自動撮影カメラの冬篭り


ツキノワグマが冬眠するであろう樹洞のあるサワラの木を見つけたのは、初秋のことだった。
そこに、自動撮影カメラを設置したのが10月中旬。
樹洞に、とにかく動物たちがやってくれば片っ端から撮影記録をとっていくというボクの「絵コンテ」だ。
なので、この自動撮影カメラはこの先数年間にわたって、黙して語らない自然界の新たな一ページを見せてくれることになるだろう。
その場所は標高も高く、冬になれば林道が雪に閉ざされてしまうのでカメラの点検に行くことはできない。
このため、雪が降る前にバッテリーの交換などをすませて、来春まで稼動させなければならないのだ。
その「冬篭り」に、昨日出かけてきた。

カメラのある樹上から雪の塊が落ちてくる可能性もあるので、雪塊がカメラを直撃しないように頑丈な屋根もかけてきた。
ストロボなどのコード類も、しっかり雪対策をしてきた。
あとは、デジタル一眼レフカメラが厳冬期でも作動するかは、春の結果待ちだ。
このようなテストも、長い経験から割り出してきていることだから、まずは大丈夫だろう。
まあ、ボクはこうして数年先の結果を待ちながら、こつこつと仕事を繰り返してきて40年。
自動撮影カメラという機材さえ投入すれば、結果が何をもたらしてくれるかくらいは分かっている。
なにはともあれ、現場にカメラを置かないことには何も見えてこないからである。
いわば、自動撮影カメラはボクの分身であり、助手でもあるからだ。
こうして、自然界のちょっとした動きを自動撮影することによって、そこから大きなヒントをもらい次なる観察や撮影のアイデアを湧かせているからである。

帰り道で、雪に埋まっているエノキタケをみつけた。
北海道などでは、このエノキタケのことを「ユキノシタ」というらしい。
雪に埋まっても生えているキノコだから、なのだ。
そんな場面が信州にもあることを知って、うれしかった。
帽子を脱いで、そこにエノキタケをつめてきた。
晩飯は、これで「すき焼き」だ。
美味しかった。
自然への感謝のひとときでもあった。
写真上:現場に向かう斜面にはうっすらと雪が積もりはじめていた。
写真中:自動撮影カメラ。
写真下:天然エノキタケ。

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自動撮影カメラの冬篭り への3件のコメント

  1. てっちゃん より:

    w( ̄o ̄)w オオー!そちらにも、雪を被ったエノキタケがありましたか、まさにユキノシタですね。
    本当に寒さに強いキノコですので、凍る、解けるを繰り返しても、あまり味が落ちないのも、このキノコの凄いところですね。

  2. ピッコロ より:

    人が容易に足を踏み入れる事ができない場所で、いったい何が起きているのでしょうか。
    バッテリーも普通は2週間もてばいい方ですが、ここでは春まで稼働させるのですね。

  3. OIKAWA より:

    キノコのすき焼き美味しそうですね。何カ国か住んでいますが、熱帯域でキノコを食べる習慣と言うのはあまりないようですね。日本のような温帯域は、何でも食べると言う根性がなければ生きていけなかったのかもしれません。もう一つ、キノコには、醤油味が合うのだとおもいます。こちらでは、マヤの時代人間の生贄に幻覚作用のあるキノコを食べさせていたと言う記録もあるのでそれなりのキノコに対する知識はあったはずです。