降り止まぬ梅雨前線…


この雨は、いったい何なのだろう。
ここ数日間の雨脚には、すごいものがある。
一日中雨が降り続き、ときには篠つく激しさだ。
このような雨模様をみていると、昭和36年(1961)6月下旬の伊那谷集中豪雨を思い出す。
このときボクは小学校6年生だった。
激しい雨が一週間以上も降り続き、その結果いたるところで山なぎが起きて、田んぼや家を呑み込み、多くの人々が死んだ。
深夜に山が崩れるその地鳴り音は、一生忘れることのない響きだったことをいまでもボクの体が、覚えている。
こうした生命を賭ける体験をしただけに、自然界の力の凄さを最優先させる気持ちがこのとき植えつけられたと思っている。
たしかに、深夜に小さな懐中電灯一つを持ってどしゃ降りのなかを家族で近所の高台にある神社に避難したのだから、まさに命がけ。
これは、少年心にも真剣を通り越したものがあった。
そして、まんじりともしない夜が明けて高台から周囲をみると、何軒かの家と見覚えのある風景がなくなっていた。
その様子を報じるラジオニュースでは、これは「天災」だとか、木を切りすぎたから山が崩れた「人災」だということをさかんに言っていたが、ボクにもその意味がすぐに呑み込めたものだった。
そんな大災害が起きたあとまもなく梅雨も明け、猛烈な暑さがやってきて、災害復旧工事がはじまった。
いま、伊那谷に降り続いている雨は、そのときと非常によく似ている。
心配になったので、天竜川の水位を見にいってきたが、ほぼ限界点に達していた。
天気予報では、まだ一昼夜先まではこの雨脚が止まらないといっている。
写真:天竜川上流の中川村付近。

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降り止まぬ梅雨前線… への4件のコメント

  1. めめちゃん より:

    箕輪町で天竜川の堤防が決壊したようです。
    人的被害が出てないのが幸いですが。。。
    岡谷では土石流が発生したようだし、
    しばらく雨は止みそうにないし、心配ですね。。。

  2. ミサ郎 より:

    20年ほど前、私の居住地を流れる那珂川が決壊し友人宅が損壊しました。あの光景は未だに脳裏に焼きついています。水害は恐ろしいです。ちょっとした用水路でも濁流と化し、誤って落ちたら一発でアウトです。流域の方は川に近づかないよう是非気をつけてください。

  3. めめちゃん より:

    新聞を読んでいたら、中学生の女の子が川に流されて行方不明という記事が出ていました。
    「被害の写真を撮ってコンテストに応募するんだ」というので
    おじいさんはとめたそうですが、お父さんが付いて出かけたそうですが、
    途中で突然の土砂崩れに巻き込まれ、女の子は川に流されてしまったそうです。
    あまりに自然を甘く見た挙げ句の最悪の結果ですね。。。。

  4. atsusato より:

    私の母も「三六災害」をその身をもって体験し、大雨が降るごとに恐ろしさを言って聞かせてくれました。
    折りしも、長野県知事選では、防災対策も大きな争点のひとつになるようです。その中で田中現知事が、岡谷市の土石流現場の上流にはゴルフ場が建設されていた、というようなコメントをしていました。我々が作った(壊した)ものによるしっぺ返しが、時としてくるのですね。
    とにかく、県内だけでなく、日本列島はまだ予断を許さない状況です。