産みの苦しみ


兵庫県豊岡市の円山川河口でカラスの巣を見つけた。
どんな卵があるかと思って覗いてみたら、5個の卵があった。
これで打ち止めらしく、上段の真中の色の変わっているのが最後に生んだ「止め卵」だった。
右下の卵には、鮮血が付いていたから、親ガラスは結構苦しんで産卵したようだ。
たぶん、初産の若い母ガラスなのだろう。
カラスといえば、ボクはすでに、
鹿児島から北海道まで、百数十個の巣を覗いて、写真撮影をしてある。
それぞれの地域によって、卵の基礎的な色が違っているのに興味をもったからだ。
円山川のこの卵も、福井県などにはみられない色をしていた。どちらかといえば、島根県、鳥取県に準じている色だった。
普段見慣れているカラスなのに、どんな色や模様の卵を産むかなんて、日本中で答えてくれる人はいないだろう。
それも、地方色がちゃんと出ているということまで調べている研究者は皆無だ。
それは、木登りができて、カラスの遺伝子まで興味のある好奇心旺盛な人がいないからである。
環境問題とか自然観察とか異口同音にいうけれど、カラスの巣からだけでもすごく面白い環境問題が語れるのである。
写真家として、視覚言語に訴えた面白い話題が、実はカラスの巣のなかにはいっぱい詰まっているからである。
兵庫県豊岡市にて。
GRD

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産みの苦しみ への9件のコメント

  1. kaba より:

    血が出てると言う事は 肛門がきれたんでしょうか
    しかしこの巣材 なんか怪しいげな人毛みたいですね
    白髪ですか?

  2. ピッコロ より:

    ここ一ヶ月あまり私の机から見える松の樹にもカラスが巣を作っているようで、2羽のカラスが行ったり来たりしてます。
    ある会社の敷地内に植えられた松で、巣の高さはちょうど電柱と同じくらい。この高さでは普通の人はなかなか登っていくことはできないでしょうね。

  3. ニキ より:

    ハシブトガラスとハシボソガラスとの違いはどうなんでしょう。

  4. gaku より:

    kaba さん
    卵に血がつくのは、やはり肛門が切れたのでしょうね。
    ニキさん、
    ハシブトガラスとハシボソガラスとの比較もできていますが、
    ここでは申し上げられません。
    両者の遺伝子のちがいは、人間とチンパンジーくらいの差なのでしょうか?
    こういうものも、研究者報告を待ちたいと思います。

  5. かば より:

     初産の若い嫁が 痛みに耐えて一滴の紅の印を残す
    ああ イイですね 情感が色ポイですね 
    幼い肛門が耐えられなかったわけですね 
    gaku先生 この色の違う卵を止めの卵と思われたわけは 他の鳥でもあることでしょうか?

  6. GAKU より:

    止め卵は、いくつかの野鳥でも見られますよ。

  7. かば より:

     gaku先生 早速のお返事ありがとうございます
    特に私がお尋ねしたかったのは この真ん中の卵を止め卵と判断されたわけは 色の違いですか 

  8. gaku より:

    一回の産卵で複数個産む野鳥のなかには、最後に産んで打ち止めにする卵の色や模様が替わることは、これまでにも報告されていることです。
    これは、野鳥の巣や卵を研究してきた先駆者の発見でもあります。
    近年は、
    一部の野鳥愛好家が「野鳥の巣を見てはいけない」と声高に発言しているところがありますが、
    野鳥の巣を自らの力で見つけられる「能力」のある人なら、
    どんどん巣の観察をしていってください。
    巣を見つけられるということは、野鳥の言葉や行動しぐさまで分かる人のみにできることだからです。
    このような人は、営巣行動にまで配慮ができる人でもあります。
    自分の力で野鳥の巣を見つけられないような人は、絶対に巣内を覗くようなことはしないほうがいいでしょう。
    人から教わった巣でも、や

  9. kaba より:

    「野鳥の巣を自らの力で見つけられる「能力」のある人なら、どんどん巣の観察をしていってください」
    きゅっと 衿を直したくなる ことばですね 
    自分がどう自然と付き合っているのか どのレベルなのか またそれをふまえて何をしているのか 考え自問自答する言葉です