図鑑や著書などを何冊かもち、業界でもそこそこ有名な知人から手紙がきた。
ガンコ者で、それなりにボクも認めている知人だが、読んで愕然としてしまった。
『先日ある新聞社へポジを貸したら、とんでもない印刷だった。
そのことで問い合わせたら、印刷現場がデジタル化されていて、オペレーターも熟練工がいなくなったから、校正もできなかった。
なんでも世の中デジタル化だけれど、デジタルカメラは修正もできてしまうから、あれは写真とはいえない。
そんなのが、主流になれば、もう写真をやっている意味がなくなるから、オレは写真をやめてもいい…』
こんな内容だったが、あまりにも自分の社会に対する適応性のなさを暴露しているようなものだった。
これまでのフィルムにだって、モンタージュの技法があることすらも忘れている。
写真だってとっくに証拠能力を失いかけているのに、デジタルカメラをまったく嘘と決め付けてしまう許容範囲の狭さに悲しくなった。
それは、フィルムカメラならツキノワグマを写せるが、デジタルカメラだと「タヌキ」にしか写らないというのならボクだって考えよう。
デジタルカメラだってツキノワグマを写せば、誰が見ても「ツキノワグマ」には写るのである。
同業者であるプロが、このような意識のままでいる仲間もボクの周りにはまだまだ多い。
デジタル化をまったく拒否して時代を見ていないのだから、こういうのには手をさしのべる必要もないだろう。
長野県安曇野のオナガガモ。
D2X
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印刷現場では、昔からここのマゼンタを抑えて、シアンを少し強く。もっと自然に。
などとアナログのフイルムを洗って薄くしたり、濃くしたりしていました。
それがスキャナーからデジタル処理をするようになってパソコンでしているだけ。
フイルムを洗うなんていう職人は居なくなった。アナログで同じことは出来ないけど、
デジタルではそれ以上のことが出来るのだから、取り入れたほうがよほど効果的です。
人の話しを聞かない人は居ますね。会話が成立したから理解されたと思ったら、
全く聞こえていなかったという事例がいくつもあります。
多くは頑固で片付けますが、頑固ではなくただの馬鹿ではないかな。
真の頑固は、相手の意見を聞き、理路整然と反論し、自説に導くことと思います。
話を聞いていながら その実 何も理解してくれていない人良くいますね 野口さんでしたか その著書に 「バカの壁」というのがあり ひとは 判らないとか邪魔臭いとか本能的に必要としたくない情報とか 不利な情報から自分をまもる為に ワザとその情報を受け入れない本能があって 壁を作る その壁をバカの壁・・・
と言うらしです
>これまでのフィルムにだって、モンタージュの技法があることすら・・
そうなんですよね。ある写真展で見ましたが、、、旧共産圏の閣僚の写真、1人づつ時代を追って消えていくのです。