わが家はいま、シラガダイジャ(白髪大蛇)に占拠されている。
シラガダイジャとは、クスサンの幼虫で信州伊那谷の呼び名。
シラガタロウとか、シラガダイジンと呼ぶところもあるが、とにかく白い毛があって親指くらいに太くて10cm強の大きな毛虫なのだ。
これが、わが家の2本あるクリの木にどっさりいるのである。
数えてないけれど、たぶん100匹以上はまちがいなくいる。
それが、いま、サナギになるためにあちこち歩き回って適所をさがしているのである。
ときには、洗濯物にまでとり付いて、靴下と靴下をつなぎあわせてちゃっかりサナギになっているやつまでいた。
また、昨夜なんて、干した布団に隠れていたらしく、横着にも夜中にオイラの手のひらを歩いていたんだぜ。
熟睡中にこれをやられたときのキモイ度は、400パーセントだった。
まあ、これほど数が多くて、これほどキモイ毛虫はいないが、退治もしなかった。
そこで、コイツを徹底的に写真観察してやることにした。
左は眠っているところだけれど、やはりこれを見れば大蛇である。
右は、その口だが、葉をガイドする凹み(矢印)が口の前についていたのは一つの発見だった。
ついでに、センサーや牙までもが観察できて、毛虫のパーツをいくつか知ることができた。
足の裏の吸盤脇には、なんとたくさんの爪まであった。その足裏の間をアブラムシの子供が大急ぎで歩いていった。アブラムシにとっては、巨大で恐怖の大蛇に映っているのだろう。
サナギ場所を求めて、玄関先のタタキにやってきていた。
こんなんだから、知らずにしょっちゅう踏み潰してしまう。
サナギ場に適した窓枠下には、このように集団で繭をつくっている。
安全地帯を、毛虫なりに考えているらしい。
洗濯したオイラのワイシャツに繭をつくってしまえば、かなり困るから洗濯のやりなおし。
そういえば、いまから半世紀も前の子供のころには、シラガダイジャを潰してお腹にある糸で魚釣りのテグスをつくったものだ。
糸を酢に漬けてから引き伸ばせば、1mくらいの透明なテグスができた。
しかし、強度がなくて、けっきょく使い物にはならなかった。
モノがなかった子供時代のなんとかしたいという工夫であって、こんな体験がいまの自分にはかなり役立っていることだけは確かだ。
それが、シラガダイジャであって、けっこう遊べたけれど、いまは彼らに遊ばれているみたいだ。
家中にたくさんのサナギがあるが、クスサンの蛾になればアオバズクの大好物でもあるから羽化させてやりたいとも思っている。
あと、少しガマンすればいいこと、だから。
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この時季になると、我が家には、ムカデが侵入してきます。
先日も夜中にムカデに噛まれ、目をさましました・・・それも一週間に2回も。。
ミニサイズなので、大事にはいたりませんが、それでも犯人を見つけないことには、朝までオチオチ寝てられませんので、夜中の大捜索となるのわけです。
おかげさまで、2回とも地獄に葬ってやりました。
田舎暮らしに憧れる都会の皆様、田舎にはシラガダイジャもいるし、ムカデもどっさりいることをお忘れなく。
7,8年前に発生したことがありました。
せいぜい10数匹だったので、全部捕獲して
その手のものが好きな人にあげました。
オオムラサキとかアゲハならじっくり観察するのに、勝手な私。
白くて優雅できれいだとは思うんですが、100匹もわいたら、木ごと燃やしたくなっちゃいます。
サナギは高級なケーキにのってる飴菓子みたい。
虫アレルギーの有る私にとって、毒が有ろうが無かろうが近寄る対象では無いのですが、、、。
今年は目立ちますね。たぶん、全国的に多いのではないかと思います。
不思議と花は食べないので、葉の無い栗の木に花だけが下がっていて、それでいて、ちゃんと実はなるんですよね。
テグス&絹、に挑戦と言うのはどうでせう。
ケムシ大嫌い。我が家はチャドクガが大量に発生。これ死骸でも触れると大変なことになる。椿やサザンカの葉っぱの裏にきちんと整列してしている。見ただけで鳥肌が立ちます。見つけ次第地獄に送ることにしています。
■もっち くん
ムカデですか…?
それだけは、困ります。
■あーる さん
クリの木、大きくなりすぎて、実は困っているのですよ。
夏は、日陰をつくってくれるからいいのですが。
毎年、シラガダイジャに悩まされております。
■杢爺 さん
この繭から糸をとれば、そうとうに丈夫なものができると思いますが、
作業着にいかが、ですか?
■ユタ さん
やっぱり、毛虫の嫌いな方は多いですね。
そういう僕だって、嫌いなんです。
チャドクガは遠慮したい、です。