川という字を知る…と


中央アルプスから流れるこの川を、ボクは雨が降るたびに観察している。いつか、必ず氾濫を起こすと見ているからだ。
この川は、両岸をコンクリートでかためて「水路」のような川となっている。
両側に広がる林は、かつてこの川が荒れて運んできた土砂で、できている。
一応便宜的に現在は、水は「ここを流れなさい…」と人間が指定しているだけの川だから、本来もつ川の姿をさぐっておきたいのだ。
そのためにも、川が送ってくるサインを見落とさないようにもしている。
たとえばこの川は、不思議なことに大雨が降ってもそれほど濁らない。いつも、水が澄んでいるのである。
しかし、雨があがっても水量が減らず、いつまでも水を押し出してきているのが特徴だ。
それは、上流の山肌が降った雨を土中にいったん取り込んでから送り出してきていることを物語っている。
裏を返せばこれは、上流の山肌がしっかり雨水を含み溜め込んでいることでもある。
だから、許容範囲を超えた時点で大規模な「土砂崩れ」となるにちがいない。
そのときは、コンクリートの水路から土砂が溢れることだろう。
そして、川が本来もつ流れに向かってどのようにでも進んでいくにちがいない。
これが川なのであって、三本の「川」のどこか一本を普段は流れているものだが、その三本全部ということだってある。
小学校1年生で習う漢字だが、字のもつ意味を探ってみるとじつに面白い。
水害は、今年くるか5年後にくるか、あるいは30年後か100年後かはわからない。しかし、必ず大氾濫があるとボクは予測している。
このため、この川際にボクは仕事場を設けていたが、数年前に退却した。
水際に設置していたカメラがちょっとした雨で流されたことから、この川の危険性を知ったからだ。
大型特殊ストロボとビデオカメラに一眼レフカメラ、お気に入りの20mmレンズ。占めて50万円強の機材を一瞬のうちに失ったことは痛かったが、こうして月謝を払ったから「川」を勉強できた。
写真:この川にはヤマメやイワナもいて、大雨以外ではとても癒しの川でもある。林の中には、別荘や住宅が増えてきている。

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川という字を知る…と への1件のコメント

  1. 徒然日記 より:

    大雨災害(森林の役割)

    ここ数日の大雨で各地で、河川の氾濫や土砂災害がニュースで報道されている。被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
    家の近所を流れる県内を横断する富士川も水量こそ…