紀伊半島のイノシシを食らう


「gakuちゃん、イノシシ食うか?
 ええー 肉、やでぇー …!」
和歌山県の知人からメールがきた。
照葉樹林帯のイノシシだから、これまで食べようと思ってもみなかったけれど、まさかこんな話が舞い込むとは驚いた。
少し迷ったが、まあ話のタネに、紀伊半島のイノシシを食べてみることにした。
冷凍になったその肉は、脂が適度に乗っていてなかなかに美味しそうだった。
鍋とも思ったけれど、これは焼いてみるのもいいだろう。
さっそく、鉄板焼きにしてみた。
いや、これが美味いこと。
肉にしっかり味があって、びっくりする最上級モノだった。
このイノシシが獲れたのは有害駆除で、3月中旬のこと。
もう、春なので、脂も抜けていることだろうし期待はしていなかった。
ところが、ところが、である。
ぎんぎんに脂があって、何を食べていたのだろうと驚いた。
しかも、相当に腕のいい猟師さんが、しっかり血抜きをして解体したものだった。
どうやら、これは「名人」にちがいない。

ということで、こんなにすばらしい腕を持つ猟師さんに、ボクは会いたくなった。
その旨を知人に伝えたら、いつでも会わせてもらえることとなった。
イノシシを手づかみにしてしまう技をもっている猟師らしく、話を聞けばきくほど胸躍るものがある。
こんなに美味しいイノシシの焼肉を食べたというのに、昨夜はまた信州産のイノシシ「モツ鍋」を食った。
イノシシでもっとも美味しいところは、モツである。
これだけは猟師の特権であり、一般にはなかなか入手できない。
それが、いきなり届いてしまったのだった。
こういうことは、やっぱり、現場に知人を多くもっているから出来ることである。
イノシシは、こんなに美味いのだから、どんどん食べたほうがいいだろう。
近年では増えすぎて、農作物に大きな被害を出していることだし、これは、しっかり食べるべきだ。

いまから20年近く前になるが、ボクは一度だけワナの狩猟免許を取ったことがある。
でも、一回もワナを仕掛けたこともなければ、獲物を捕まえたこともなかった。
狩猟免許とはどんなものなのかと、若干の冷やかし気分で試験を受けたまでだ。
だから、翌年には、免許を更新することもなく返上した。
しかし、こんなにも美味しいイノシシを食ってしまうと狩猟免許に再度挑戦してみてもいいのかな、と思うようになった。
そのときには、和歌山のこの猟師さんに弟子入りさせてもらってもいいのではないか、と真剣に考えている。
写真:
1)鍋にとも思ったが、これを焼肉にしてみた。
2)和歌山産のイノシシは、こんなブロックで届いた。
3)イノシシのモツ鍋。これがまた美味い、のだ。

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紀伊半島のイノシシを食らう への3件のコメント

  1. ブリスパ より:

    うまそう!
    私は自分では「焼肉」にしたことしかありません。
    食べさせてもらった分については、いろいろですが…
    お金で買える「けものの肉」って、少なくなりましたねえ。

  2. どぶろく より:

    人間も野生動物。
    野の物を食べていくのが本来の生き方。
    美味しい山のご馳走が増えたなら、ましてや駆除されているなら、どんどん食べましょう。

  3. gaku より:

    ■ブリスパさん
    ■どぶろくさん
    日本に、「ジビエ」というワードが増えてきたのも、自然界を確かな視線で見る時代に入ってきたのだと思ってみています。
    全国的に山野の環境が広葉樹になってきていることもあり、イノシシ、シカに「脂肪」が乗りやすくなってきている報告も猟師たちから聞きます。
    野生肉から見る環境ってのも、自然界を知るひとつのヒントと捉えています。