ツキノワグマの小さなサイン


雪の降った中央アルプスの林道脇に、ツキノワグマの「熊棚」があった。
実ったクルミを食べるためにツキノワグマが木に登って、枝を折ってできたものだ。
秋にまだ葉がついたままの枝を折ったので、その葉は枯れたまま冬になっても残っている。
クマに折られなかった枝は紅葉をまっとうしてから落ち葉となったので、周囲の枝にはついていない。
だから、この季節には「熊棚」が目立つのだ。
これを見てクマが活動していることだけは確かだが、目立つのはこれくらいのものだけである。
クマの活動痕跡全体からしてみれば、このような熊棚は0.1パーセントにも満たないからだ。
残りの痕跡のほうがまったく目立たず、しかし、ツキノワグマは確実に活動しているからである。
そのくらいツキノワグマは体が大きいのに、静かに痕跡を残さず行動しているのが普通なのだ。
いや、野生動物なんて、みんなそんなものかもしれない。
中央アルプスにて
GX8

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ツキノワグマの小さなサイン への3件のコメント

  1. ピッコロ より:

    ある時期、近所の森の中を歩き回って野生動物を探し回ったことがあります。でも一度も遭遇することはできませんでした。キツネやタヌキ、カモシカなら探してない時にはごくたまに見かけるのに・・・
    こちらの気を察して潜むように暮らしているのでしょうね。

  2. 小坊主 より:

    同感です。
    これまで、野生動物に行き会ったのは、こちらが探していない時だけでした。
    やっぱり、「殺気」が、出てしまうのでしょうか。

  3. 灰色海豹 より:

    哺乳類は結構、見てるつもりですが、gaku先生の足元には及びませんし、先生が自動カメラで捉えたけものは昔から敬服して拝見しています。