野生動物たちの人間観察


夕方、仕事場の近くの居酒屋へ顔をだしたら捕まってしまった。
正月明けなので、酒なんて飲みたくなかったが、まあ仕方がない。
車を乗り捨てて歩いても、帰り道はおよそ1,2km。
このコースを夏や秋の夜間に歩くのは、ツキノワグマの出没地帯だからきわめて危険だが、まあ、厳冬期なので大丈夫だろう。
まったく安心しきっての千鳥足。
帰り道のコースで、林を抜けるところに他人の別荘があることは知っている。
住人が誰かはわからないが、この別荘の庭には東京ナンバーのベンツが時々停まっていたりする。
そして、気分が悪いことは、この別荘の前を通るとセンサーが働いて、玄関から強烈なライトが点灯してくる、ことだ。
まあ、これはこれで、防犯にはいいので別荘の持ち主には必要なことだろう。
しかし、下心のないボクにとっては、前を通るだけで不愉快になる。
そう思って、
「点くぞ、つくぞぅ…」っと用心しながらその前にさしかかったら、案の定センサーライトがついた。
ベンツはなかったから、冬なのでこの別荘に住人が来てないこともわかった。
それより、ライトが点いたことで、雪の上にキツネの足跡がみえた。
キツネは別荘に住人がいないことを知っており、センサーが点いても堂々と玄関先まで行って、再び引き返していた。
無人の建物をキツネはちゃっかり、観察していたのである。
そんな足跡も撮影しておかなければならないと思い、「RICOH GRD-Ⅱ」をポケットからだして撮影をした。
内臓フラッシュを焚き、あとはオート露出。
f2.4 1/16秒だった。
写真は、4枚写したが、一枚も手ブレをしていなかった。
千鳥足でも、こういうときには職業勘は起きているものだ。
こうして、キツネの心理状態がわかる写真を撮れたわけだが、キツネに限らず野生動物なんていつもこのような行動をとっているのがふつうなのである。
こうした足跡でちょっとした行動と心理状態がわかるものだが、ほとんどの人たちはこのようなサインを見落としているものだ。
だから、野生動物はいない、減少している、なので絶滅してしまう、と誰もが言う。
野生動物なんてもっとしたたかで逞しいものなのだから、わずかなサインにも気づけば自然界を見る目も豊かになることだろう、に。
写真:キツネは正面から堂々と出入りをしていた。

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野生動物たちの人間観察 への3件のコメント

  1. 野生動物にとって見れば、人間も林も同じなのですね。えさがあれば多い方が良いし。山にすむのだって危険はあるし、人間の里に降りてくるのも同じ。どこに住むにしろ、いかに多く餌をかすめとれるかが勝負です。動物にとって見れば、人間も人間が作った物も自然物なんですね。

  2. 小坊主 より:

    左が行きで、右が帰りなのでしょうか?

  3. gaku より:

    >動物にとって見れば、人間も人間が作った物も自然物なんですね。
    ハイ、その通りなんです。
    だから、野生動物は難しく考えなくてもいいのですよ。あくまでも自然体で見つめることが必要。
    >左が行きで、右が帰りなのでしょうか?
    はい、そのとおり。