無事かえる


夏以降、ほんとうに多忙な日々が続いている。
年内にまだ2冊の出版を控えているので、それらの撮り下ろしに加えて、原稿などもあったし、これからもある。
さらには、先行投資的な撮影準備やら、連載はともかく単発原稿などにも追われていた。
そして、10月には毎週のように講演もあったし、八戸市では写真展もあった。
写真展の準備は意外に時間がとられ、本一冊分のエネルギーもいる。
そんな写真展と講演で、青森県の八戸市まで出かけてきた。
出発ぎりぎりまで、新幹線で行くか自分の車で出かけるのかを迷っていた。
新幹線なら東京から3時間なので、このスピードも魅力的だが、つい1週間前にも栃木まで東北新幹線には乗ったばかりだった。
なので、せっかく行くのだからふだんのように日本列島の津々浦々をも観察しながら「アニマル黙示録」もしてきたいという希望もふくらんでいた。
で、とりあえず急な締切りだけは片づいたので、1週間の予定で車で出かけることにした。
久しぶりの八戸市である。
できることなら、高速道路を通らないようにして、まだ足を運んでない途中の土地をも見てみたい。
新潟へ抜け福島へはいり、山形、秋田湯沢から岩手盛岡、そして八戸市まで往きに3日間。
このあと、十和田湖から八甲田山を経て、青森市へむかい、そのままUターンして南下。再び山形市、飯豊連峰、朝日連峰を経巡り村上市へ。さらに新潟から越後湯沢経由で信州まで復路も3日間。
このうちホテルに泊まったのは4日間で、あとは車中泊。
このような旅はもう30年以上もつづけているので、やっぱり自分自身には最高なリフレッシュとなった。
旅の途中でいちばん感動したのは、この「無事かえる」のアート。
青森県は二戸町の国道4号線の脇にあった。
そのリアルさとここまで作り上げたという発想力と行動力に感動して、思わず立ち止まり、しばしの時間をついやしてしまった。
カエルは、コンクリートモルタル製。
内側には鉄筋がはいり、金網を張り、そのうえにモルタルという作りだった。重さは、1トン近くあろう。それにしても、微妙なカーブが見事に表出されている。
どういう経緯でこの巨大「カエル」ができたのか真意を知りたいところだが、カエル像の脇には工房らしき一軒の家もあった。その軒下にはさらに、馬や犬、コンドルにガチョウやツルなどの習作もあった。それぞれに、作者の思い入れが隠っている、ようだ。

主がいれば、すぐにでも話しかけてくるところだったが、主の気配がまったく感じられなかった。
工房の雰囲気からしてすでに、1-2年以上の時間経過で無人化しているようすだった。
工房の主は、長期入院中かすでにこの世にいないのではないかとも感じたが、とてもこだわりの人生を送った人であろう。
近所で聞き込みをすればかなりのことが分かるだろうとも思ったが、時間がなかったので先を急いだ。
たぶんボクは、もう一度ここを訪れるであろうと思っているが、旅にはこうした発見があるからやめられない。
写真:「無事かえる」と工房の軒先。

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無事かえる への10件のコメント

  1. wathavy より:

    諏訪湖の諏訪市側の川の草村を道路が走っています。看板が立っていて、「この土手ゴミ食べず」とあります。とってもおしゃれです。

  2. いち猟師 より:

    先日は東京での講演お疲れ様でした。
    主催団体の趣旨とは少しズレて、思っていた通りの話をしてくれたので大変ありがたかったです。
    またこのような機会があればお伺いしようと思いますので、お忙しい事とは思いますが宜しくお願いします。

  3. ブリスパ より:

    奇遇ですね!
    先週は私も下北半島にいました。
    お忙しそうですが、ご自分流のリフレッシュ方法をよくご存知のようですね。
    まあ、そうでないと長期に渡って「忙しい」という言葉を使えない訳ですが(笑)…
    本日は、越後湯沢経由で「能登半島」に入りました。

  4. おいかわ飯店 より:

    無事かえりました。まだ落ち着かず、ネットも人のを借りている状態なので、もう少ししたら連絡させていただきます。

  5. みとこんどりゃあ より:

    カエルには不思議な魅力があります。私の 弟はカエルマニアですし、私の姉は玄関先に置いておいたカエルの置物を盗まれました。私が通っている医者はカエルメンタルクリニックと云います。伊那谷ではアマガエルばかりなのに驚かされました。横浜では 春になると整備された公園でガマが蛙合戦をやってます。昔谷津田だったことが忍ばれます。とにかくコイツは不思議な生き物です。

  6. みとこんどりゃあ より:

    昴から改名しました。カエルには不思議な魅力があります。私の 弟はカエルマニアですし、私の姉は玄関先に置いておいたカエルの置物を盗まれました。私が通っている医者はカエルメンタルクリニックと云います。伊那谷ではアマガエルばかりなのに驚かされました。横浜では 春になると整備された公園でガマが蛙合戦をやってます。昔谷津田だったことが忍ばれます。とにかくコイツは不思議な生き物です。

  7. みとこんどりゃあ より:

    がちゃがちゃしちゃって大変申しわけございません。

  8. 久万@仙人 より:

    故郷にUターンして二年目です。本州のカエルは全部録音しましたが、島や沖縄のはまだです。私の故郷には、殆どのカエルがいます。中でも、カジカガエルの声がいちばん大好きです。
    車中泊、懐かしいですね。私もよくやりました。とても効率がいいんですよね。その気持ち、よく分ります。

  9. みとこんどりゃあ より:

    久万@仙人さん
    カジカガエルの声、私も大好きです。なんか心が山に吸い込まれる声ですよね。車中泊も同感です。でも連続はきついので、テントとシュラフも使いましたけど。

  10. gaku より:

    ■wathavy さん
    諏訪湖上川でしたね。例の看板。
    ボクも、見て、ニヤリしたことあります。
    ■いち猟師 さん
    また、連絡しますが、先日はありがとうございました。
    オイラも、最近バイク乗りはじめました。。
    ■プリスパ さん
    下北半島でしたか、ボクは蔦湖温泉に泊まってました。
    ■みとこんどりゃ さん
    やっぱり、「どぶろく」がいちばんあっている、よ。
    ■久万@仙人 さん
    まさか、T○Sで北海道までご一緒したカメラマン?
    故郷は、どこでしょうか?
    車中泊ですが、オイラの車は大人4人がしっかり寝られます。