日本最小のタカを捕まえる


今日の午前10時ころ、日本にいるいちばん小さなタカであるツミを捕まえた。
ツミは、ニワトリ小屋に侵入していて、出られずにいたのだった。
ニワトリ小屋には、ニワトリの餌を盗みにきているスズメが50~60羽くらいいる。
そのスズメを狙って、ツミがどこからか侵入したのだった。
そして、小屋のなかでスズメを捕まえ食べているところへ、運悪くボクが通りかかって、見つかってしまったのだった。
ツミは、今年生まれの若いメスだった。
幼鳥の証拠である茶褐色の羽毛が、何よりも若鳥だということを示していた。

ツミを手で持つことは、はじめてのことである。
ボクは、30年ほど前に「鷲と鷹」という写真集を出しているから、ツミを写真に撮ったことはあっても手で掴んだことはなかった。
だから、ニワトリ小屋にいたツミを手にもって、細部を観察してみたいという欲求があった。
掴んでみて、間近で顔を見ると、やはりカッコいい。
眼の鋭さは立派なタカだし、鼻の周りのヒゲもなかなかにいいカンジ。
そして、このツミは潤沢に食事が出来ているのか気になって胸の竜骨をさわってみたが、肉がしっかりついていた。
若いながらに、しっかり狩りの出来ている個体だった、のである。

そういえば、2週間ほど前に自宅の窓ガラスにスズメが3羽ぶつかって脳震盪を起こしたことがあった。
このときは、茶色のタカがもう一羽のスズメを足で掴んで庭に舞い降りていたと家人が言っていた。
庭で遊んでいたスズメの群れが、いきなりタカに襲われてパニックを起こし、窓ガラスに激突したのだった。
タカは「茶色」ということだったので、近所にいつもいるチョウゲンポウだとばかりボクは思っていた。
ところが、このツミを見てしまうと、ひょっとしたらこのときのタカは「ツミ」だったにちがいない、と思うようになった。
脳震盪を起こしたスズメは、2羽が回復してすぐに空に帰って行ったが、1羽は死んでしまった。
そこで、死んだスズメがもったいなかったから、ボクは焼き鳥にして食べてしまった。
ツミから思わぬプレゼントをもらったことを思い出したので、このツミはニワトリ小屋で撮影してから放してあげた。
元気よく舞いあがっていったが、このツミは、まだこれからも庭のスズメを襲いにやってくることだろう。
スズメはとにかく、100羽くらいが、家のまわりでいつもたむろしている。
ニワトリたちが3箇所で飼育されているから、それらの餌を狙っているからだ。
だから、スズメはずっとわが家を最高のレストランだと思っているから、どんなにタカがやってこようとずっと通い続けてくることだろう。
ニワトリには、毎月2000円ほどの餌代がかかている。
その餌の半分以上を、スズメたちが横取りしていく。
そのスズメを捕食しようと、ツミの若者がやってくるようになった。
そしてときどき、窓ガラスにスズメがぶつかって死ねば、オイラはスズメの焼き鳥が食える。
まさに、手を汚さずに「鷹狩り」をしている、ようなものだ。
今日はツミが捕まったことで、フードエコロジーを思わぬところで再認識することとなった。
自然界というところは、まさに、このようなエコロジー環境にあるものなのだ。
だから、自然はオモシロイ、のである。

写真上から、
1)若鳥だけれども、小さなツミの顔は引き締まっていて格好いい。
2)ニワトリ小屋は、全体を網で囲ってあるから、ツミも逃げられずにいた。
3)スズメは、小屋のなかで頭だけを食べられていた。だから、漁夫の利としてこのスズメもオイラの胃袋に収まってしまった。
4)こんなに広いニワトリ小屋だけど、中にいるのは老いたニワトリが2羽だけ。卵も産んでくれなくなったから、まさにここはニワトリの特養ホームなのだ。

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日本最小のタカを捕まえる への10件のコメント

  1. 小坊主 より:

    いやあ、とってもカッコいい面構えですね。
    でも、言われてみれば、どことなく、メスであるような柔らかさも感じられて、ああ、プロの写真は凄いな、と思わされます。
    それにしても、若いメスの、豊満な胸を探るなんて、ツミ深い。。。

  2. gaku より:

    あはは、
    豊満な胸、気持ちよかったデス、よ。

  3. はちべえ より:

    ニワトリ小屋に侵入するとは・・・なかなかツミな鳥ですね!
    やはり眼光が違いますね。カッコイイ!

  4. ブリスパ より:

    ツミを捕獲されたのですか!
    私も手にとって観察してみたいです。
    ここ数年、人里というか「都市」に進出しているようですね。
    私は、新潟県柏崎駅,東京ドーム,世田谷区等々力(環八沿)などで確認しています。
    オスのあの真っ赤な目を手の中で見てみたいなあ…

  5. てっちゃん より:

    いや、猛禽類を、手に取って観察されるなんて、本当に羨ましいです。
    脚の長さとか、くちばしの長さとか・・・シッカリ計って、カービングの参考にしたいものです。

  6. ちゃかめ より:

    猛禽類大好きです。
    昔テレビで、マンハッタンだったかな?都会で繁殖するハヤブサのお話をやってたんです。それからますます好きになりました。
    うちは猛禽からは程遠い、オカメインコを飼っているんですが、カーテンレールから飛んできて止まり損ねてぶつかられても結構痛いのに、ハヤブサとかが狩をするとき急降下して時速300㌔ぐらいででアタックするそうじゃないですか、どれだけの衝撃だ!って思います。

  7. 北の狩人 より:

    イヤー オモシロイですね。
    こんなチャンスが転がり込んで来るなんて・・・。
    『果報はは寝て待て&引き寄せろ』
    『ツミ』の目のように来る年も鋭く見つめ、価値ある情報を発信して下さい。
    来年もヨロシクお願い致します。

  8. 北の狩人 より:

    遅い時間帯のコメントはどういう訳か意味不明になりがちです(滝涙
    お手数ですが消去してください。

  9. gaku より:

    ■はちべえ さん
    ツミは、かっこいいタカですよぅー。
    ■ブリスパ さん
    都市型ツミより、標高2000mの山中にもいますよ。
    そんなツミは、特に格好いいです。
    声も、いいですしね。
    ■てっちゃん 
    ほんと、カービングには参考になるでしょうね。
    足とヒゲあたりは、記録してありますから必要なら提供します。
    ■ちゃかめ さん
    オカメインコを飼われているのですか、ウチにはコザクラがいますが、こいつは噛みついてかなわん、です。
    ■北の狩人 さん
    はい、今年もツミのように鋭く情報発信をしますので、よろしくです。

  10. てっちゃん より:

    gaku先生、有難うございます。
    今の所、罪を作るじゃなかった、ツミを作る予定はありませんので、また何時の日か、ツミを作る事になった時は、宜しくお願いいたします。
    それでは、今年も宜しくお願いいたします。