ツキノワグマが人を襲うワケ

新潟村上市81歳♀死亡事故20140429日 
新潟県村上市で81歳になるお婆さんがツキノワグマに襲われて死亡したらしい。
21日にも、近所で64歳の男性が襲われてケガをしたそうな。
そこでオイラは、Google Earthで地形をみてみた。
なるほど、クマばっかりだなぁー、と思った。
赤丸のところがどうやら事故現場付近らしい。
山形県も含めてこれだけ緑に囲まれた広大な山野が迫っているのだから、クマなんて大量に潜んでいることだろう。
下の地図で示したグリーンの点線は、荒川という川。この川沿いにツキノワグマが確実に移動を繰り返して人口密集地にもやってきていることは確かだ。
そして、赤点線で囲んだあたりは、山からの移動ルートにあたっているから冬期以外はとくに注意すべき地形だ。
この赤点線内にはダムがあるから、ダムを泳いで渡るクマもいるし、上下の浅瀬を迂回して川渡りをしているクマもいるハズだ。
まだまだ、注意しなければならない集落などが地図上にもあるけれど、ここで示すことは控えておく。

そして、ニュースのインタビューで若い母親らしき女性が
『クマなんてはやく退治してしまって欲しい…』、と答えていたけれど。
いちばん忘れられていることは、自分たちの暮らす地域周辺にどれほどのツキノワグマが生息しているのか、といったもっとも基本的な調査であろう。
何頭のツキノワグマが生息していて、それが多いのか少ないのか、それを踏まえたうえでどう対処するべきなのか。
オイラが開発した「クマクール」できちんと時間をかけて調査をしていけば、おおよその数の把握は可能なのだが、人が襲われたからクマを射殺してもう安心だ。そういった安易な風潮でこれまでずっときているような気がする。
もっとも基本的で大切な発想に一般住民も行政もまったく気づこうとしないのがあまりにも自然観に乏しくて寂しいことである。

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ツキノワグマの事故で特筆すべきは加齢臭のわいた高齢者が圧倒的に多いことは何を意味しているのか、そこにも気づいてほしいものだ。
そういえば、山形県の寒河江市から最上川周辺などをまわって、国道113号を村上市までツキノワグマ調査で走り抜けたことがある。
そのコース上には、高齢者の多そうな地域がたくさんあったし、すぐ裏山にはツキノワグマが普通に生息して伸してきているところだ、と思った。

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(かつて人が住んでいた痕跡のあるこの山地は、すでにツキノワグマをはじめとする野生動物たちの天下となっていることは確かだった)

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