カラスのU君 2


カラスのU君の上嘴は、奇形していてほとんど嘴としての役目を果たしてなかった。
そこで、下嘴だけで餌を食べるのだが、右足を差しだして下嘴の先で餌を足元まで追い詰めてから、すくいあげるように食べていた。
しかも下嘴に餌を乗せてから、ニワトリが水を飲むみたいに天を仰いで喉に落とし込むという工夫なのである。
このように餌を食べるまでには、何回となく失敗しながら学習を重ねていったのだろう。
こんなU君だから、良い人間と悪い人間をしっかり観察もしていた。
初対面だったボクをはじめのうちは警戒していたが、30分もしないうちに心をひらいてくれて手から餌を食べた。
しかも、もっとくれーっと、催促までしてきたのである。
こんどつぎにU君に会うときは、バランスのよい食生活をしてもらうよう「生もの」でもお土産にもっていくつもり。
長野県千曲川にて
E-1

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カラスのU君 2 への3件のコメント

  1. 大津の焼物や より:

    読んでいて 笑っちゃいけないと思いながら U君のしぐさを思い描いていたら 又 笑えて来た。

  2. 灰色海豹 より:

    「上の嘴が役立たず」と読んで、どうやって食事してるのか疑問に思っていましたが、ナットク。

  3. 小坊主 より:

    それにしても、U君という命名は、気の毒だけど、絶妙です。