中央アルプス山麓に、ついにノウサギが帰ってきた。
雪の上のいたるとこころで、足跡を見るからだ。
これで、復活は間違いないと思う。
昨年の冬にも、少ないけれどノウサギの足跡は見られた。
その前の2006年までは、まったく見られなかった。
中央アルプスにノウサギは、1985年まではいた。
これまで、ボクは「けもの道の四季=平凡社」の撮影をしていたから、実によく覚えている。
1986年以降は、姿も、足跡や糞の痕跡も、まったく見られなかった。
22年ぶりの復活と思っていい、のである。
こうして復活を見届けると、今後はどう数の展開がされていくのかを見てみたい気もする。
ノウサギ全盛期の1970年代のことをボクはちゃんと見届けてきているから、ノウサギを主要な餌とするイヌワシやクマタカの隆盛も再確認したいものだ。
一昨年は、中央アルプスの3000mの稜線で遭難者があった。
吹雪に埋まっていた登山者が10日前後して発見されたときには、雪上に出ていた顔と手が何者かに食べられていて、なかったという。
このとき、ボクはあそこまで出かけられるのは、イヌワシとクマタカとカラスだと思った。
カラスは日常的に餌がないと出かけないし、クマタカは森林性で厳冬期は稜線付近までは行動しない。
そうなると、冬期間でも稜線付近をソワリングしているイヌワシの仕業しか考えられなかった。
ノウサギがたくさんいれば、イヌワシも遭難者を食べるほどまではしなかっただろう。
イヌワシにとっても、ノウサギの復活は歓迎すべきこと、である。
このノウサギ復活ドラマには、中央アルプスの森林開発と大きな関係がある。
これらの関係は、おいおい少しずつ解説していくことにしよう。
写真:左がノウサギで、右側はキツネが往復した足跡。
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こちらは逆に、ウサギの足跡をあまり見なくなりました・・・2,3年前だったら、夜に家までの道を通ったら、かならずと言って良いほど1、2匹のユキウサギを見かけるぐらいだったのですが・・・
たぶんテンが増えたからでしょうね?自然はこう言う事の繰り返しですものね・・・
それにしても、遭難者がイヌワシ?に食べられたのですか・・・発見が遅れたら、鳥葬になっているところでした・・・
ノウサギ復活は、森林の遷移と、大いに関係があるのでしょうね。これからの解説が楽しみです。
てっちゃん、イヌワシは、恐らく、素肌の露出している部分しか、食べないでしょう。
遭難者のご遺族には、お気の毒でしたが、肉食・雑食哺乳類のいる所だったら、それこそ、獣葬になってしまったことでしょう。
人目のない所なら、こちらなら間違いなく鳥葬になります。コンドルがウジャウジャいます。http://blog.goo.ne.jp/oikawa_12/e/1d7385d3227d91d13993f00e1f023b26