公的機関の方の意見を聞いたことがあります。

    ところが、2月25日の朝日新聞の地方版に、2月11日に県南部の豪雪地帯で猟師が体長120センチ、体重70キロのイノシシを仕留めた、との新聞記事が写真入りでありました。
    この新聞によれば、隣県では、近年捕獲した実績がかなりあるとのこと。
    狩猟後も狩猟後も足跡が見つかっているとのことですから、もう県内で生息していることは確実のようです。

    農林業被害はツキノワグマに比し遙かに大きいイノシシ、足が短くて積雪地に生息できない、などと笑い話のようなことを言っている関係者は、まずフィールドに出て数多くの野生動物の行動を観察したら、などと思いました。

    • gaku より:

      東北地方でのイノシシの動向には、興味ありますね。
      クマでもシカでも、やはり特段にセンスのあるヒトでないと野生動物の動向はわからないものです。
      どんな有名大学や団体に属していても、たったひとりのセンス人にはかなわないと思います。
      日頃の地道な観察とヒントが大切ですから、しっかり記録をとっていくということは大切ですのでぜひ続けてください。

  2. m爺 より:

    もう2、3年前になると思います、青森県でシカが捕獲されたと「ニュース」で聞きました。
    それまで知らなかったのですが「青森県にシカはいない」と言うのが常識のようでした。
    いわゆる専門家のコメントは「津軽海峡を渡ったエゾジカ」ではないかというものでした。

    海水浴で遠泳するシカもいるかも知れないですが、秋田、岩手から遠足するシカもいるとおもうのですが、、、、

    数が少なければ「暮らしやすいところで住む。」
    数が多ければ「暮らせるところならどこでも住む。」
    人も動物も同じだと思うのです。

    • gaku より:

      >数が少なければ「暮らしやすいところで住む。」
      >数が多ければ「暮らせるところならどこでも住む。」
      >人も動物も同じだと思うのです。

      そのとおり、だと思います。

  3. いち猟師 より:

    こんばんは。
    なんか身につまされる感じですが、仰るとおりだと思います。
    ただ私の場合は、金を積まれたからと言って無駄な殺生はしたくないですね。
    結構くる物があるんですよ、殺すと。

    こちらの立場から言わせて貰うと、もっとハンターに増えてもらいたいと思ってます。
    若い人でも興味がある人はいるでしょうから。
    世界と比べてもこんな狩猟天国は無いと思うのですが‥、我が日本国は。
    まあ、たしかに俗に言う3K趣味ですけど‥、ただ登山と比較しても自然にはどっぷり漬かれると思います、秋から冬に掛けてだけですけどね。

    あと2~3倍活動的に行動出来るハンターが増えれば、鹿の行動も大分変わるんじゃないかと思います。
    人間を恐れて。

    • gaku より:

      鉄砲はなるべくなら減らしたい、という姿勢が国にはありますのでハンターの人口は増えていきそうにないですね。
      それに対してワナは大幅に緩和されてきています。
      このような社会的動向を的確な視点で、この先10年、20年という単位で見届けていくと実に面白くなりそうです。
      ボクも、長生きして見届けたいものですが、結果を見届けることなく閻魔様の元へ行きそうです。

  4. m爺 より:

    ちなみに、県の削減計画を計算してみました。
    「今100.5000頭」-「5年後30.5000頭」=70.000頭
    70.000頭を5年で減らすには、14.000頭/1年
    月に1.200頭捕獲する計算で
    20日稼働で日に60頭、、、
    夏山シーズンに「打って打って打ちまくれ〜」という筈も無く、、、
    大量捕獲の算段を練っているのでは、、、

    • gaku より:

      よく、計算しましたね!

      しかし、
      >大量捕獲の算段を練っているのでは、、、
      そこまで考え実行できる人材は長野県にはいない、でしょう。

  5. 野人 より:

    森組合時代、鹿による桧の食害がひどく、会議で忌避剤ぬるより、毒でも塗れば?と発言し怒られました(反省) 当時の上司は行動力が早く、ハンターの数が少なければ自衛隊に頼み対岸から機関銃で打ってもいらえばいいと言い出し、すぐ松本の駐屯地に本気で電話し、これまた怒られてました(笑)

    今日もカラスが多いです、無駄とは思いながら爆竹に火をつけ投げつけました、やらないより、いいでしょう・・・

    • gaku より:

      10年以上も前からみんながシカ対策で悩んでいたというのに、いまだにまったく解決できてないのも滑稽ですね。
      解決どころか、どんどん勢力分布を広めておりますシカ君。
      もう、「手遅れ」といえば、ボクも「怒られる」、、、かな?

      >無駄とは思いながら爆竹に火をつけ投げつけました、
      野生動物には、もっと緊張感が必要だと思いますのでどんどんやりましょう!!

  6. 北の狩人 より:

    北海道でも鹿の激増には悪戦苦闘していますが、長野県でも同じ事になっているようですね。
    早い段階から思い切った手を打たなかった事の結果でしょうね。
    鹿の生息数が北海道63万頭・長野県10万頭(確かな数であれば)で、北海道の面積と長野県の面積を比較してみると面積当たり、鹿の生息数は同じ位になります。
    これは大変な事です。

    • gaku より:

      北海道の面積と比較計算してみることまでは思いつきませんでした。
      長野県北部はまだまだシカの進出余地がたくさんありますから、この分でいけば北海道より密度が濃くなるのかもしれません。
      山岳県でもありますので、もう、「手遅れ」でしょうね!
      この先、10年のシカと県民の心の動きが見物です。