白いタヌキは30年に一度の撮影チャンス


伊那谷の高原にある会員制リゾートホテルの管理人から電話があった。
管理人 『宮崎さん、うちの庭にタヌキの家族がでてくるのですが、子供が6頭おり、そのうちの2頭が真っ白なんですよ。
      この白い子供タヌキは、やがて黒くなるのでしょうか?』
gaku  『それは貴重なタヌキですよ。アルビノといって、生まれつき色素のないタヌキで、一生白い毛のままですよ。』
管理人 『ああ、そうなんですか。インターネットで会員に見せたいのですが、写真を撮っていただけませんか。で、お値段が高いと困るのですが…』
gaku  『いやー 貴重なタヌキですから、ボクも観察したいのでお金なんていりませんよ。これから、出かけていってもいいですか?』
こういうことになり、さっそくそのホテルに行ってみた。
夕方になると、たしかに両親タヌキに連れられて、6頭の子ダヌキたちが現われた。
そして、2頭は真っ白だった。
6頭は元気に兄弟で庭を走りまわり、取っ組み合ったりしている姿はまるで犬の子供たちをみているようだ。
白いタヌキは、30年ほど前に、伊那谷のあるエリアで20頭ほどを目撃できたことがあった。
夜間観察をしていれば、3頭の純白タヌキが林道を連れだって歩いていく姿が観察できたり、とにかくいろんなところで白いタヌキの出現があったのである。
そんなタヌキたちだったから、やがて地元の人たちの目にもとまり、珍しさも加わってハク製目当てにことごとく捕獲されてしまったのである。
遠くは、うわさを聞きつけて東京方面から捕獲依頼があったとも、聞いた。
こうして、白いタヌキたちの遺伝子がこの地域から消えてしまって、ボクは寂しい思いをしていた。それが、今回は少し離れた場所だったが、2頭の子供が生まれたことになる。
両親が必ずしも白くなくても、突然変異の遺伝子をもっていれば、こうしてアルビノは生まれるものだ。
なので、こうした遺伝子は大切にしたいし、そっと見守りたいものである。
そして、このように2頭もの白いタヌキが同じ両親から生まれたということは、この地域に少なからず白い遺伝子をもつタヌキ群が復活したことになるから、今後の周辺地域での観察も必要となろう。

30年前に観察しかけて頓挫していたことが、まさか、こういうかたちで情報がはいってくるとは思わなかった。こうして再び観察ができることとなったので、30年ぶりのチャンスを大切にしたいと思う。
9月一杯までは、タヌキたちも家族で過ごすことだろうから、今後の観察がとても楽しみとなった。
写真上:アルビノの子ダヌキ。
写真下:両親と兄弟たちが仲良く遊ぶ姿は、ほんとうにほほえましい。

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白いタヌキは30年に一度の撮影チャンス への9件のコメント

  1. 小坊主 より:

    ホテルのHPに載ってしまって、捕獲しようという馬鹿者の、知るところとならないか、心配です。

  2. クワ より:

    ハンター人口が減ってれば大丈夫かな。。。

  3. 花柄クジラ より:

    夜などは目立ちますね。
    白タヌキ見たさに?(撮りたさに?)お客様が押し寄せるかも。キタキツネの白いのは見ることありますが、タヌキ初めて見ました。

  4. 宇佐木正太郎 より:

    大自然の力の前で、ただただ畏敬の念に包まれ立ち尽くすばかりです。 もし、目の前で彼等に出くわしたならば、言葉もなく立ちすくんだことでしょう。 本当に良い情報です。 感謝。(PS:先般、大阪カタログハウスの学校、良かった。又懲りずに来て下さいね。)

  5. gaku より:

    ◆小坊主さん、
    捕獲も心配ですが、かなり過疎地ですから、もう大丈夫だと思います。
    ◆花柄クジラさん、
    夜の白タヌキは、たしかに神秘的ですよ。
    ◆宇佐木正太郎さん、
    >大阪カタログハウスの学校、良かった。又懲りずに来て下さいね。
    はい、呼んでくだされば行きますから。

  6. タッキー より:

    こんばんは
    本当に真っ白なんですね・・・
    以前知り合いの瓦屋さんで白いタヌキを飼っていたことがありました。
    15年くらい前のことだったでしょうか?

  7. 「狸タイムズ」編集部 より:

    滋賀県・信楽町「信楽狸学会」(会長・大平正道)の機関紙「狸タイムズ」の編集をしています。「白い狸」は島根県の会員(野田女史)が山陰中央新報のコラム記事(20・7・24)を送ってくれたことで知りました。記事によりますと埼玉県熊谷市でも現れたそうです。それがきっかけで、白い狸の写真を撮られていた宮崎さんの存在をネットで知りました。血筋(遺伝子)というものは絶えないものですね。  (狸学会広報会員・小谷柳太)

  8. アルシィ より:

    今日 白い狸を見ました 
    うれしかったです

  9. gaku より:

    ■「狸タイムズ」編集部 さん
    白いタヌキは、きちんと観察すれば全国的にかなり見つかると思います。
    野生動物観察と撮影のたしかな技術をもって、それをできる人が全国的にいないからあまりオモテにでてこないだけだと思っています。
    ■アルシィ さん
    それは、よかったですね。
    何か、いいことがあるかも?