ストリップ劇場からの発想


写真集「けもの道」や「フクロウ」などで、ボクは究極なライティングを試みている。
このライティングは、演出のきかない野生動物にはたいへんな技術なのだ。
しかし、この光をほとんどの人たちが読めていないのは寂しい。
だから、ボクはことあるごとに『ストリップ劇場から学んでいる』というと、たいがいの人は顔をしかめる。
そのような人に限って、ボクの写真が「読めてない」のだなぁーと、内心思うことしばし。
動物写真は、モデルのもつ動きもさることながら、きちんとした照明が当てられないと作品にはならない。
これまでそう信じて仕事をしてきたから、ライティングにも技術を要しているというものだ。
それはヌード劇場のあのライティングに、学ぶべきところがたくさんあるからである。
ボクがはじめて「ヌード劇場」へ行ったのは、24歳のとき。
画家で有名な原田泰治さんが諏訪市のフランス座へ連れていって、くれた。
タイちゃんとは兄弟分の間柄でよく飲んでいるから、気心は知れている。
原田 『おい、ミヤザキ いくぞぅー』
g   『おっしゃー』
場内でダンサーを見ずに、天上やらあちらこちらをキョロキョロしているボクに、
原田 『オマエ何をキョロキョロしてるんだぁー お姉さんを見なけりゃー 銭がもったいないぞぅ。』
g   『いやー あの照明マンの光を見ているんじゃ。 いい光を送っているぜぃ。あれは、参考になるぅ。』
原田 『ほぅー オメエは、そういうところを見ているのか。いいずら、いいずら。さすがに写真家だわぁー。』
のちに、写真集ができていちばん喜び写真を読みぬいてくれたのが原田泰治さんだった。
原田 『この光の入り方が、スゲエじゃんかぁー こういう照明を当てる人なんていないぞぅー。』
g   『タイちゃんなぁー その光は、あのフランス座さぁー。』
原田 『おおー そうかそうか、やっぱりなぁー。』
っと、いうことで、再び2人でフランス座まで照明の確認に出かけたものだった。
ヌード劇場の照明は、場合によっては「猥褻物展示ほう助罪」にもなりかねない大切なもので、照明マンこそプロの技が要求されている。
ボクの写真の絵コンテは、舞台で踊るヌードダンサーと同じ目線であって、野生動物にそこまで接しなければ底の浅い仕事になってしまうからである。
長野県駒ヶ根高原にて。
シグマSD-9

カテゴリー: 鳥類   パーマリンク

ストリップ劇場からの発想 への4件のコメント

  1. 灰色海豹 より:

    有名なストリップ?小屋、『クレージーホース』。
    芸術的な照明でも知られていますが、女体を光で「彫刻する」ような演出です。

  2. C-NA より:

    あるアマチュア写真家を拝み倒してヌード写真を見せて頂いたとき女体の美しさにウットリでした。なぜか女性の体に目が行く私も一応女性なのですが・・。そのヌード写真も光と影の中に浮き上がるモデルさんの体の線がしばらく忘れられませんでした。見慣れていないというのもおかしな話ですが同姓として衝撃でした。女性がヌード劇場に出入りしてはやはりヘンでしょうね・・・。このテンちゃん見てたら行きたくなってきました。
    やっぱヘンよねー・・。

  3. はちべえ より:

    テンの可愛い舌・・・はじめてみました!
    このライティングは難しいです。やってみればわかります。方向や照明比は読めても・・・それだけではありません。(^-^)

  4. 粗忽鷲 より:

    照明のこと、写真の事よく解かりません。
    でも平面から飛び出す生き生きとしたモデル。
    とても素晴らしい!美しさと精悍さと鋭さ…