熊カメラチェックとイワナ調査


天気予報によれば、夕方には雨になり明日も降りつづくらしい。
なので、この天候をにらめば、昨年から奥山の標高1600m地点に設置してあるカメラのメンテナンスに出かけるしかない。
昨年の12月7日に最終チェックしたまま冬を越したカメラだが、雪解けがこないと現場には出かけられない場所なのである。
そんなことで、やっと出かけるチャンスが訪れた次第。
現場までは、林道から道なき山の斜面を登ること1時間半。
そこはツキノワグマの生息地なので、緊張の登山だった。

ここに行くには、いつも柴犬を連れて行く。
柴犬は、縄文時代から日本人に寄り添ってきた犬なので、自然界のちょっとした臭いや超音波まで分析できるDNAが備わっているとボクは信じている。
なので、柴犬の表情を観察していれば、山中での異変は事前にキャッチできると思っている。

今日の犬は、いつもより緊張していた。
いつもなら、30m以上先を走っていくのに、今日は10mも離れることはなかった。
そして、さかんに臭いを嗅ぎ、耳を前後左右にぴくぴく動かしている。
現場はどこにツキノワグマが潜んでいてもおかしくない場所だから、そんな犬の表情を確認しながら、「熊よけスプレー」と「なた」に手をかけながらの移動だった。
ツキノワグマには不意をついて出会いたくないが、安全が確保されたところでは出会ってみたい気持ちもある。
しかし、ここでの安全確保はまず望めないから、慎重な足取りをせざるをえなかった。

カメラの現場へ着くと、まずはバッテリーの交換とメディアの確認。
238枚が記録されていたが、ツキノワグマの冬眠穴には、サルがきていただけで、目的の熊は写ってなかった。
仕方がないけれど、こういうこともあるのだから、さらに1年間を頑張ってみようとしっかりメンテナンスをしてきた。

帰路は、谷に降りて渓流のイワナの確認をすることにした。
イワナをツキノワグマが捕食することはほぼまちがいないので、カメラをどこに仕掛ければいいのか、その場所を見ておきたかったからだ。

沢へ降りることは落石など危険がともなうが、慎重に行動してみた。
荷物を沢筋に置き、さらに上流へと渓を遡ってイワナの居そうな場所の確認もした。
どこの溜まりにも、イワナは居そうで、場所によっては「ここには尺もの」「ここにはリリースサイズ」といった直感力がはたらいた。
そんな淵に愛犬が飛び込んでいってくれたので、ツキノワグマがどのように渓を歩くかまで想像できた。

渓流の近くには、しっかりした「けもの道」も確認できたから、あとは後日、実際に釣り上げてチェックしてみたい。
なので、イワナの居そうな淵などに小枝などが落ちていたら、丁寧に掃除もして、釣りやすくしてきた。
そして、調査を終えるころになって、小雨が落ちてきた。
天気予報通りの天候になったので、いそぎ下山をした。
写真:
1)天然記念物柴犬保存会の犬だが、阿吽の呼吸で一緒に山歩きができるのが楽しい。
2)ざわめきが分かっているのか、今日はとくに緊張していた。
3)手前の落ち葉は、イノシシにかなりひっくり返されていた。
4)カメラはバッテリー切れ以外は、すべて順調だった。
5)沢筋でも柴犬はいろんなところに耳を傾け情報を得ていた。
6)こんな小さな淵だが、釣り人も来ないので、あんがい大物が潜んでいるにちがいない。
7)けもの道が、ここにはしっかりできていた。

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熊カメラチェックとイワナ調査 への3件のコメント

  1. しらとり より:

    ツキノワグマの冬眠穴
    gaku先生が昨年ブログで紹介されてから
    どんな写真が見られるか 楽しみにしていました。今回は残念でしたがこの木の穴に出入りするツキノワグマの姿にすごく興味があります。
    今回はツキノワグマの撮影場所までの緊張感がすごく伝わってきました。愛犬の柴犬くん共々怪我などされないように気をつけてくださいね。

  2. あーる より:

    ほたるちゃん、かっこいい。
    いっしょに山歩き、うらやましいです。
    うちのおばかさんは勝手にどこかへふっとんで行ってしまいます。
    が、ねこ達は阿吽の呼吸で裏山のキノコとりにつき合ってくれます。

  3. gaku より:

    ■しらとり さん
    ツキノワグマの冬眠穴の木は、それなりにすごくドラマがあり面白い写真が撮れていました。
    そのうちに発表しますので、ドラマに期待してください。
    ■あーる さん
    柴犬は、ほんとうに主人の心を見透かしていますから利口です。
    山野では、命令しなくても、ちゃんと次なる行動を理解して歩いてくれるのがいいのです。
    犬の事故を防ぐ意味でも、首輪を外して一緒に歩いています。
    いま、発情がきており、子犬を産ませるか悩んでいるところ…