竹は生きている


秋に、ヤマネ調査用の巣箱を架けることにした。
その巣箱は、竹でつくることを考えた。
そこで、いまのうちに竹を切っておかなければならない。
とにかく、秋のことを今の時期にやっておかなければならない忙しさ。
それは、油断をしていると、竹はあっという間に水をあげているからだ。
水をあげはじめた竹は、すぐに腐ってしまうから使い物にならない。
このため、数年間にわたって利用するには、水をあげてない冬のうちに切っておかなければならないからだ。
その時期は、もうぎりぎりに迫っている。
いや、もう、遅いかもしれない。
大地は、地上より一ヶ月も早く胎動しているから、竹は寒中がすぎれば勢いよく水をあげはじめる。
まわりに雪が降ろうが、竹は夏に向かってやることがあるから、大地から水を吸い上げるのである。
これが、すぐに「竹の子」に表れてくることからも、わかろう。
このため、今日は大急ぎで竹を切りに行ってきた。
かねてから竹林の持ち主にお願いしてあったので、現地に行けばいつでも切ることができることになっていた。
半世紀ほど前までは、竹は利用価値が高かったが、近年ではまったく放置されているところが多い。
この竹やぶも、手入れをされないまま、荒れ放題になっていた。
なので、竹林はある程度切ったほうが、竹も元気になる。
そこで、10本ばかりを切り倒してきた。
切っておきさえすれば、あとは暇をみて巣箱に仕上げることができる。
とにかく、切る時期が大切なのだ。
ボクの仕事は、万事がこのように動いている。
撮影の対象だけでなく、その裏側に流れている季節を先取りしながら、半年先、1年先…。
そういった準備期間があって、やっと1枚の写真ができあがっていくからである。
これも、自分の考えている「絵コンテ」があり、そのためにデッサンしているようなもの。
今日の竹切りも、そんな、立春から秋を見据えての仕事だった。

写真上:朝から小雪の舞う寒い一日だったが、大地は春に向かって確実に胎動している。
写真下:手入れもされない荒れ放題の竹林だが、ここに生える竹の子は10年ほど前からイノシシやサルの主食になってしまった。

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竹は生きている への8件のコメント

  1. ぴらちゃん より:

    竹は寒に切る物なんですね。
    だから違う季節に切った竹はしわが寄るんだな・・・
    頭に入れておこう。

  2. 小坊主 より:

    竹林の持ち主は、たいていが農家。
    だから、竹を切る時期は、自然に農閑期になって、竹のリズムとも合っているのだと、聞いたことがあります。

  3. より:

    ストーブの薪にする木も、水を吸い上げていない冬季に切ります。その方が早く乾くわけです。建築用木材も同じらしくて、木材を自家調達している知り合いの製材所は、冬大忙しでした。

  4. 僕の家の裏が竹やぶで(もちろん日本の家です。)誰も手を入れず荒れ放題なんです。僕の土地ではないし所有者も居るので手を出しませんが凄い事になっています。その竹が我が家に進出してきています。家の中に生えていないか不安です。大きな悩みです。

  5. 小坊主 より:

    >おいかわ飯店さん
    テレビの受け売りですが、グッドニュースとバッドニュース。
    地下60cmの深さまで、トタンなどを埋め込むと、竹の侵入を防ぐことが出来るそうです。竹の地下茎は、それ以上深くは、潜らないのだそうです。
    また、手入れをされていない竹ほど、マシな環境を求めて、横に広がっていくのだそうです。手入れをしてあれば、むやみに広がるものではないそうです。

  6. gaku より:

    夏の竹は水分を多く含んでいると同時に、虫もたくさん入っています。
    なので、すぐに虫に穴を開けられてしまいます。
    「竹箸」が流行ってますが、竹は暖かいところが産地なので、外国産だったら「殺菌」剤に漬けられていると思います。なので、健康面でいきますと、ちょっと考えて使用するのがいいでしょう。
    おいかわ飯店さんちが、豪邸だとすると、地下60cmでぐるりとトタンを埋め込むとなれば大変な経費がかかりますね。
    それは、隣の所有者さんに賄ってもらいましょう経費。
    竹は、油断していると、家の床まで突き破って天井まで延びていきますから、注意しなければならない植物です。

  7. 小坊主さんgakuさん
    どうもありがとうございます。我が家は、豪邸なので確かにトタンを埋めるのは大変ではないかと思います。家のほうはかなりボロですが土地が広いのです。昔の農家を買い取ったのでボロだけど広いんです。
    それならば、たけ藪の手入れをするほうが早いかもしれません。そうすればいいタケノコも取れるし一石二鳥です。

  8. より:

    う、竹箸。使ってた。
    やはり中国製か.......