救出したカメラから出てきた映像を分析すると、自然界の思わぬドラマが見えてくるから面白い。
全身がずぶぬれとなった80kgほどのツキノワグマが写ったのが、18日の21時40分。
その前の4時台にも別のクマが記録されているから、ツキノワグマは活発に行動を起こしていたのである。
18日は、朝から激しく雨が降っていたが、それは夜も続いていた。
こんな日は、人間はみんな家の中に篭るものだが、ツキノワグマにとって豪雨は、彼らの行動になんら支障をきたしていないようだ。
このあと、19日の朝5時10分の写真で、カメラ周辺に水が押し寄せてきていることが分かる。
すでに、カメラには材木などが当たったらしく写角も動いている。
このままの状態で、ボクがチェックに行くまで9時間あまりを激流にさらされていたのだから、機材が流出しないほうが不思議なくらいだった。
この現場は、もう再現できそうにないから、ここでの無人撮影を中止することにした。
たぶん、今後もここにはツキノワグマが出現しつづけるであろうが、ここより少し奥へ行った場所に再設置ということになる。
再設置場所は「けもの道」が二手に分かれるところだからポイントを絞りにくいが、ツキノワグマたちの次の行動を探るには設置してみる必要があると考えている。
災害にでも遭わないと、こうした再設置のきっかけにもならないから、ちょうどいい機会のリセットでもある。
写真:このクマが写る16時間前の明け方にも、ここには少し小型のツキノワグマがきていた。そのときは、雨も小降りだった。
SIGMA SD10
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無人設置カメラ 間一髪 gaku先生もご無事で何よりでした
設置場所は川の流れからはだいぶ離れた山の中と思いますがこのような事態になるとけもの道も変わらざるを得ないのでは・・と思います。
次なる場所は経験と・・ご自分の野生の感で決定ですね
あの急流のなか動物達はどこに逃げ込んだのでしょう