ウンコの盆栽


信州にも、ようやく春の訪れがやってきた。
里にはサクラが咲き、山には山菜が芽吹く。
フィールド散策が心地いい季節。
こんなときに注意しなければならないのが、落石。
冬の凍土がゆるみ、石が落ちやすくなっているからだ。
地形が険しい地域では、握りこぶし大の石でも命取りになりかねない。
林道を歩いてみても、まさかというような場所に大小の落石があり、その恐ろしさを知っている者にとっては冷汗モノである。
上部の山の斜面に注意しながら、中央アルプスの林道を緊張感を漂わせながら歩いた。
そこで、落石に動物の糞があるのを見つけた。
テンの糞だったが、わざわざ落石にやってあるところがオモシロイ。
このような行為をキツネもよくするが、それは落石によって新しくできたサインポストにマーキングをしているからだ。
人間にとっては迷惑なだけの落石だが、そこに暮らす野生動物たちにとっては落石たりとも重要なポストになりうるところが自然界の妙を感じてしまう。

その糞に、いくつかの種子がみえた。
こんな時期に、いったい何を食べているのだろうか?
こういうことが、オイラには気になって仕方がない。
さっそく、種子入り糞をビニールの小袋にいれて回収。
これをきれいに洗って、テンが何を食べていたのかと、できるだけ種子特定をしたい。
そして、そのあとは種子を盆栽小鉢に植え付けて、発芽してくる植物の再確認をする。
こうしてオイラは、動物たちの「糞盆栽」をつくっているのだ。
そのうちに盆栽展ができる、かも知れない。
たぶん、意表をついた「芸術展」になること、だろう!?

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ウンコの盆栽 への5件のコメント

  1. oikawa より:

    糞盆栽。
    糞を直接撒き、その発芽する景色を楽しむのもよさそうです。

  2. gaku より:

    ■oikawa さん
    コレは、マジでおもしろいですよ。
    動物に食べられなければ発芽しない植物もたくさんありますから、形態だけで自然をみるのではなく、もっと複雑怪奇な奥深いところで目撃する発想転換。

  3. 小坊主 より:

    盆栽といわず、動物園あたりで、やるべきですね。
    信州の熊の森、どこそこのタヌキの森、なんて、楽しいじゃありませんか。
    正しい知識も伝わりますし。

  4. gaku より:

    ■小坊主 さん
    そうなんですよ、「○○県立少年の森」とかいうような施設が全国にいっぱいあるけれど、あのようなところでもネイチャー体験をかねてやるべきなんですがね。

  5. どぶろく より:

    落石は怖いですね。
    信州移住まもなくの頃。
    私は愛車のジムニーで通い慣れた中央アルプスの林道をゆっくりと路肩に気をつけながら走ってました。しっかりした林道ですが油断はなりませんし、ジムニーや軽トラ程度の道幅しかないですから、特に路肩には気をつけて。途中二回カモシカと遭遇。両方とも崖下へ、ダー!っと駆け下りていきました(あれは神業ですね)。
    さらに進むといつもの折り返し地点の手前1キロ弱程の所に直径80センチ位の落石が鎮座しておられました。Uターンする幅などありません。仕方なく500m程バックして少し道幅の広い所でなんとかUターン。
    もし、いつもの折り返し地点から戻って来て落石が落ちてたら、私は何時間もかけて里へ歩かなければならなかった。以後、ジムニーには食料などの非常装備を常時搭載したことは云うまでもありません。
    しかしもし、あの落石の直撃を受けでもしていたら….。
    自然の恐ろしさを痛感させられた経験です。