足跡痕跡も微妙なサインで読みとく楽しさ…


同じく、仕事場から歩いて10分ほどの林道。
雨上がりの路上に、数分前に歩いたであろう偶蹄類の足跡があった。
この足跡は、林道を歩いていた動物がたぶんボクの気配に驚いて、大慌てで藪に身を潜めたものだ。
こういう足跡に出会うと、イノシシだろうか、ニホンジカだろうか、それともニホンカモシカ…だろうか、と偶蹄類の顔が浮かぶものである。
そのくらい、蹄をもった動物は同じような足跡が残るから、判定に苦慮してしまう。
この足跡も、はじめはイノシシではないかと思ったが、最後の八の字形の跡が決め手となった。
これは、ニホンカモシカ、である。
こんな平坦な林道を歩いていたのに、いきなり爪を開いて八の字をつくっているのだから、この足跡で狼狽ぶりが見てとれる。
写真のように八の字形に爪を開くのは、絶壁に近い急峻な岩場でしか見せない蹄づかいだからである。
それを、平坦地でやっているということは、きわめて焦っている証拠である。
中央アルプス山麓には、近年になってニホンジカが南アルプス方面から分布拡大をしてきているので足跡の判定にはより精密な判断が必要になる。
こうした痕跡に出会うたびに、偶蹄類全般の顔が思い浮かぶのだから、自然を探るには奥が深いと思う。
40年前には、仕事場の周辺には、カモシカもニホンジカもいなかった。
それが、ここへきて、両者の存在が明らかとなりつつある。
そのためにも、足跡の微妙なサインを読みぬいて、確かな視線になっていたいと思う。
GRD

カテゴリー: 鳥類   パーマリンク

コメントは受け付けていません。