がんばりま賞


今年の写真賞ノミネートも、ほぼ終わりつつある。
現代日本の写真に関する賞は数多くあるが、そのほとんどにボクはノミネート権がある。
これも、これまでに数多くの写真賞を獲ってきたから、ノミネート権は自動的についてくるのだ。
いや、ノミネートだけでなく、直接の審査などもやっている賞もある。
そこで、毎年思うことだが、ここ10年ほどのネイチャーフォトの低迷にはやるせなさを覚える。
どうしてこんなにも表現が稚拙なのかと、悲しくさえもなる。
それは、奥深い自然界をしっかり理解できてないから、写真という正直な視覚言語に人どなりが出てしまうのだろう。
独自の視点と哲学をもって自然と対峙できないと、表現は甘くなるだけなのである。
借りものの薄っぺらい知識だけで自然と対話しているだけだと、人の心の深淵にたどりつけないからだ。
賞がすべてとは言わないが、ないよりはあったほうがいい。
自然が好きな人は自分の小さなモノサシで測りがちだが、そこには「オタク」が存在する。
オタクだけに陥ってしまうと、まわりが見えてこないものである。
写真界でも認められてはじめて、オタクからも卒業ができるというものだ。
賞は「がんばりま賞」と思うくらいでちょうどいいのだが、ネイチャーフォトにいる人たちにももっと頑張ってもらいたいと思う。
ボクには、いつでも援護射撃を送るだけの用意はあるのだ、が。
長野県駒ケ根高原にて
SD-9

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がんばりま賞 への2件のコメント

  1. ピッコロ より:

    「土門拳賞」文学界の芥川賞、直木賞に値する賞と言われていますね。
    「がんばりま賞」・・・、そう言えば、芥川賞や直木賞作家でも後々まで活躍される方ってほんの一握りに過ぎないですね。

  2. kei より:

    先日、本棚の整理をしていたら、gakuさんの古い著書「からす」やアニマのバックナンバーが出てきました。アニマが10数年前に休刊してから、ネイチャーフォトってほとんど進歩していない気がします。gakuさんが作った道を後から辿っているだけで、どこかで見たような写真ばかり。若いときにしか撮れない写真もたくさんあると思うので、若手カメラマンには本当に頑張ってもらいたいと思いました。