変化しつづける自然


中央アルプス山麓のボクのフィールドに新雪があった。
このような朝は、生きものたちの足跡が残るから楽しみだ。
そこで驚いたのは、ニホンジカの足跡。
少なくも4頭のニホンジカが新雪のうえを歩いた跡があったからだ。
なにもニホンジカの足跡に驚くこともないのだが、場所が場所だけに関心を示しておかなければならないからである。
ここは、「中央アルプス山麓」だからである。
中央アルプスには、ここ半世紀ほどニホンジカは棲んでいないことになっていた。
それが、南アルプスで激増したシカたちが、中央アルプスにも近年になって勢力を張ってきているからだ。
そして、まぎれもないこの足跡をみつけて、これまでいちども確認してこなかった場所だけに、これは良くも悪くも「記念」すべき記録としなければならないからである。これも新雪があったからこそ発見できたのであり、雪が降らなければ気づかなかったことである。
この足跡の向こうには、大きな「養鶏場」がみえる。
養鶏場といえば、鳥インフルエンザで話題がもちきりであるが、幸いなことに信州にはまだやってきてはいない。
インフルエンザウイルスを媒介しているのはどうやら「野鳥」がやっているようだが、今回は水鳥の「カモ」という話題はでてきていない。
では、いったい誰が媒介しているのだろう、か?
以前に大騒ぎになった京都の現場を訪ねたことがあるが、あのときはさかんに「カモ」などの水鳥が犯人説だった。
しかし、現場を見たがカモが来ているような場所ではなかった。
そこでボクは、もし野鳥説ならば、もっと小さな野鳥なのかもしれないと思って周辺環境をしっかり観察してきた。
今回の九州や岡山県の環境も、ニュース写真でみるかぎりけっこう山地に囲まれているように見える。
信州伊那谷のこの現場も、まさに似たような山地環境だ。
もし、ここで鳥インフルエンザが発生するのなら、いまのうちに周辺の野鳥でも観察しておこう。
いや、もう昨秋からボクは注意してきているが、カモ類は1羽も目撃していない。
冬鳥としては、ツグミがたくさん群れていた。
他には、カシラダカも50-60羽の群れが数個群散見できた。あとはジョウビタキ、コチョウゲンポウ、ノスリ… くらいだろうか。
このような鳥相をみて、ほんとうに野鳥が媒介しているのだろうか?、と思ってしまう。
BSEのように、餌とは関係ないのだろうか?
まあ、なにはともあれ信州での鳥インフルエンザの発生がないことを祈りながら、それでも周辺の野鳥の種類には目をひからせておくことにしよう。
ついでに、ニホンジカとツキノワグマにも。
写真:雪原は牧草地であり、遠景の養鶏場のとなりでは牛も飼っている。このような環境は、ニホンジカを呼びやすいことも事実。昨夏は、ここにツキノワグマも10数頭やってきた。

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