ヨタカはやっぱり帰ってきた


以前、「星になったヨタカが帰ってくる日」 と題してブログを書いた。
これには、自然界に対する自分自身の確かな裏づけがあったから、オイラは書いたのだった。
その現場に、昨夜でかけてきた。
そして、そこには「ヨタカ」がいた。
薄暗くなった19時40分。
小さいながらも確かにヨタカの声が聞こえてきた。
その後、ヨタカの声はどんどん大きくなり、上空を飛んだり、切り株に舞い降りて鳴く姿を目撃した。
久しぶりに聞く懐かしい声と共に、自分の読みがピタリと当たったことに思わずほくそ笑んでしまった。
200ルーメンのスポットライトで確認すれば、ヨタカの目が上空でも地上でも反射してきて、これからはじまる自分自身への賭けがみえてきた。
「賭け」とは、ヨタカの巣をさがすこと、である。
巣を偶然みつけたり、人のみつけた巣に案内されて見たのでは、それは自分の実力とはいえない。
あくまでも自然環境をすべてひとりで読み抜き、ヨタカ夫婦の心理をズバリと予測して、巣さがしという結果を出すことがオイラにとってのパーフェクトな賭け、だからである。
ヨタカは、地上に巣をつくる。
そして、卵は2個。
抱卵日数は、20日くらい。
とにかく、「地上」という習性から、巣と卵は見事に周囲にカムフラージュされているから探すのは至難の業がいる。
このヨタカの巣やヒナをオイラは8~10歳のときに何回か見つけたことがあった。
しかし、どれも山遊び中の偶然で巣に当たったものだった。
だから、50年の歳月を経たいまになって、幼児体験の確認作業としても、ヨタカの巣を独力で探り当てたいと思っているのである。
「難しい」「至難」というものには、とにかく挑戦してみたくなるのがオイラだからである。
ヨタカにこれまでこだわるのは、「自然環境とは何なのか」といったすべての「環境」を自分自身で納得がいくまで解き明かしたいと思うからだ。
薪炭の歴史から電気、ガス、石油へのライフエネルギー変化によって、ヨタカの生活史にまで関係していっている「環境問題」に、自分自身で答えを出しておきたいのである。
その答えが、ヨタカの巣さがしですべて見えてくるからである。
昨夜の観察現場では、フクロウが鳴いていた。
それも、500mの間隔に2羽の雄がいて、鳴き交わしていた。
また、雌ジカも放棄田に出てきていてオイラを見て、大急ぎで逃げていった。
ハクビシンも、林道をひょこひょこと尻をふりながら土手下へ消えていった。
遠くに見える街の灯りのもとで、ネットサーフィンしながら環境論を探るよりも、こうして現場に出ればナマのいろんなサインが自然界からは出ている。
そのサインをどう読み、感じて想像へつなげ、答えを出していくか。
自然を探るには教科書なんてないのだから、ちょっとしたサインから創造していくしかない。
たった数時間のフィールド体験だったが、こんなにも濃い体感ができてしまった。
写真:
この上空をヨタカは軽やかに舞い歌ってくれた。遠くの街の灯りにはそれぞれに現代人が関係しているのだろうが、ヨタカがどんな野鳥なのかと関心をもつ人たちはひとりもいないことだろう。

カテゴリー: 旅・取材・人   パーマリンク

ヨタカはやっぱり帰ってきた への4件のコメント

  1. 森のどんぐり屋 より:

    懐かしいです~ヨタカの声、聞きたい!
    子どもがまだ中学生だったころ、大阪南部の河内長野に暮らしていました。
    受験勉強で遅くまでおきていた息子が「夕べもヨタカが鳴いていたよ」と教えてくれたのを思い出します。
    その声を聞きたさに、深夜じっと耳を澄ましていたことも、懐かしいです。
    今はきっと、もう鳴いていないのでしょうねえ。

  2. しらとり より:

    予想どうりにヨタカが帰ってきたのですね。
    gaku先生が環境の変化やそれによって
    どのような変化が起こるか正確に
    予測されるのは実際にフィールドに出て
    細かい観察の積み重ねがあるからなんですね。
    僕も以前は野生動物に興味があっても
    本や動物園でただ見ているだけでしたが
    深夜に牛乳配達の仕事をして初めて
    自分の住んでいる身近に タヌキや
    ハクビシン・アライグマなどが居る事を
    知りました。外に出て観察する事が
    とても大切なのを知りました。 

  3. gaku より:

    ■森のどんぐり屋 さん
    ほんと、ヨタカに限らず夜間に鳴くフクロウやトラツグミなどの声はなかなかに風情があっていいものですよ。
    そうした声に耳を傾ける人が少なくなってしまっていると思います。
    ■しらとり さん
    そうなんです、机上でなくて「体験」をボクはいちばん大切にしています。
    自分自身で見たものから、想像して、予測して、さらに観察をして、答えをだしていくようにしています。
    深夜の牛乳配達からいろんなことが見えてくるのではないでしょうか?
    とても、大切な仕事だと思います。

  4. 写真点描・札幌花物語 5

     この北大植物園、明治期の北海道開発をどう考えるかによって、樹木や草花だけに眼を奪われなくてもすみそうですね。未知の種類、品種、その発見と、ことはひとつになっていますよ…