空振りのツキノワグマ観察だってあるさ…


今日も朝から、片道70kmの道のりをツキノワグマの現場へでかけた。
天気予報では、午後から晴れるというので、現場で天候待ちをすればいいと考えた。
ところが、風も強く、雨模様。
午後に回復するどころか、夕方まで雨が降ったりやんだり。
それでも一抹の期待を込めて、望遠レンズとフィールドスコープに合羽をかけて待機。
現場は、オイラを中心にして前後左右どこにでもツキノワグマが潜んでいる環境。
それも、1頭や2頭ではない、昨日だけでも目撃したのは3頭だから、周辺環境には少なくも20頭は生息していると判断できる。
なので、不意をついて出会わないためにも、ツキノワグマに「?」を思わせ人間の存在を意識させるべく蚊取り線香を焚いた。
オイラを中心にして、風向きと地形を読みながら、40mほどの範囲に3個の蚊取り線香を配置した。
タバコを吸わないオイラは、こうしてツキノワグマの鼻に蚊取り線香で訴え、ときどき生声を出しながらの観察である。
もちろん、携帯電話なんて通じないし、人だって誰もくるような場所ではないから、自分の安全は自分で考えなければならない。

けっきょく、今日は空振りだった。
雨間に見える森も、風が強くて、ツキノワグマの所在もつかめない。
確実にいることは確かなのだけれど、今日は天候に負けたといっていいだろう。
何の収穫もなかったが、せめてもの慰めは「ツチハンミョウ」の撮影ができたことくらい。
この昆虫は、撮影しようと思ってもなかなか見つからないし、山野を歩いていて偶然の出会いに期待するしかない。
そのツチハンミョウが待ち時間に足下をもそもそしていたので、激写。
ツチハンミョウは、「カンタジン」という毒成分をもち、昔は「暗殺」にもつかわれたらしい。なので、一応はハナシのタネに撮影しておきたいと思っていた。
それと、外来種のソウシチョウの声も聞いた。
クマザサのなかで「チョリチョリ ジジ …」っと、20-30羽ほどの群れが近くで鳴いていたが、姿は見せてくれなかった。
日本の野鳥にない声なので、かつて聞いたことのあるソウシチョウだとすぐにわかった。
こんな山のなかに、ひっそりと多数が生息しているのだから、ソウシチョウはものすごく増えていく「外来種」ではないかと思った。
南アルプス山中でもソウシチョウの群れを目撃したことがあるので、こういう観察をしておくことも、ときには大切なことである。

まあ、熊は空振りだったけれども、ツチハンミョウとソウシチョウで良しとしよう。
写真:
1)ツチハンミョウは、なかなかに美しいが要注意。
2)レンズもカッパを着て待機。
3)別場所で撮影したソウシチョウだが、文句なく美しいし可愛い。

カテゴリー: 哺乳類・野生動物   パーマリンク

空振りのツキノワグマ観察だってあるさ… への9件のコメント

  1. しらとり より:

    以前ペットショップで働いていた時にソウシチョウも許可証つきで売っていました。懐かしいです。でも籠の中でしか見なかったこの鳥が自然の中ではこんなにも美しい鳥だなんて今更ながら気が付きました。ありがとうございました。

  2. 山犬 より:

    ソウシチョウ綺麗な鳥ですね。見たこと無いです。
    僕のフィールドでは高地には新しい形跡はありませんでしたが1500m付近から下に新しい糞が多数ありました。
    白いタヌキ。昨年ウチの犬が追いかけたタヌキかもしれません。帰り道にも見かけたんで個体数は増えていると思います。
    アルビノではなく白化個体でした。

  3. gaku より:

    ■しらとり さん
    ソウシチョウなら、みんなが許し。
    ガビチョウやハッカチョウには、快く思わない人が多いですね。
    これから、どうなることやら。
    ■山犬 さん
    >アルビノではなく白化個体でした。
    白化個体ということは、目も鼻も黒いタヌキなんですね。
    ならば、スピッツみたいで可愛いのではないでしょうか?
    ぜひ、写真にして見せてください。

  4. 亀田薬局 より:

    ネットでは初めまして。
    今年の2月、宮田高原へつづく林道でソウシチョウ見かけました。
    一応のご報告まで。

  5. 野良こねこ より:

    始めまして! 何時も拝見しています。
    私は小田原市で森林整備のボランイティアをしています。生物豊富な自然再生のために、できる事は何かと探っています。
    しかし自然界は、リスなどの小動物や猛禽類の減少に対して、外来種やシカ・イノシシなどは想像以上に繁栄しているようで、一様ではありませんね。
    クマも実は大変増加しているという事をこちらで知り、我がフィールドの箱根にも何時か登場するのかと少々心配しています。
    ソウシチョウですが、最近箱根ではソウシチョウの群れに頻繁に出会い、憂慮しています。
    シカやイノシシは捕獲や駆除が行われていますが、ソウシチョウの場合はどうしたらいいのでしょうか・・・?
    このままでは他の鳥が駆逐されてしまうのではと思います。

  6. gaku より:

    ■亀田薬局 さま
    ソウシチョウ情報ありがとうございました。
    実は、南割の山林でも2度ほど群れを見てますので、中央アルプス山麓に定着している可能性はありますね。
    ■野良こねこ さま
    >我がフィールドの箱根にも何時か登場するのかと少々心配しています。
    富士山→愛宕山→箱根。
    このラインを考えれば、すでにというより以前からクマは生息しているのではないでしょうか?
    それに気づいていないだけだと、あのあたりを数回車で走ったことがありますので環境的には充分可能性があるとボクは思っています。
    >シカやイノシシは捕獲や駆除が行われていますが、ソウシチョウの場合はどうしたらいいのでしょうか・・・?
    ソウシチョウの駆除を考えるならば、ソウシチョウがどのような習性をもっているのかいますぐにでも実験していく必要があります。
    たとえば、「餌づけ」をして集まってくるのかを調べることも重要なこと。
    ボクは厚木で、実際に餌づいたソウシチョウを見ていますから、あとはどう捕獲していくかといった知恵につなげることですね。

  7. とも より:

    ツチハンミョウきれいですよね。はじめてみた時はびっくりしましたが、南佐久のうちの辺りには結構います。畑で葉っぱをものすごい勢いで食べてたりします。

  8. gaku より:

    ■とも さん
    ツチハンミョウは、たしかに美しい輝きをもってます。
    葉っぱを食う、のですか?
    知らなかった、です。
    毒は、ハネカクシと共通みたいですね。

  9. とも より:

    ツチハンミョウは春先にレタスとか蕪の葉っぱを食べていたと思いますが、そういえば、春にしか見かけたことがありません。他の季節はどこで何しているんだろう??(単に夏は生い茂る草の陰に隠れているだけかもしれないけど・・・)身近な昆虫もなぞが多いです。今度見かけたら、もっとしっかり観察してみます。