キツネはご近所の台所事情を知っている


オイラの畑に、野生のキツネが定期的に訪れていることは知っている。
そのことを知っているのは、近所でもオイラだけ。
近所には、数十軒の家があるけれど、毎晩キツネが庭先までやってきていることを知っている人はまずいない。
キツネにとっては人間社会を生活エリアに組み込んで生きるのが自然な姿なので、出没するのは当たり前のこと。
その「当たり前」のことに気づいていないのが、現代社会に生きる人間たち。
だから、オイラの野生を知る直感力は人並みではない、のである。
オイラの庭先にやってくるキツネを直接目撃する機会は、きわめて少ない。
いや、その気になれば見れるのであるが、今はそこまでする必要がない、からである。
でも、毎晩やってきているのを知ることは、カンタンなのだ。
それには、鼻と耳を使えばいい、からである。

朝起きて、庭を通り畑を見回る。
そこには、オイラの鼻だけに反応するキツネの体臭が空気中に残っているからだ。
キツネ独特の体臭は、言葉では言い表せられないから、これだけは経験を積んで覚えるしかないだろう。
そのキツネの体臭がわかるようになれば、現場で瞬時にして昨夜の行動がわかってしまうものである。
体臭に加えて、夜間にキツネがやってきていることは、となりの家で飼われている犬が吠えて教えてくれことでもわかる。
となりの家には、わが家の兄弟分にあたる天然記念物柴犬保存会のオス犬が庭で飼われている。
この犬が、吠えるときは、必ずキツネが徘徊しているからだ。
犬も、キツネの体臭を敏感に感じとって、威嚇吠えをするからである。
こうして、普段の生活のなかでも五感をいかに使っているかによって、周囲の自然界の様子が分かるからである。
まあ、昔の日本人には、こうした研ぎ澄まされた五感がすべての人にあったハズだ。
しかし、現代社会になってしまってからは、五感を使うことを忘れてしまった人間がほとんどだ。
本来ならば、地球のほんの片隅に住まわせてもらっている人間という野生動物なのだから、こうした五感は鍛えられていていいハズである。
それを忘れてしまったということは、平和が長らくつづき、現代人はかぎりなく「家畜化」してしまったといっても過言ではない、からだ。

そんなキツネだから、夕方、深夜、明け方と、毎晩3回コースでご近所を徘徊しながら人間社会を観察している。
各家庭の台所からの料理のニオイで、その家では何を食べているかまで把握できている、からである。
こうして、家庭の台所事情まで知り尽くしているのが今どきのキツネ、なのである。

写真:
1)家庭生ゴミ処理のコンポスターは、キツネやタヌキのレストランになっている。
2)おいおい、そこにはサトイモの苗が植わっているのに、歩くなよ。
3)キツネも、ご近所の台所事情を知って笑うことだってあるさ、ね。
4)ゴフルボールだって、キツネのオモチャになってしまう。

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キツネはご近所の台所事情を知っている への2件のコメント

  1. 北の狩人 より:

    なんと言ってキツネを説得したのか・・・何とも言えないキツネの表情ですね。
    山ワサビは初冬に掘るのも良いんですよ。

  2. gaku より:

    ■北の狩人 さん
    キツネの表情は、ほんとうに狡猾で好きです。
    人間社会をかなりお見通し、なところがイイですねぇー。
    山わさびは、元気すぎるくらい繁茂中です。
    初冬にいいのでしたら、こんどは忘れずに掘ってみます。