誕生日に母との会話…


8月10日は、オイラの61回目の誕生日。
還暦のあとの生まれ変わりなので、いつものように93歳になる母親と一緒に昨夜は晩飯を食いながら母親に感謝のひと時をすごした。
gaku 「母ちゃん、オイラを産んで、育ててくれて、ありがとう。
    で、母ちゃんは、95歳になったんだよなぁー 」
母  「バカこけぇー(ばか言うなぁー)、オレは93歳だぞぅー」
gaku 「ごめんごめん、おらぁー 母ちゃんに長生きしてもらいたいから、ちょっとサバ読んだだけだぁー」
まだまだ、ボケてはいない母親をつれて、飲み友の鮨屋さんに予約をいれてあったから連れて行った。
鮨屋は満席で、「予約以外の入店お断り」の張り紙が出されていた。
いつもの部屋は、一階だったのに、昨日は二階の部屋。
階段も急だったので、オイラは母親をおんぶして階段を登ろうと思った。
しかし、母親は頑として自分で二階まで登ると言い張った。
仕方なく、母親の手をとって、二階までえっちらおっちら。
こうして、母親の手を握るなんて久しぶりだし、子供の務めと思うとうれしかった。
鮨屋なのだから、オイラは母親に「特上」を握ってもらうことにした。
オイラは母親と一緒というワケにはいかないから、ワンランク下の「上にぎり」である。
写真の左が「特上」で右が「上」。
見るからに、思いっきり差があるけれど、母親には美味しいものを食べてもらいたかったのだ。
しかし、母親は信州で生まれ育って93年も生きてきたヒト。
海には、まったく縁がないから、マグロの大トロとか生ウニなんて、やっぱり口に合わないらしい…。
母  「マナブやぁ、コレは何だぁー?」
gaku 「母ちゃん、それはウニだぁー うめえぞぅー」
母は、ウニをひとつつまむと醤油もつけずに口に入れた。
母  「オラぁー こんなもの食べたくねぇー 海臭ぇーじゃんかぁー」
そう言って、ウニ寿司をオイラの皿に移してきた。
次に、イクラを3つばかり箸でつまんで、「これも食えん…」と言ってオイラの皿に運んできた。
もちろん、大トロなんて、まったく箸もつけずオイラの皿へ。
結局、オイラのカッパ巻きしか食べなかった。
海のない信州で一世紀ちかくを生きてきた母親には、やっぱり「海」のものは合わなかったのだ。
せめても、美味しいものを体験させてあげておきたかったと思う子供の気持ちは、やっぱり通じなかったのだった。
結果的に、オイラが母親の「特上」鮨を平らげることになったのだが、こんどは母親がほんとうに食べたいという料理屋さんに連れて行こうと思っている。
100歳までには、まだ7年もあるけれど。
7年なんていう時間は、計算をしてはいけないと思う。
それより、オイラだって還暦を過ぎれば自分のことも考えなくてはならない、と思っている。
そんな、8月10日だった。

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誕生日に母との会話… への9件のコメント

  1. 花柄 より:

    いい会話の光景ですね。
    昔の人は安上がり?に出来ていますね。特上のものを食べさせたいお気持ちはわかります。素敵なお母さんと素敵な息子さんですね。

  2. 杢爺 より:

    40歳を過ぎて、目が老眼気味になったときに、順番だけは守ろうと思いました。
    7年は、きっと、思わぬうちに過ぎ去って、どこかでお祝いしているように思います。
    長生きは宝、おめでとうございます。

  3. 北割 より:

    親と一緒の誕生日、羨ましいです。
    失って初めて判る親のありがたみ・・・、最近になってしみじみ思うようになりました。
    来年は鯉こく・ウナギ・五平餅ですかね~。

  4. 小坊主 より:

    >母ちゃん、オイラを産んで、育ててくれて、ありがとう。
    「産んでくれてありがとう」は、よく聞く言葉ですけど、「育ててくれて、ありがとう」に、感動しました。
    これ、なかなか、考えないことです。
    この特上なら、私は、上を選びます。
    特上は、なるほど、高いネタが並んでいますが、バランスが悪いです。

  5. 小坊主 より:

    すみません、お誕生日、おめでとうございました。

  6. 粗忽鷲 より:

    Gaku長遅ればせながらおめでとうございます。
    >母親は頑として自分で二階まで登ると
    その気持ちがあれば大丈夫!と確信なさったのではないかしら?
    粗食がいいのかしらね。
    丈夫でいてくれる親は子供孝行で感謝しなければなりませんね。

  7. gaku より:

    ■花柄 さん
    ありがとう。
    とにかく、親も子も、生きていることが大切だと思います。
    ■杢爺 さん
    ありがとう、です。
    7年なんて時間を考えてはいけないと思っています、一年一日で見守ります。
    ■北割  さん
    そうだ、ウナギに五平餅…
    それがいいかも、ありがとうです。
    ■小坊主 さん
    だけど、特上は酒飲みには美味しいもの、ですよ。
    ■粗忽鷲 さん
    ほのと、子供孝行だと思いますが、年もトシですから時間があるたびに会ってます。

  8. よいお誕生日を過ごされて、お母様もgakuさんも幸せですね。
    芯の通った生き方をされてきた素敵なお母様とお見受けしました。
    母親と息子の理想的な時間を過ごされてるようですが、もしかしたら御母様とご一緒に暮らしていらっしゃらないので美味しいとこどりが出来るのかも(ちょっと、いぢわる)

  9. gaku より:

    ■そらとびねこ さん
    >もしかしたら御母様とご一緒に暮らしていらっしゃらないので美味しいとこどりが出来るのかも
    そうなのです、母は兄夫婦と同居しております。
    50年前を思い返すと、ほんとうに苦労をかけたなと心で詫びております。
    なので、また、どこかへ連れ出そうと思っております。