18年ぶりの西表島


宮古島空港からスタッフは、東京直行便に乗った。
ボクはひとり別行動をとり、石垣空港へ向かった。西表島へ出かけることにしたからだ。
「南の森」をテーマに本づくりを考えているので、しばらくぶりに西表島をみてみることにした。
西表島は、実に18年ぶりの再訪となる。
それも、前回も同じく俳優の「あおい輝彦」さんとNHKの旅番組で訪れて以来だ。
もっとも、西表島には18年ぶりだが、上空を飛び越えて与那国島へは何回か訪れていた。だから、西表島は確かに直接訪れてはいなかったが、自分のなかにはずっとあった。
西表島へ着いて驚いたのが、先の台風13号による強風被害である。
風速70mという強風で、山の木々が折られたりして相当に痛めつけられていたことだ。
それだけに、森を美しく撮影することは不可能に近い状態だった。それに天気がよすぎて、森の内部を撮影するには無理だったのでテーマを切り替えてみた。

この台風による大嵐で森の果実が落とされたらしく、オオコウモリが人家の庭まで侵入してきている姿がいたるところで見られた。イノシシも相当にダメージを受けていることも、島の人たちから聞いた。
なるほど、数十年に一度あるかないかの大型台風がくれば、島の自然を大きく変えることは確かだ。
もっとも、このような強風も島の自然はあらかじめプログラムしていることだから、必要なのであろう。
オオコウモリやイノシシ、ヤマネコにはダメージがあっても、ある種の昆虫や野鳥には将来的に必ずプラスになる。
それは、強風が樹木を折り痛めつけることによって、幹に樹洞をつくるきっかけにもなるからだ。
その樹洞に水がたまり、そこだけに卵を産むように進化してきたカエルやトンボは、今回の台風を大歓迎したことだろう。しかも、数十年以上のスパンで考えていけば、島に棲むコノハズクやヤマネコの巣穴にもつながってっていくハズだ。
だから、定期的に起きる台風などの大嵐は生物層には試練であり、必要なことなのである。
そんな新たな視点の写真が、今回はたくさん撮れた。
写真上:オオコウモリも果実がなくて試練をむかえていた。
写真下:樹木が強風で折れることも、自然界では必要なことなのである。

カテゴリー: 哺乳類・野生動物   パーマリンク

18年ぶりの西表島 への1件のコメント

  1. もっち より:

    以前、gaku先生の講演で樹木医が、治療ということで、雨がしみこまないように樹洞に蓋をしてしまい、結果的にフクロウなど棲みかを奪ってしまっているというのを思い出しました。
    大抵の人は、自然保護だ。良いことをしていると思うのでしょうね。