仕事場の近所に、なかなかモダンなリゾートホテルができた。
2年前から営業しているのだが、地元なので宿泊したことはない。
そのホテルの入り口には、50年も前から、毎年秋になると真っ赤に紅葉するモミジの木がある。
ホテル建設にともなって、このモミジは切られてしまうかと思っていたが、そうではなかった。
電柱もホテル周辺はすべて「地下ケーブル」にしたから、それなりに環境景観には配慮したのだろう。
だから、このモミジも自然の「財産」と考えられ、切られずに済んだのである。
そのモミジに、夜間になるとイルミネーションが灯る。
はじめのうちは、「ほほぅー なかなかに、いいじゃん!」と思って見ていたけれど。
昨夕ここを通りかかったときに、
「まてよ、木がかなり迷惑しているんじゃあないだろうか?」、と思ってしまった。
樹木は言葉を発せられないから、文句も言えないだろうが、幹に巻きつけられた電気コードにランプ。
やはり、通電熱もあるだろうし、樹肌だって一晩中照らされていて、呼吸困難になりながら「熱い」と叫んでいるのかもしれない。
人間だけの一方的なモノサシで森羅万象を語ってはならず、植物や樹木から「人間」という動物を見てみると新たな発見につながることがよくある。
ここでは、掛け声だけの「環境問題」への疑問点が、ボクには見えてきた。
昨夕は、そんなボクの心のアンテナに、このモミジの声が聞こえてきた一瞬だった。
写真:こんなイルミネーションが流行しているが、観光客は何を思って高原の自然を見つめていくのだろうか。
データ:Nikon D80 シグマ17-70mm。
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冬のクリスマスのイルミネーションは葉もないし、多少の熱は防寒にいいかもしれないけど、
今の時期は体内時計を狂わせてしまわないだろうか。
電照菊のように植物だって体内時計を持っているのだから。
ちょうどゴールデンウィークの真っ只中ですね。
大勢の人達が自然を求めて野に山に・・・まぁ、ほとんどの人は、車で手軽に行ける場所まで行き「やっぱり自然は、最高!ストレス解消!」なんて言っているのだけど・・・。
先日全国の桜の元気調査みたいなことをやっておりましたね。
どうも日本の桜は、西より東の桜の方が元気の良い、西低東高の傾向にあるようです。
とりわけ東京の桜は元気で、夜でも街が明るい日射や気温が高い都市化が影響しているのでは・・・と記事内には書いてありましたが、実際のところは、どうなのでしょうね?
http://weathernews.com/jp/c/press/2008/080422.html
さすがgaku先生です!
書いてくださってうれしいです!!
私もこのことは、夏の花火と共に、とても気になっています。
どちらも環境に、生き物に、全然配慮がなされていないと思うのです。
世界で一番明るい夜だと責められながらも、一向に平気な国、日本。
やれライトアオップだイルミネーションだとお構いなしですものね。
悲しいことです。恥ずかしいことです。