お付き合い


偕成社から出版した「森の写真動物記」全八巻が完結したら、地元のラジオ局から紹介したいと連絡がきた。
まあ、こういうのってテレくさいから、あまり積極的には表に出て行かないのがオイラ。
でも、今回の担当者は、幼馴染だった旧知の娘さん。
そんな関係だったので、断ることもできずにスタジオまで行ってきた。
まあ、ほんの少しの紹介番組だったが、予測通りだった。
仕方がないが、婚活中という娘さんとの会話もボクのリサーチと思って付き合ってきた。
その答えは、自然度の濃い長野県の田舎なのに、老若男女ともに足元の自然のことを何も分かっていないということだった。
どの家庭の庭先にも、毎晩キツネやタヌキがやってきているというのに、100パーセント気づいていないという事実である。
「森の写真動物記」の7巻は「草食動物」、8巻は「肉食動物」。
なのに、日本の動物でその住み分けすらも気づいていないということには、いつもボク自身の気持ちが暗くなる。
アフリカのライオンが肉を食べるテレビ映像だけを見せられて育ってきてしまっている日本人なので、日本国内の足元の自然で何が起きているかも知らない。
こういうところに、口角泡をとばすつもりはないが、ボクとしてはいつも空しさを覚える。
だから、まあ、できるかぎり写真に撮り、気づいたことは文章に残し、自分の時間を楽しんで行こうと思っている。
自然界との付き合いなんてのは、自分がほんとうに楽しむしかないと思うようになってきている今日このごろだからである。
写真を撮影してナンボの世界にいると、大学に籍を置くような立場の人でも、ほんとフィールドなんてやってない人ばかりだということに気づくから、やはりそこはできる人間が真実をキチンと伝えておかなけらばならないと思っている。
ツキノワグマがたくさんいるのに、「いない」とのたまう人たちはまったくフィールドをやってない人だし。
キツネの写真をキチンと撮影できれば、ツキノワグマだってキチンと撮影できるし出会うことだってできるからである。
そういうキツネは、日本中の山野や人家付近に毎晩ふつうに平気で出没してきている。
だけど、ものすごい観察力で人間を洞察しているのがホンドギツネ。
そんなちょっとしたことに気づき、そこから発展させてキチンと撮影できるようになるのが自然志向なのではないかと思う。
ラジオ番組で、一日つぶれてしまったが、今夜からは本格的にキツネの撮影に取り組む。そのカメラのメンテナンスを午後はし終わったところ。

写真上:ホンドギツネを作品レベルまで仕上げるにはカメラ技術以前の問題も多い。
写真下:本番スタジオでの片手撮影で遊んできた。

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お付き合い への4件のコメント

  1. YUJI より:

    大自然=アフリカみたいな意識がたしかにあると思います。日本は先進国でありながら、サルやクマが都市周辺に生息するなど、特異な自然を有しているのに残念な事です。

  2. どぶろく より:

    みんなズレてますよね、聞きかじりで「ホントにそう?」がない。
    最近異常と云えるエコブームもそう。シリコンパネルによる太陽電池や風力発電で電力の未来は安泰(機械は壊れますよ)。マイバッグ。電気自動車は次世代の自動車等々。無意味なら良いけど多くが逆効果。んなもん、ややこしい検証しなくても、ちっと考えればわかること。
    通説やムードに流されず専門家の意見を参考に、自分で調べて確認することが大事ではないでしょうか。

  3. 千草 より:

    きつね・・・とことこ歩いてました。この話をすると友達から嘘つきと言われました。
    狸 よく車に轢かれてしまいます。
    いたちもよく・・・です。
    この差 すごいなと思います。あらゆる意味で・・・

  4. gaku より:

    ボクの嗅覚は、キツネやクマの体臭が分かるのですよ。
    これ言うと、誰も信用してくれませんので、自分の仕事にだけ活用しています。