間違いだらけの自然観 9 『日本の野生動物は謎だらけ…』


ツキノワグマは、謎だらけの動物だ。
分かっていないことがほとんどだといって、いい。
だから、生態研究は絶対に必要なことである。そのためにも、ボクは研究を否定はしない。
現代のこの時代だから、あらゆるハイテク機器を駆使して研究することは必要だろう。
また、それができる時代でもある。
ただ、ツキノワグマを捕獲して、発信機などをつけて再放獣することは結構なことだが、最後まで責任をもって追跡できる技術確立も同時進行で研究する必要がある。
「お仕置き放獣」個体を量産させても、その後の生態的追跡ができなかったら、「手負い熊」を放しつづける責任はどこにあるのだろうか。
標識など個体識別ができるのなら、それを追跡できる人員も必要だろう。
また、100mメッシュで無人撮影システムなどを設置しながら、「お仕置き」個体のその後を追っていかなければ社会を納得させられないのではないか。
すでに、お仕置き放獣されたツキノワグマが、奥山へ行くどころか、まったく同じ場所に出現している事実がボクの無人撮影システムには捉えられている。
お仕置き放獣は、人間側から考えると理想であり希望でもあるが、ツキノワグマにとっては必ずしも「理想」ではないからだ。
人員と、あらゆる研究システムが整ってから、はじめて行われてもいいような気がする。
それなのに、目撃情報があっただけで、すぐに捕獲檻を設置するのに何の疑問ももたない社会も、おかしなことだ。
ツキノワグマのみならず、日本の野生動物のすべてが、詳しく生態がわかっていないのが実情である。
それだけ、調査をする人と、できる人が少ないからだ。
だからといって、「手負い熊」の量産を積極的にしつづけていいというものでもない。
写真:畑に張り巡らされた有刺鉄線に、イノシシとツキノワグマの毛がついていた。
    この毛を定期的に見回っては回収しているが、いつも新しい毛に出会うのは、ここを彼らが「けもの道」にしているからだ。
長野県伊那谷にて。
GRD

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間違いだらけの自然観 9 『日本の野生動物は謎だらけ…』 への1件のコメント

  1. どぶろく より:

    さて、こういう調査をどこがやるかですが、現状日本では環境省ってことになるんでしょうか。そうなると資金は税金から。でも無駄な公共事業ですとか、米軍の基地移設費用。あんなとこからほんのちょこっとまわしてもらえば充分可能なのではと思います。私の知人にトンネル掘りしてた人がいます。バブル華やかなりし頃の話で今は状況が違うそうですがその人は月収120万円以上だったそうです。国から受注するのは大手ゼネコン、実際工事するのは曾孫受け業者。いったいどんだけの無駄金がばらまかれていたのか。