今冬のイノシシは餌不足で相当に困っているようだ。
猟師も、仕留めたはいいが、げっそりやせていて肉を買ってもらえないともいう。
事実、山肉屋さんに売り込みにきている猟師さんたちの会話を聞いていても、捕獲産地ですでに振り分けられているそうな。
それだけ、イノシシの生息エリアによっては脂がのってない地域と一応太っている地域に落差があるのである。
イノシシ肉は、やはり12月に入ると美味しくなる。
寒くなり肉が締まって脂がのってくるからだ。
これを、味噌仕立てで牛蒡などをいれて鍋にするのが美味。
もうたまらないくらいに、美味いのである。
もっとも、そのなかでも「極上肉」というものがある。
極上肉とは、イノシシの体重が50-60kg前後のよく太ったもののことを指す。肉がやわらかくて脂も淡白で、美味に富み、すべてに味わい深いものがあるからだ。
獅子16(4×4=16)とはよくいったもので、イノシシも16貫目くらいがその極上肉にあたるという。
こうしたイノシシ肉も伊那谷では、「道の駅」などで売っていることもある。
四季がはっきりしている信州の南アルプス産の極上肉は、とにかく美味いのである。
イノシシもここ10年ばかりの間に大繁殖をして、農業被害などを出し続けているので、こうして食べることも自然界を理解することにもつながるから「山の幸」として考えていく必要がある。
写真:山肉も料理しだいでほんとうに美味しくいただける。
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フランスで食べたイノシシは煮込みでした。あんまり美味くなかったんですが、良質の肉ではなかったのかも知れません。
イノシシのモツ鍋も美味いですよー。
もっとも、内臓は獲ってすぐを上手に処理しないとなので、ハンターの特権とでも言いましょうか一般にはほとんど出回らないです。
解体するときに胃の内容物を調べてみるのですが、植生と密接に関係していることがわかります。
我々の猟場のイノシシはそこそこ太っていてうまそうなヤツばかりですが、戦果が上がっていません(苦笑)
鹿も同様に、太っている個体と痩せている個体があり、地域によって大きく違います。
太っている個体が多い地域では、草や笹などの緑の植物が胃に詰め込まれていますが
痩せている個体の多い地域では、木の皮なども食べるらしく内容物が茶色がかっていることが多いです。
個体数の増加と、それに見合う植物相のバランスを窺い知ることができますね。