塩カルが野生動物に活力をあたえている


長野県大町市の北アルプス高瀬渓谷。
ここへ、昨日は出かけてきた。
道路には、かなり雪も降り積もり圧雪状態。
小渓を渡る橋はとくにスリップしやすいので、融雪剤の塩化カルシウムが重点的に散布されている。
いくつかの橋を渡ってまもなく、橋のどまんなかにニホンザルが座っているのがみえた。
その姿を目撃した瞬間、「このサルは雪溶け水にとけた塩カルを舐めているのではないか?」と思った。
そこで、車をそっと止めて、サルの次の行動を車内で待ってみた。

サルは、まもなく歩きはじめた。
10歩くらい歩いたところで、路上の溶水を「舐めた」ではないか。
しかも、数歩行っては、また舐めるという行為を3回も繰り返してくれた。

サルだけでなく、シカやイノシシ、ツキノワグマやあらゆる野生動物が、このように「塩カル」を直接ないしは間接的に体内に入れているということはうすうす感じていた。
だから、いつかチャンスがあったら撮影したいと考えていたことである。
それが、予想どおり、まさにサルが目の前でやってくれたのにはうれしかった。
オイラの予測を完全に裏付けてくれたからである。
撮影を終えて、オイラもこの水を指につけて舐めてみた。
たしかに、塩分があった。
それも、場所によっては濃いところと薄いところもあった。
サルはどちらを舐めていたのかは分からないが、塩分補給ができて消化吸収や体力保持には役立ったことだろう。

まさに、現代社会に生活する私たち人間が、野生動物たちにサプリメントを与えていたのだ。
スパイクタイヤが禁止になって以降の野生動物たちの激増ぶりで獣害も多くなったが、塩化カルシウムとの関係を指摘してくる人は皆無だ。
オイラは、かなり前から指摘しているが、そろそろ今冬あたりから社会も意識しはじめてもいいのではないか?

写真:
1)橋上に座りこむニホンザル。
2)サルは口を直接つけて舐めていた。
3)路上に散布された塩カル。
4)長野県には自動散布機もあるが、トラックなどでも頻繁に散布されることが多い。
5)冬になればどこでも販売され気軽に使用されている塩カルだが、野生動物環境への問題を意識する人は少ないだろう。
※ここも参考として同時に見てください。
http://gaku-blog.net/index.php?e=768

カテゴリー: 旅・取材・人   パーマリンク

塩カルが野生動物に活力をあたえている への5件のコメント

  1. 近年大量にまかれている塩化カルは融けて側溝から河川に流れ、水生生物やそれを食する生き物に大きな影響を与えているはず、と以前から思っていましたが、ほ乳類のサプリメントとは・・・驚きの慧眼であり大きな発見と思います。そういえばgakuさんの著書の中で、廃屋の床下の土をシカが食べに来ている写真と考察がありましたね。自然に対して純度の高い化学物質や自然ゴミがまかれた場合、負の側面ばかりを考えがちですが、それを利用する生物もまたいるのですね。マグロのあらを食べるオオサンショウウオの写真も衝撃と戦慄を感じました。

  2. あーる より:

    シカはヤギに似ているので、塩好きだろうとは思ってましたが、サルもなめるんですね。
    塩カル、食品添加物ですもんね。
    塩分禁止はイヌ、ネコだけなのでしょうか。

  3. oikawa より:

    塩カルが撒かれる前は、何か別の方法でミネラル補給をしていたのか、それとも撒かれるようになってミネラル補給が出来るようになったのか?僕にはわかりませんが、後者だとすると食生活の変化がどのような影響をおよぼすのかちょっと興味あります。

  4. gaku より:

    ■タマリン@Masanobu さん
    塩カルもですが、農業現場での化学肥料だって野生動物たちにはかなりプラスにはたらいていると思います。
    ■あーる さん
    ネコは分かりませんが、ウチの犬はかなり味がついてたほうが喜びます。
    ■oikawa さん
    >後者だとすると食生活の変化がどのような影響をおよぼすのかちょっと興味あります。
    やはり、オイラも興味あります。

  5. そらとびねこ より:

    昔、うちで飼っていた猫に母は毎日砂糖と醤油で味付けしたレバーをやっていました。腎臓が悪くなって獣医さんの治療を受けた際に猫の腎臓は人間の赤ちゃん並みだから、塩分などで濃い味付けをしたら腎臓が悪くなると言われました。